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ここは女神様のおひざもと①
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外のザワつきが耳に入り、目を開けるがまだ眠い。日が昇る前の時間帯。
それなのにジーンが一部屋一部屋ノックして客を起こしているようだった。異様な様子を感じ取ったので体を起こすと、ドアが鈍く響く
ドッドッドッド!
「ケーニャ!!ケーニャ!!起きてにゃ!!ケーニャ!!」
ドアを開けてると寝間着のままのミーニャが慌てていた。
「ケーニャ!逃げるニャ!町が燃えてるニャ!」
(ん?火事?)
「ミーニャと一緒に逃げるニャ」
「わ、分かったよ。直ぐ準備するからミーニャも準備して待ってて」
「すぐ来るニャ!」
窓を開けると町の北西の空が赤々としている。ただの火事じゃない。風もないのに火の範囲が広過ぎる。
意図的に起こしたように思えるほどの広さだ。
スキル千里眼で様子を確認すると既に広範囲に火事が起きているのと、町の人とは様相が違う者が至る所に侵入している。賊といった感じだ。
カスケード家も一応確認したところ家の者は皆起きている。コピーエーナと猫君1号がいるのでどこよりも安全だろう。兄と父の姿だけ確認できなかった。
ミーニャが呼ぶ声が聞こえる。このまま逃げていいのだろうか?
兵と兵の戦いにおいては後ろに国家がついていて、政治が絡んでくるため冒険者は手を出すことができない。
冒険者は国と国を自由に行き来できることが決められているので逆にどこかの国に肩入れする事できないのある。
しかし、今回襲ってきているのが賊であるなら政治は関係ない。
前世ではもちろんのこと、こちらに来てからも平和な日々を暮らしてきたので忘れかけていた。エーナの記憶を辿ると過去にも他の領地なで起きていたことだ。
いつ何時、敵国や賊などに襲われることは十分あり得る世界だと再認識させられた。
「私が行かないと……ミーニャに話さなきゃ」
下に降りるとミーニャとジーンが待っていてくれた。
「ケーニャ遅いニャ!」
「荷物はそれだけか? ここも無事とは限らないぞ」
「アテシアさんはどちらに?」
「アテシアは昨日から森にいる。ここよりは安全だ」
「そうですか。ジーンさん、ミーニャ、私はお2人を信じています。だから今から言うことは他言無用でお願いします」
「な、なんだ急に」
2人から一旦離れるためにここで私の秘密を全て話すか迷ったけど、話せばこの2人の負担になる可能性は捨てきれないので嘘を挟むことにした。
「私はカスケード家のメイドです。特別な事情がありお屋敷を離れていました」
「本当に訳ありメイドだったのかニャ!?」
「特別な事情だと?」
「黙っていてごめんなさい。このような有事の際には情報を集めご主人様であるベンドラ・カスケード様のもとに戻ることになっています。一度ギルドに行って状況を確認してきます。なので一旦ここでお別れです」
「いや、いやニャー。一緒に行くニャー!!」
「ごめんね、ミーニャ。でも信じて必ず、戻ってくるから」
「ずるいニャ、そんなのじゅるいニャー!!」
「本当の話なのか……疑ってる訳じゃねーんだ。元々訳ありのお嬢さんが冒険者やってんだろうなとは思ってたんだがな。まさか領主様のとろこだったとは。……止めるつもりはねぇ、だが無理はするな、いいな」
「ありがとうございます」
「ミーニャ、キラキラ石は持ってきてる?」
「持ってる、ニャ」
「それお守りになるから肌身離さず持っててね」
「ケーニャがくれた宝物ニャもん、絶対なくさないニャ!」
「絶対戻ってくるからね」
猫目亭を出てギルドに向かう。何だかんだ言ったけどただの我が儘だ。
せっかく生活しやすい環境を手に入れたのに、わけの分からない輩にそれを邪魔されて黙っているほどお人好しではない。害する者は全てご退場願おう。
それなのにジーンが一部屋一部屋ノックして客を起こしているようだった。異様な様子を感じ取ったので体を起こすと、ドアが鈍く響く
ドッドッドッド!
「ケーニャ!!ケーニャ!!起きてにゃ!!ケーニャ!!」
ドアを開けてると寝間着のままのミーニャが慌てていた。
「ケーニャ!逃げるニャ!町が燃えてるニャ!」
(ん?火事?)
「ミーニャと一緒に逃げるニャ」
「わ、分かったよ。直ぐ準備するからミーニャも準備して待ってて」
「すぐ来るニャ!」
窓を開けると町の北西の空が赤々としている。ただの火事じゃない。風もないのに火の範囲が広過ぎる。
意図的に起こしたように思えるほどの広さだ。
スキル千里眼で様子を確認すると既に広範囲に火事が起きているのと、町の人とは様相が違う者が至る所に侵入している。賊といった感じだ。
カスケード家も一応確認したところ家の者は皆起きている。コピーエーナと猫君1号がいるのでどこよりも安全だろう。兄と父の姿だけ確認できなかった。
ミーニャが呼ぶ声が聞こえる。このまま逃げていいのだろうか?
兵と兵の戦いにおいては後ろに国家がついていて、政治が絡んでくるため冒険者は手を出すことができない。
冒険者は国と国を自由に行き来できることが決められているので逆にどこかの国に肩入れする事できないのある。
しかし、今回襲ってきているのが賊であるなら政治は関係ない。
前世ではもちろんのこと、こちらに来てからも平和な日々を暮らしてきたので忘れかけていた。エーナの記憶を辿ると過去にも他の領地なで起きていたことだ。
いつ何時、敵国や賊などに襲われることは十分あり得る世界だと再認識させられた。
「私が行かないと……ミーニャに話さなきゃ」
下に降りるとミーニャとジーンが待っていてくれた。
「ケーニャ遅いニャ!」
「荷物はそれだけか? ここも無事とは限らないぞ」
「アテシアさんはどちらに?」
「アテシアは昨日から森にいる。ここよりは安全だ」
「そうですか。ジーンさん、ミーニャ、私はお2人を信じています。だから今から言うことは他言無用でお願いします」
「な、なんだ急に」
2人から一旦離れるためにここで私の秘密を全て話すか迷ったけど、話せばこの2人の負担になる可能性は捨てきれないので嘘を挟むことにした。
「私はカスケード家のメイドです。特別な事情がありお屋敷を離れていました」
「本当に訳ありメイドだったのかニャ!?」
「特別な事情だと?」
「黙っていてごめんなさい。このような有事の際には情報を集めご主人様であるベンドラ・カスケード様のもとに戻ることになっています。一度ギルドに行って状況を確認してきます。なので一旦ここでお別れです」
「いや、いやニャー。一緒に行くニャー!!」
「ごめんね、ミーニャ。でも信じて必ず、戻ってくるから」
「ずるいニャ、そんなのじゅるいニャー!!」
「本当の話なのか……疑ってる訳じゃねーんだ。元々訳ありのお嬢さんが冒険者やってんだろうなとは思ってたんだがな。まさか領主様のとろこだったとは。……止めるつもりはねぇ、だが無理はするな、いいな」
「ありがとうございます」
「ミーニャ、キラキラ石は持ってきてる?」
「持ってる、ニャ」
「それお守りになるから肌身離さず持っててね」
「ケーニャがくれた宝物ニャもん、絶対なくさないニャ!」
「絶対戻ってくるからね」
猫目亭を出てギルドに向かう。何だかんだ言ったけどただの我が儘だ。
せっかく生活しやすい環境を手に入れたのに、わけの分からない輩にそれを邪魔されて黙っているほどお人好しではない。害する者は全てご退場願おう。
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