たぶんコレが一番強いと思います!

しのだ

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才色兼備で一枚上手⑦

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「お客様方、どうぞゆっくりくつろぎくださいませ」

 ラルンテには外してもらい3人で話をしていく。

「どう? クッキー美味しいでしょ。私も手伝ったんだよ」

「ああ中々、って違うっす」

「こんな立派な貴族様だとはおもわなかったぞ」

「あー色々あるんだよ。お嬢様にも……。私のことはエーナって呼んでもらって構わないわ。着ぐるみの時はネコクンとかネコタンとかでお願いね」

「……着ぐるみの時はネコって呼ばせてもらう」

「えー。ネコだけだと物足りないじゃない。それと先に言っておくけど、猫君の中身が私だってことは絶対秘密だからね」

「言ったところで誰も信じねーよ」

「そんなことないと思うけど、改めてありがと。これでパーティー登録できる! ダンジョン行こうね!」

「なんだこの町の平和を守るんじゃ無かったのか?」

「もちろん、それもあるよ。でも1番の目的はダンジョン攻略かな。あそこはは複数人じゃないと入れないじゃない」

「ダンジョン行くっすか? 俺苦手なんっすよねああゆうところ」

「なんでー? 強そうな奴いて、しかも金も貯まるじゃない」

「そのな、ダンジョンって拳や刀が通用しないモンスターも結構いるからな。それと遭遇すると逃げるしかなくて、なかなか奥に進めねーんだよ」

「じゃあ、私が魔法担当ね。水属性得意だから重宝するわよー」

「魔法も使えたのか、そいつはありがたい」

「てか、俺らは後ろから付いてくだけでも十分っすね」

「エーナほどの実力があれば俺らは飾りだな」

「そんなことないよ。ただ分かると思うけど、私は命を張ることができないの。それでもヤナトとウリトが前に立つ時は絶対に守るから信じて欲しい」

「逆にエーナのことを気にしなくて済むから気が楽だ。貴族令嬢を傷物にしたとか言われたくねーしな」

「変な誤解は勘弁っす」

 前々から興味のあったダンジョン。
 未知なる敵、最深に眠るお宝、ロマンしかない。

 そこに入るため利用させてもらうとはいえ、自分だけ安全なのはフェアじゃないと考えていた。
 それでも納得してくれる仲間にはできる限りの事をするつもりだ。

「提案だけど、ダンジョンで手に入った物は全て2人で山分けして構わないわ」

「おいおいいいのかそんな約束しちまってよ」

「私がお金や装備に困っているように見えるの?」

「まぁそれはねーとおもうけどさ。パーティだぞ、利用してるみたいじゃねーか」

「利用しているのはお互い様よ。私はダンジョンでの経験が欲しいの」

「そうか、そうなら遠慮しねーからな」

「仲良く分けてちょうだいね。仲間割れなんてしてほしくないから」

「それは、無用の心配ってやつっすね。ずっと一緒にやってきたんすから。今日、盗んだ金貨だって仲良く分け――」

「おい!!」

「あ、ごめん兄貴……」

「盗んだ金貨……? 詳しく聞かせてくれない? 隠し事は無しでいきましょ」

 言い逃れはできないと思い。ヤナトはざっくりと話してくれた。
 謎に積まれた大量の金貨が詰まった箱。
 ヤナトの取得している職業にシーフがある事。
 金貨が使えたおかげでブラックベヒーモスに勝てた事。

「ギルド側の不手際ね。ただ直ぐにどうするかとは言えないわね。もし誰か個人のものって事が分かれば返しに行きたいけど。でもそんな大量のお金が個人ってことないから白銀たちへのお金かもしれないわね」

「拠点持ちの奴らの事か?」

「そう、白銀たちの必要経費ってやつよ。でも、この今回の事件で、カスケードを拠点とする白銀たちの問題がかなり見えてきたわ」

 エーナが千里眼で見ていた事はブラックベヒーモスだけじゃない。
 緊急の依頼が出ているのに動こうとしない白銀持ちの冒険者達だ。

 カスケードを拠点とする白銀持ちの冒険者には拠点の必要経費として多額のお金がギルドから貰える。
 それはこの町の守護を兼ねているからだ。

 だからこそ今回のような緊急依頼やモンスターの襲撃などはいの一番に駆け付けなければならない。

 それなのに断ったり、受けたけど全く行動をしなかったのは問題というしかない。

 そうなるとあえて行動しないようにするため第三者の介入が見え隠れする。

 どちらにせよ。今カスケードを拠点としている白銀持ちはほとんどは腐っているのかもしれないこと。

 だけどヤナトとウリトはたった2人で即座に駆けつけ。ブラックベヒーモスの討伐までした。

 これこそ白銀のあるべき姿。まだ2人は白銀手前なんだけど。

「だからあなたが使ったお金が、もしかしたらとても有効活用された可能性も捨てきれないのよね」

「町の平和を守るって大変なんっすね」

「どこかの貴族がカスケード家を陥れようとしているのか、他国が攻めてきているのかわからねーな」

「そうね今回はあのでっかい浮島出されそれを消すのに必死だったから尻尾を掴めなかったの。巧妙すぎて賊の犯行とは言えないレベルよ」

「そうか、だから俺たちが前で戦う必要があるってわけか」

「俺は元々難しいことはできねっす。近づいて殴る。それだけっす。それでエーナが助かるならお安い御用っすね」

「あれ、ちょっと待て、エーナ。浮島消したのってエーナなのか?」

「ええ、そうよ」

「冗談って言ってくれっす。……マジっすか!!」

 微笑むエーナ。

「「マジかよ……」」

 最後に2人の今日一番の驚愕の顔が見れて一笑いできたところで、初ミーティングはお開きとなった。


「ねぇ、夕食本当にいらないの?」

「いらねーよ。こんな堅苦しいところで食ったら味なんかしなそーだしな」

「テーブルマナーなんかできねっす」

「普段は猫目亭にいるから用があったらそこに来い」

「わかったわ。じゃまたね」

 玄関で見送り、振り返るとラルンテが2人について質問攻めをしてきたが、適当にはぐらかしておいた。

 ダンジョンのこと、白銀達のこと、カスケード家にちょっかいを出してきたやつのこと、家にいながらでもやることは多そうだ。
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