冷遇された公爵子息に代わって自由に生きる

セイ

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この世界を知ろう

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俺は目覚めたあの日から、この世界について勉強し始めた。
この家を出るにしてもある程度の知識は必要だからね。

幸い公爵家の図書室は大きく色々な本があったから学ぶに困らなかった。

まずはこの国と周りの諸国について。世界情勢。歴史は特に必要ないので軽く程々に。平民の暮らしは特にしっかりと。

ナサニエルの知識は偏りがあった。
外に出して貰えずずっと家で一人勉強してれば知識も偏るというもの。

そんな俺が一番熱心に勉強したのは魔法について。
この世界魔法あったんだよ?これは楽しまないとね!

魔法は5歳にならないと使えないらしい。

5歳になると教会で選定の儀というものがあって、そこで初めて自分のステータスが見れるらしいが、5歳未満の子供には選定の儀まで教えないらしい。もし間違ってコントロールが出来ないまま魔法を使ってしまい魔力暴走など起きてしまっては一大事だからだ。

ナサニエルは選定の儀を受けていなかった。
それ故に魔法の事は一切知らなかったようだ。
周りも何も言わなかった。

まぁ、俺はそんなこと知らずに偶々図書室で見かけた魔法の本を見て知って使っちゃったけど。
神様加護のお陰ってことで暴発も何もなくすんなりと。


ちなみに今現在の俺のステータス。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ナサニエル・ラージェン
竜人族 男 18歳
称号:ラージェン公爵家次男、(創造神の加護)、(転生者)
職業:なし
魔力属性:(全属性)
スキル:鑑定、アイテムBOX、(錬金術、転移)
固有スキル:(創造魔法)
※()内は隠蔽中

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


……俺は自分が人間辞めてたの初めて知ったんだが?
俺竜人だってさ…。

転生あるあるの知識だけどさ、竜人って番とか家族とかめっちゃ愛してますみたいな種族ではないのか?

「ん~これは転生あるあるは役に立たなそう……」

ステータスを見たところ奇跡的にナサニエルは魔法の才に溢れているようだから訓練すれば何でもできるだろう。独り立ちするにも便利なはずだ。神様の加護もあるし。

自分のことも知れたしそろそろ家を出る計画を練ろう。
身体も大分良くなったし、魔法も使える。冒険者になって金を稼げばいい。
平民の生活も勉強したし、前世の知識も蘇ってきている。
家族の事は何も未練はない。
誰にも知られずに家を出れば俺は自由だ。
俺が居なくなっても探しはしないだろう。
死にかけても心配もしない家族だ。
いや、家の道具にする為に生かしているなら探されるか…?

計画を練ると言っても転移魔法で何処にでも行けそうなんだけど…如何せん見たことがある場所にしか転移できないっぽくて練習もこの屋敷内でしか転移した事がない。
外に出して貰えないから外に転移も出来ない。
庭に出るにもメイドと護衛がいるため転移の練習も出来ない。
ホント不便で仕方ない。
屋敷内であればたいして魔力を使わない事は検証済みだが長距離転移はどのくらい魔力を使うかわからない。
例え外に転移出来たとして転移先で魔力枯渇になったら洒落にならないし。

計画としては目先の見える場所に点々と転移すれば行けると思ってんだけど…無謀かな?
やるなら夜だよなぁ…。

食料はちまちまとキッチンから拝借している。
アイテムボックスマジ便利~!
容量無限の時間停止付きだからどんだけ入れても腐らないし。

今日の夜に早速家出決行するか…。
さっさとこの家からおさらばして自由に生きる!!

ナサニエル、外の世界で楽しく生きよう!









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