私だけが知っている。(下書き)

小鳥遊 華凜

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家に帰り、部屋着に着替えて晩御飯を食べる前にあらすじだけでも!と思い新刊を開く。
ちなみに、親は不在のため1人天下である。

「僕が望むもの。」
僕はただ、道の上でレールが敷かれた場所しか
知らないで歩くことは知っていたから、ただ、ただ、その道を歩いていた。けど、ある時思ったんだ、このままでいいのかな。って。
マスターに聞いてみたら「なんで、気づいてしまったの?ここに居れば貴方は誰にも傷つけられないで安心と安全が守られたところで過ごし暮らし続けられるのよ。」その言葉に、その言葉を聞き僕は恐怖を感じた。あれ…僕はいつから僕なんだ。マスターと呼ぶ、呼んでいた人が人物がカタチを持たない怪物のように思てしまったんだ。ねえ、誰か僕に光を見せてほしい。
いや、見せてほしいじゃない、僕が光を見つけに行くんだ。ありがとう、マスターだった人。
僕は僕を探しに行きます。

「やっば。世界観が独特すぎる。
ここから物語がはじまるのか…」

あまりにも重たい。けど、どこか希望を持ち旅に出ようとする【僕】に対して切なくもこれから何が待ち受けるのかが気になってしまった。
すぐに読み終わってしまうような気がしたので私は本を閉じて読むのをやめた。

一息ついて、夜を過ごしているとスマホの通知音が鳴った。相手は奏からだった。
「明日、駅前のいつもの喫茶店集合でいい?」
そう、今日は金曜日で帰り際奏と「また明日」と交わしたのは土曜日の午後から一緒に出かける約束をしていたからなのだ。

「あの人も同じ本を買ったのかな。」

寝る前にふと、今日の出来事を思い出して、
思わず口から出た言葉に少し戸惑ったのは
自分だけの話。


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