好き以外の感情なんてない。

小鳥遊 華凜

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執着

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「ねぇ、もしもわたしが貴方以外の人を
好きになったと言ったらどうする?」

二人でフレンチトーストとサラダと珈琲の少し遅めの朝食を食べながら何気なく聞いてみた。
案の定、びっくりしたのか珈琲に咽せながら
涙目になった普段の貴方からは想像のつかない言葉を言い放った。

「ごほっ、びっくりしたー。
わたし貴方を傷つけることでもしたの?
仮にそんな事を言われたら…その人を
殺してしまうかもしれない。」

貴方からの言葉に思わず笑ってしまった。
なんて、可愛い独占欲なんだろう。
わたしが笑ってしまったからか貴方は少しムッとした表情になり手を伸ばしてきて無言でわたしの頬をつねってきた。

「痛い。痛い。
地味に痛いからやめてください。
気分を害するような事を言って
ごめんなさい。」

降参のポーズをすると満足したのか手を離した。

「不安にさせている事があったら教えて。
わたしも改善出来る事は改善するから。」

わたしは、すっかり冷めてしまった珈琲を
飲みながら言おうか悩んでいた事を口にした。

「貴方が友人を大切に想っているのは
理解してる。
それでも、何でも許せるほど貴方に
対してわたしオトナじゃないみたい。」

「ねぇ、もしも貴方のトモダチを閉じ込めて何日も真っ暗な部屋で過ごさせた後に全く知らない誰かに渡した。って言ったらどう思う?」

「なに、それ…。
冗談だよね?そんな事、貴方はしないよね?」

震える貴方を見ていたら何だか無性に抱きしめたくなってきた衝動を抑えながら続けて聞いた

「トモダチが居なくなったら貴方の目に映るのは、わたし以外いなくなるよね?
ただ、ただ、側に居たいだけ。」

「友達はどこにいるの!?
言いたい事があるなら溜め込まないで
教えてよ!
大切な友達を巻き込まないで!
傷つけないで!」

ポロポロと涙を流す貴方から目を逸らさずに
自分でもあれ?と思ってしまうくらいに今まで溜め込んできた醜い本音が出てきてしまった。


目の前のわたしの事よりもトモダチの事を
想う貴方にわたしは何度嫉妬すればいいの。

わたし以外の事を存在を想うことも
感じる事もできないように
ぐちゃぐちゃにしたい。
貴方を先に閉じ込めれば良かったのかな。

わたしは座る貴方の椅子の前に跪き
顔を近づけた。

貴方はわたしを想ってくれますか
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