転生したら倉庫キャラ♀でした。

ともQ

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もふもふの都開国編

317話 ガラスネーク戦 その1

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「さあ、今日もはりきってネームドを探すよ」

 ホムラが意気揚々と精霊を召喚する。
 昨夜の鍋会はご満悦だったようで、肌艶もよく――やる気十分なご様子であった。そんなホムラとは裏腹に、僕たちは憔悴しきっている。
 ポンズは少し腫れた唇を擦りながら、

「……昨日は、大変だった」
「ポンズ、制止することができなくて――ごめん。あの状態のホムラは僕の力では抑えるのは不可能なんだ。精霊フル活用して襲いかかってくるから、もうあんなの超越者のパワハラに近いよね」
「……熱烈だった。腰が砕けるかと思った」
「以前、僕もされたことあるけど――意外に上手いよね」
「……ちょっと濡れた」
「なにがっ?!」

 そんな会話の最中、ホムラが笑顔でポンズに詰め寄り、

「ねぇねぇ、昨日のお酒ってまだあるの?」
「……も、もうない。打ち止め、また生産者に頼んで仕入れてくる」
「そっかぁ、残念」

 絶対にストックのある顔だった。
 まあ、ホムラは完全に気付いてなさそうだし――いいか。
 お酒はさて置き、早いところ目的の魔紅玉を手に入れなくてはならない。今日でペルファリア大山脈攻略も4日目となる。
 ゲーム時ならば4日間連日くらい、休み休み全然普通のプレイ時間だった。
 現実となるとここまで過酷なのかと――今さらながら、動かしていたメインキャラクターを労いたくなる。

 画面の中で顔を合わせていたころとは異なり、人間関係も重なってくる今精神的に疲労する場面も多い。
 ポンズがお酒を片手にストレス解消という気持ちもわかる。
 ホムラが寝静まったころ、こっそりポンズに相談して――ストックを放出してもらえるかお願いしてみようかな。

「……ん、反応がある」

 その時、ついに――ポンズの"千里眼"がネームドを捕捉する。

「ポンズ、位置はわかる?」
「……なんか、位置どころじゃない。ペルファリア大山脈、魔紅玉をドロップするネームドは大蛇『ガラスネーク』だったはず。明らかにシルエットがおかしい」

 ポンズが周囲を見渡し――弓を構える。

「……来る」

 地面が振動、ガラスネークが姿を現す。
 だが、その姿に――ここにいる僕たちは目を見張った。ゲーム時に戦った相手とは似て非なる存在だったからだ。
 僕たちを取り囲むよう出現した巨大な8本の首、神話にでてくるヤマタノオロチといっても過言ではなかった。
 僕は知識にない未知の脅威を見て――即座に理解する。

「ライカ、ホムラ、ポンズ、本気で行こう」

 触手を糸状に2本展開、全方位に警戒網を張る。

「シークレットだ」
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