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もふもふの都開国編
318話 ガラスネーク戦 その2
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未確認のモンスター、シークレット。
そう名付けた人物は――今も氷迷宮にいるのだろうか。後遺症によりシステムが使用不可となった今、フレンドリストを確認することはできない。
強敵となるシークレットとの戦闘は、今回で――3度目となる。
最初は氷迷宮の要塞型ゴーレム、次は大都市の丸い機械、このヤマタノオロチに類似したシークレットはどんな力を秘めているのか。本来、ガラスネークは首も尾も一つずつの蛇を大きくしたネームドだ。
最早、ここまで姿が異なると――ゲーム時の知識は通用しない。
「なにこれなにこれぇっ! シークレットってなんなのっ?! とりあえず、攻撃しちゃっていいのかなっ!?」
「ぎょぇえっ! キモすぎるねぇっ!」
「ホムラ、ライカ、落ち着くんだっ! シークレットは僕たちがゲーム時に遭遇しなかったモンスター、対抗する知識がない分――既存のネームドよりたちが悪い。下手に攻撃して8本の首全てからカウンターが来たら対処が難しくなる。それに、まだ敵の全容が確認できていないっ!」
「火龍、大火輪《だいかりん》っ!」
ホムラが魔法陣を展開、全方位に攻撃を仕掛けた。
「ホムラ、僕の話――聞いてるっ?!」
「あー、ソラちゃんうるさいなぁっ! 一撃で仕留めちゃえば問題ないよね? 黙って私の攻撃に見惚れておいてよ」
爆散する。
ホムラの召喚した火龍による強力な全体攻撃、ガラスネークの首が傾き効いている素振りはあった。
だが、皮膚が焼け焦げた影響か――周囲に煙が漂い始める。
不味い、視界が――曇っていく。
ガラスネークは縦横無尽に雪の中を進むことができる。見つけるのが困難な理由はそれだけではなく――気配を消すのが上手いという点も相まっていた。
もし、このシークレットが同一の性質を持っていたとしたら?
「……駄目。反応がある、死んでいない」
悪手、視界不良は――相手の思う壺となる。
ポンズのスキル以外は察知するのが難しい状況、魔力感知だけでは攻撃を防ぎ切ることができない。
……落ち着け、考えろ。
強力な攻撃で仕留めきれなかった場合、ネームドが取る行動は二つのパターンに分類されることが多い。
逃亡するか――反撃が来るか。
この強大で殺意に満ちた魔力の気配、こいつだけは――確実に後者だということが理解できる。
「ポンズ、首以外の全体像はわかる?」
「……うちたちの足元、全て」
「足元、全て? まさか」
「……想像通り、完全にシークレットの手中に収まっている」
浮遊感、地面が消滅する。
それはまるで肉食獣がエサを食べるかのように――僕たちは突然開いた穴、暗闇の中に飲み込まれるのであった。
そう名付けた人物は――今も氷迷宮にいるのだろうか。後遺症によりシステムが使用不可となった今、フレンドリストを確認することはできない。
強敵となるシークレットとの戦闘は、今回で――3度目となる。
最初は氷迷宮の要塞型ゴーレム、次は大都市の丸い機械、このヤマタノオロチに類似したシークレットはどんな力を秘めているのか。本来、ガラスネークは首も尾も一つずつの蛇を大きくしたネームドだ。
最早、ここまで姿が異なると――ゲーム時の知識は通用しない。
「なにこれなにこれぇっ! シークレットってなんなのっ?! とりあえず、攻撃しちゃっていいのかなっ!?」
「ぎょぇえっ! キモすぎるねぇっ!」
「ホムラ、ライカ、落ち着くんだっ! シークレットは僕たちがゲーム時に遭遇しなかったモンスター、対抗する知識がない分――既存のネームドよりたちが悪い。下手に攻撃して8本の首全てからカウンターが来たら対処が難しくなる。それに、まだ敵の全容が確認できていないっ!」
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「ホムラ、僕の話――聞いてるっ?!」
「あー、ソラちゃんうるさいなぁっ! 一撃で仕留めちゃえば問題ないよね? 黙って私の攻撃に見惚れておいてよ」
爆散する。
ホムラの召喚した火龍による強力な全体攻撃、ガラスネークの首が傾き効いている素振りはあった。
だが、皮膚が焼け焦げた影響か――周囲に煙が漂い始める。
不味い、視界が――曇っていく。
ガラスネークは縦横無尽に雪の中を進むことができる。見つけるのが困難な理由はそれだけではなく――気配を消すのが上手いという点も相まっていた。
もし、このシークレットが同一の性質を持っていたとしたら?
「……駄目。反応がある、死んでいない」
悪手、視界不良は――相手の思う壺となる。
ポンズのスキル以外は察知するのが難しい状況、魔力感知だけでは攻撃を防ぎ切ることができない。
……落ち着け、考えろ。
強力な攻撃で仕留めきれなかった場合、ネームドが取る行動は二つのパターンに分類されることが多い。
逃亡するか――反撃が来るか。
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「ポンズ、首以外の全体像はわかる?」
「……うちたちの足元、全て」
「足元、全て? まさか」
「……想像通り、完全にシークレットの手中に収まっている」
浮遊感、地面が消滅する。
それはまるで肉食獣がエサを食べるかのように――僕たちは突然開いた穴、暗闇の中に飲み込まれるのであった。
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