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エレメント正邪激闘編
373話 ナコ日 その2
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「今日はオムライスを作ります」
「楽しみだなぁ。そういえば、ナコ――わざわざ買い物袋に入れて、アイテムボックスの方が便利じゃない?」
「確かに、それは、そうなんですが」
ナコが照れ笑いを浮かべながら、
「く、クーラと買い物をしているという、なんだか新婚さんみたいな――幸せなひと時を過ごしてみたかったんです」
「きょぽーっ!」
「クーラっ?! 壁際まで吹っ飛んでどうしましたっ!?」
「なんでもない。なんでもないんだ」
愛しさによる衝撃波で死ぬかと思った。
キッチンに猫ちゃんマークのエプロンを着けて立つナコ、身長が足りない分は踏み台で補強済みである。
小さな身体を右左と懸命に動かす姿が、また可愛らしさに拍車をかけている。
ナコは野菜を切り、鶏肉を炒め、慣れた手付きにて下準備を進めていく。
この世界にある食材は、基本的にはもとの世界と似たものが多い。
だが、僕が初めて口にしたガルフの肉のように、生物系の食材はモンスターが主流となっている。
こういう点は、さすがファンタジーか。
この鶏肉と例えたものも、どこかのエリアに生息するモンスターなのだ。
冒険者が狩り、冒険所を通して、市場に広がっていく。
その時、僕のお腹がぐぅっと鳴った。
それもそのはず、少しずつ少しずつ、ホーム内に――鼻腔をくすぐる香りが漂い始めたからだ。
ナコが大きなお皿を二つ、テーブルの上に乗せる。
「最後に、ケチャップで彩って完成です」
完璧なオムライスであった。
ふんわりとした卵に包まれたチキンライス、付け合せにはヘルシーなサラダが添えられている。
ケチャップで表面が埋め尽くされるくらいに『クーラ大好き』と書かれてあるが、この点については笑顔で受け入れることにする。
ナコはオムライスを一口分、スプーンの上に乗せながら、
「あなた、あーんして」
「あはは。新婚さんごっこかな」
「……ごっこ? 未来のための予行演習ですよ?」
「そ、そう」
ナコの目がマジだった。
「楽しみだなぁ。そういえば、ナコ――わざわざ買い物袋に入れて、アイテムボックスの方が便利じゃない?」
「確かに、それは、そうなんですが」
ナコが照れ笑いを浮かべながら、
「く、クーラと買い物をしているという、なんだか新婚さんみたいな――幸せなひと時を過ごしてみたかったんです」
「きょぽーっ!」
「クーラっ?! 壁際まで吹っ飛んでどうしましたっ!?」
「なんでもない。なんでもないんだ」
愛しさによる衝撃波で死ぬかと思った。
キッチンに猫ちゃんマークのエプロンを着けて立つナコ、身長が足りない分は踏み台で補強済みである。
小さな身体を右左と懸命に動かす姿が、また可愛らしさに拍車をかけている。
ナコは野菜を切り、鶏肉を炒め、慣れた手付きにて下準備を進めていく。
この世界にある食材は、基本的にはもとの世界と似たものが多い。
だが、僕が初めて口にしたガルフの肉のように、生物系の食材はモンスターが主流となっている。
こういう点は、さすがファンタジーか。
この鶏肉と例えたものも、どこかのエリアに生息するモンスターなのだ。
冒険者が狩り、冒険所を通して、市場に広がっていく。
その時、僕のお腹がぐぅっと鳴った。
それもそのはず、少しずつ少しずつ、ホーム内に――鼻腔をくすぐる香りが漂い始めたからだ。
ナコが大きなお皿を二つ、テーブルの上に乗せる。
「最後に、ケチャップで彩って完成です」
完璧なオムライスであった。
ふんわりとした卵に包まれたチキンライス、付け合せにはヘルシーなサラダが添えられている。
ケチャップで表面が埋め尽くされるくらいに『クーラ大好き』と書かれてあるが、この点については笑顔で受け入れることにする。
ナコはオムライスを一口分、スプーンの上に乗せながら、
「あなた、あーんして」
「あはは。新婚さんごっこかな」
「……ごっこ? 未来のための予行演習ですよ?」
「そ、そう」
ナコの目がマジだった。
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