転生したら倉庫キャラ♀でした。

ともQ

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エレメント正邪激闘編

395話 本戦前情報

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 予選が終わり、優勝者を決める戦いが始まる。
 勝ち残った8組は王都冒険所の用意した宿泊施設にて待機、本戦は3日後となるため心身共に休息する時間は十二分にあった。
 本戦に進んだギルドは以下、撃破数の多い順となっている。


 1、"Nightmares"    
 2、"Sisters"    
 3、"Magica" 
 4、"Killer+Killer"  
 5、"マッスルマン" 
 6、"Iron Flowers" 
 7、"美・少女隊" 
 8、"Kingly" 
 

 まさかの結果である。
 ゴザルたちは――出場していたのだ。しかも、最後にどんな追い上げ方をしたのか1位で予選を通っている。
 いつの間にか、僕たち"Kingly"は最下位となっていた。
 ベンジェという脅威は消え去ったが、その他ギルドが――どんな思惑で参加しているかは不明である。
 優勝するという目的は現状維持で達成すべきだろう。

 王都冒険所の用意した宿泊施設は――安らぎの満天となっていた。

 本戦開始までは戦闘禁止、それを破ったものは即失格となっているため、予選の激動とは裏腹に各々静かに過ごしている。
 以前、女将のアヤメさんからは――安らぎの満天はプレイヤーのみ宿泊できる施設と聞いていた。今回に限り予選通過者は特別可にしたと話していたが、アヤメさんがこっそりくれた情報によると、今ここにいる大半はプレイヤーだという。
 僕がわかる範囲では、確実に違うのはフレイムだけか。

「クーラ、本戦までどうしますか?」
「そうだね。身体を休めようかな」
「……無理だけは、しないでくださいね」
「ありがとう、ナコ」

 傀儡糸の反動により、僕はまだ万全ではない。
 重度の筋肉痛とでもいおうか、そこら中にチクチクとした痛みが広がっている。背に腹は代えられぬ状況だったが、繰り返すことによってダメージが蓄積されているのは間違いないだろう。
 いつか、僕の身体は――いや、今考えても仕方ない。

「ソラ、ナコちゃんっ」

 その時、前方から――ゴザルが駆け寄って来る。
 珍しく髪型が変わっており、銀の髪をお団子状に上でまとめている。
 いつも一緒にいたせいか、数日会わなかっただけでも不思議な感覚だった。

「ゴザル、参加していないかと心配したよ」
「ごめんなさい。最初、アクシデントがあってね――中々動き出すことができなかったのよ。最後の一人がもうなにをするにも駄々こねまくりでね」
「そうそう。最後の一人も気になってたんだ」
「ふふ。ソラも記憶にある人物だと思うわ」
「僕の、記憶に?」
「Ayuta my first loveさんよ」

 抜群に個性的なプレイヤーネーム。
 なんとも、懐かしい――過去の思い出が蘇ってくるのであった。
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