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エレメント正邪激闘編
415話 ナコの表明
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水龍の水球が直撃。
数秒の沈黙後、琴葉とゴザルが自身の身体を抱き――ガタガタと震え始める。
「な、な、なにすんのさぁっ! さ、寒、寒ぅううういぃっ!」
「つ、つつ、冷たい、冷たいぃいっ」
白い息、青ざめた表情。
どうやら、硬直するだけあって普通の水じゃなさそうだ。ゲーム時から水龍はモンスターを縛り付けるスキルを持っていたが、人間相手の応用――察するに、水球の温度を極限まで下げているのだろう。
ホムラは2人の反応を見て嘲笑いながら、
「頭冷えたかな?」
「「冷えるどころじゃないっ!」」
意見だけは通じ合っているようだ。
「喧嘩をやめろとは言わないけどさぁ、どうせ戦うなら本戦にしたら? そっちの方が白黒ハッキリ付くでしょ」
ホムラが提案する。
両者、それに高速で頷き返し――揃ってこの場を走り去った。おそらく、大浴場に向かっていったのだろう。
強引ではあったが、ホムラのおかげで助かった。
「ホムラ、ありがとう。でも、ここには来ないって言ってたのに――どういう心境の変化だったの?」
「ソラちゃんが弱々してる気を感じて来たんだよ」
「んっ?」
「だから、ソラちゃんが弱々してる気を感じて来たんだよ」
なにを言っているんだろう。
「最近、ソラちゃんが雑魚雑魚してるなとか、どうにもならなくて泣きそうになってるなとか――そういうのがわかるんだ」
本当になにを言っているんだろう。
僕の理解が及ばぬ特殊領域すぎる。琴葉も似たような感じで――僕の現在地をわかっていそうな節があるから即座に否定できない。
個々に発現する特性、特性――なのか?
「クーラ、頭から煙がでてますよ」
「……これ以上、考えるのはやめておこう」
僕は騒いだことを謝罪し――場を後にする。
結局、マッチョがいたこと以外の情報は得られなかった。
むしろ、セルビ率いる"美・少女隊"のヘイトだけ爆上がりした気がする。
迫る本戦、ナコが真剣な眼差しで――言う。
「明日はやりたいことができました」
「やりたいこと?」
休息日は残り一日。
どう行動するかは自由だが――ナコはすでになにをするか、明確に決めているような顔付きだった。
ナコは振り返るよう胸に手を当てながら、
「今日、あの場にいて――自分がどれほど弱いか、それをすごく実感しました。今のままでは1回戦、私は役に立つことはできません」
「そうだね。僕も同じ気持ちになったよ」
「私、強くなってきます」
ナコが決意表明する。
たかが1日されど1日、ナコならば――実現する予感があった。ナコの成長速度は尋常ではない。
僕の周囲にいる誰よりも伸び代があると感じている。
「クーラ、本戦で会いましょう。必ずあなたのため、皆のため、絶対に運命を変えてみせますから」
そう言い残し、ナコは――姿を消した。
数秒の沈黙後、琴葉とゴザルが自身の身体を抱き――ガタガタと震え始める。
「な、な、なにすんのさぁっ! さ、寒、寒ぅううういぃっ!」
「つ、つつ、冷たい、冷たいぃいっ」
白い息、青ざめた表情。
どうやら、硬直するだけあって普通の水じゃなさそうだ。ゲーム時から水龍はモンスターを縛り付けるスキルを持っていたが、人間相手の応用――察するに、水球の温度を極限まで下げているのだろう。
ホムラは2人の反応を見て嘲笑いながら、
「頭冷えたかな?」
「「冷えるどころじゃないっ!」」
意見だけは通じ合っているようだ。
「喧嘩をやめろとは言わないけどさぁ、どうせ戦うなら本戦にしたら? そっちの方が白黒ハッキリ付くでしょ」
ホムラが提案する。
両者、それに高速で頷き返し――揃ってこの場を走り去った。おそらく、大浴場に向かっていったのだろう。
強引ではあったが、ホムラのおかげで助かった。
「ホムラ、ありがとう。でも、ここには来ないって言ってたのに――どういう心境の変化だったの?」
「ソラちゃんが弱々してる気を感じて来たんだよ」
「んっ?」
「だから、ソラちゃんが弱々してる気を感じて来たんだよ」
なにを言っているんだろう。
「最近、ソラちゃんが雑魚雑魚してるなとか、どうにもならなくて泣きそうになってるなとか――そういうのがわかるんだ」
本当になにを言っているんだろう。
僕の理解が及ばぬ特殊領域すぎる。琴葉も似たような感じで――僕の現在地をわかっていそうな節があるから即座に否定できない。
個々に発現する特性、特性――なのか?
「クーラ、頭から煙がでてますよ」
「……これ以上、考えるのはやめておこう」
僕は騒いだことを謝罪し――場を後にする。
結局、マッチョがいたこと以外の情報は得られなかった。
むしろ、セルビ率いる"美・少女隊"のヘイトだけ爆上がりした気がする。
迫る本戦、ナコが真剣な眼差しで――言う。
「明日はやりたいことができました」
「やりたいこと?」
休息日は残り一日。
どう行動するかは自由だが――ナコはすでになにをするか、明確に決めているような顔付きだった。
ナコは振り返るよう胸に手を当てながら、
「今日、あの場にいて――自分がどれほど弱いか、それをすごく実感しました。今のままでは1回戦、私は役に立つことはできません」
「そうだね。僕も同じ気持ちになったよ」
「私、強くなってきます」
ナコが決意表明する。
たかが1日されど1日、ナコならば――実現する予感があった。ナコの成長速度は尋常ではない。
僕の周囲にいる誰よりも伸び代があると感じている。
「クーラ、本戦で会いましょう。必ずあなたのため、皆のため、絶対に運命を変えてみせますから」
そう言い残し、ナコは――姿を消した。
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