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第九章 海を目指して
第百二十六話 忠告
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「おい、そこの。旅の者か?」
イズミはマグナムに手を伸ばすのを隠すように腕を組みながら、ゆっくりと振り向いてから答えた。
マスタングに寄りかかり、何時でも動けるように準備だけはしておいた。
「…なんだ?」
大柄の男が近付いて来て、イズミをジロジロと見る。
左眼が悪いのか眼帯を付けており、スキンヘッドには無数の傷がある。
腕にも刀傷の跡があるので、かなり戦闘経験が豊富なのだろう。
「…確かに似てるな。ギルドのお偉いさんが探している男に」
予感は的中だった。
とは言っても敵対している訳では無いので、イズミは相手の出方を伺った。
「そうかい」
「とは言っても指名手配じゃないから、俺達がどうこうする話でもない。専ら貴族からの突き上げでもあったんだろうな…」
冒険者ギルドにも事情があるのだろうが、それはイズミの知った事では無いので気にはしない。
「気ぃ付けな。昨日出て来た町じゃ、入口からギルドや衛兵のヤツらが目を光らせてる。何時もなら2人しか居ない衛兵が4人も居たし、ギルドの人間も入口付近の店で何人も張り込んでる。是が非でも見つけたいのだろうな」
海に行く事は割と喋っていたから、見張るなら海辺の町ってのは容易に想像出来たが、そこまでして俺と話しをしたい理由が良く分からない。
「ご忠告どうも…海辺の町に居たんなら、何処か飯の美味しい店を教えてくれないか?」
イズミが旅の目的でもある美味しい飯屋を訪ねる。
「飯屋か…岩場に店を構えてる『黒針亭』の飯が俺は好きだ。飯も美味いが、何よりあそこは酒の肴が美味い!1つ辺りの量は少ないが黒針の中身がほろ苦くてな、あれが酒に合うんだ」
「黒針亭か、覚えておこう」
イズミは情報を貰った礼として、マスタングで実体化させた酒を1本男に渡した。
元いた世界で良く飲んでいたウイスキーで、無骨なボトルデザインが好きで買っていた物だ。
買っていたサイズよりも大きく、2リットルは無いくらいのボトルでの実体化だった。
マスタングのおすすめするサイズなのかもしれない。
「飯屋を紹介してくれた礼だ。強い酒だから一気には飲まない事をおすすめする…遠い異国の酒だ。貴重だぞ?」
「そんな物を俺にくれるのか?」
「酒よりも飯屋の話や町の情報の方が重要だからな」
イズミが笑いながら答えると、スキンヘッドの男はウイスキーのボトルを片手に笑っていた。
「そうかそうか!今は仕事中だから飲まないが、終わったら飲むとしよう」
イズミはスキンヘッドの男との話を終えると、今度こそマスタングへ乗り込んだ。
モニターを確認すると、時刻は13時を過ぎた所だった。
今から向かえば、余裕で海辺の町に到着するだろう。
「マスタング。何故か警戒態勢が敷かれてるってよ」
「気にせず堂々と行きましょう」
マスタングは問題無いと判断しているので、イズミも悩むのは止めにしてアクセルを踏んだ。
まったり走っているつもりだったが、窓を開けると僅かに海の匂いを感じる。
「そろそろ海か?」
イズミはマスタングで小高い丘を探して、そこまで走らせた。
そこであれば、町に入る前に海が拝める気がしたからだ。
マスタングから降りて遠くを見る。
「おぉ、やっと見れた!」
しっかりと海が見えた。
大きな船も何隻か浮かんでいて、漁をしているようにも見える。
この景色を見る為に旅をして来たのだと、イズミはしばしその風景を目に焼き付けていた。
「よし、町に入りますか!」
満足したイズミはマスタングに乗り込み、町の入口と繋がっている道に合流する。
そして、目立たない速度で町へと向かって行った。
イズミはマグナムに手を伸ばすのを隠すように腕を組みながら、ゆっくりと振り向いてから答えた。
マスタングに寄りかかり、何時でも動けるように準備だけはしておいた。
「…なんだ?」
大柄の男が近付いて来て、イズミをジロジロと見る。
左眼が悪いのか眼帯を付けており、スキンヘッドには無数の傷がある。
腕にも刀傷の跡があるので、かなり戦闘経験が豊富なのだろう。
「…確かに似てるな。ギルドのお偉いさんが探している男に」
予感は的中だった。
とは言っても敵対している訳では無いので、イズミは相手の出方を伺った。
「そうかい」
「とは言っても指名手配じゃないから、俺達がどうこうする話でもない。専ら貴族からの突き上げでもあったんだろうな…」
冒険者ギルドにも事情があるのだろうが、それはイズミの知った事では無いので気にはしない。
「気ぃ付けな。昨日出て来た町じゃ、入口からギルドや衛兵のヤツらが目を光らせてる。何時もなら2人しか居ない衛兵が4人も居たし、ギルドの人間も入口付近の店で何人も張り込んでる。是が非でも見つけたいのだろうな」
海に行く事は割と喋っていたから、見張るなら海辺の町ってのは容易に想像出来たが、そこまでして俺と話しをしたい理由が良く分からない。
「ご忠告どうも…海辺の町に居たんなら、何処か飯の美味しい店を教えてくれないか?」
イズミが旅の目的でもある美味しい飯屋を訪ねる。
「飯屋か…岩場に店を構えてる『黒針亭』の飯が俺は好きだ。飯も美味いが、何よりあそこは酒の肴が美味い!1つ辺りの量は少ないが黒針の中身がほろ苦くてな、あれが酒に合うんだ」
「黒針亭か、覚えておこう」
イズミは情報を貰った礼として、マスタングで実体化させた酒を1本男に渡した。
元いた世界で良く飲んでいたウイスキーで、無骨なボトルデザインが好きで買っていた物だ。
買っていたサイズよりも大きく、2リットルは無いくらいのボトルでの実体化だった。
マスタングのおすすめするサイズなのかもしれない。
「飯屋を紹介してくれた礼だ。強い酒だから一気には飲まない事をおすすめする…遠い異国の酒だ。貴重だぞ?」
「そんな物を俺にくれるのか?」
「酒よりも飯屋の話や町の情報の方が重要だからな」
イズミが笑いながら答えると、スキンヘッドの男はウイスキーのボトルを片手に笑っていた。
「そうかそうか!今は仕事中だから飲まないが、終わったら飲むとしよう」
イズミはスキンヘッドの男との話を終えると、今度こそマスタングへ乗り込んだ。
モニターを確認すると、時刻は13時を過ぎた所だった。
今から向かえば、余裕で海辺の町に到着するだろう。
「マスタング。何故か警戒態勢が敷かれてるってよ」
「気にせず堂々と行きましょう」
マスタングは問題無いと判断しているので、イズミも悩むのは止めにしてアクセルを踏んだ。
まったり走っているつもりだったが、窓を開けると僅かに海の匂いを感じる。
「そろそろ海か?」
イズミはマスタングで小高い丘を探して、そこまで走らせた。
そこであれば、町に入る前に海が拝める気がしたからだ。
マスタングから降りて遠くを見る。
「おぉ、やっと見れた!」
しっかりと海が見えた。
大きな船も何隻か浮かんでいて、漁をしているようにも見える。
この景色を見る為に旅をして来たのだと、イズミはしばしその風景を目に焼き付けていた。
「よし、町に入りますか!」
満足したイズミはマスタングに乗り込み、町の入口と繋がっている道に合流する。
そして、目立たない速度で町へと向かって行った。
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