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第十四章 運び屋稼業も楽じゃない
第百九十二話 完成品
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調整が完了した腕時計をアーリアへ渡した。
「ほいよ。鑑定したら、色々と試してくれ」
「え?」
受け取るアーリアが再度鑑定をすると、目を見開いてイズミを見た。
「俺は何も出来ないが、マスタングなら出来る。面白いだろ?」
「面白いってレベルじゃないけど。どちらかと言うと、怖い」
左手に着けてもらうと、程良い余裕もあったので暫くはそれで使ってもらおう。
「魔法返し(S)、呪い返し(S)、魔力測定(精密)、魔力探知(精密)。コレがこの腕時計って道具1つに全部乗せって」
「どのくらいの代物なのか、実験をしないとな」
アーリアはマスタングから能力の使い方のレクチャーを受け始めた。
イズミも聞いてはみたものの、全く分からない内容だった。
「能力に関しては…魔法返しと呪い返しは常時発動で、それ以外は事前説明を受けないと誰も使えないでしょうね」
アーリアが試しにイズミの魔力測定をしてみる。
イズミへ腕時計を向け竜頭を押し込むと、文字盤のインデックスが光り出した。
1時から8時までのインデックスが光って、12時位置にある王冠が何度か点滅している。
「成程ね…この王冠の点滅回数で魔力量の桁数をカウントしているみたい」
「何で光るんだ?」
イズミがライトを取り出して腕時計に照射してから消すも、蓄光の反応は無かった。
マスタングが説明をしてくれた。
「魔石を活用しています。特殊能力の付与に際して、通常の蓄光機能は今回カットしました」
腕時計を大事そうに扱っているアーリアを見て、イズミはトランクを閉めつつ言った。
「道具は使う為にある。色々と使い倒して、その結果を教えてくれ」
「分かったわ。暫く借りるわね」
「いや、今後も俺達の旅路にて迷惑をかけるだろうからな…道連れがてら受け取ってくれ」
「そう?…そう言う事なら」
そうは言ったアーリアだったが、直後にイズミの頭へチョップを食らわした。
「せめて迷惑をかけない努力はしなさい!」
「それは難しいな」
イズミも言い返しはしたが、傍で笑っているベリアとカーネリアを見て、それ以上の反論はしなかった。
アーリアが転移魔法で帰った後で、マスタングがイズミへ言った。
「マスター。魔王夫妻へこの腕時計をペアウォッチとして贈与する事は、考えておりますか?」
「今後とも良好な関係でありたいからな。それも有りだな」
元々は魔王から受け取った腕時計なのだ。
その位の礼をしても問題は無いだろう。
「さて。明日には少し離れた町に到着しておきたいから、今日は早めに寝ておくか」
焚き火を消してから、3人は寝床を作り眠りについた。
場所は変わって。
アーリアは信頼出来る友人を呼び出し、腕時計の実験をしていた。
「取り敢えずファイヤーボールをお願い」
「分かった…投げるよ!」
短髪の女が右手を天に翳すと、無数の火球が現れる。
その火球がアーリアへ向かって飛んでゆく。
「…!?」
アーリアが左手を前へ出すと目の前の空間が歪むように見え、火球が全て何かに吸収されるようにして消えた。
「消え…ましたね」
「えぇ」
腕時計を確認すると、短い針が淡い赤色に光っている。
「防御魔法を張って」
「…張ったわ」
アーリアは左手を女に向けたが、特に反応は無い。
ボールを投げるような動きをしても、反応は無い。
「どうやって解放するのかしら…」
「私も分かんない。酒ってある?」
「アッチに…うわっ!」
アーリアが酒の保管場所を指差すと、指先に火球が現れた。
飛んでは行かなかったものの、火球自体のサイズは大人の拳程度になっている。
「アーリア、それはちょっとヤバいかも?」
友人に当たらないように意識しつつ、指先にある火球を飛ばすキーを探す。
「こうかしら?」
小石を投げるような軽さで火球を放ってみると、今度は放物線を描いて飛んでいった。
「危な!?」
友人の張っていた防御魔法が砕け散った。
「いや~、一瞬焦ったわ。凄いのを手に入れたね!」
友人が笑顔で言っているが、笑顔の裏には自分も欲しいと書いてあるのが見え見えだった。
「15発分のファイヤーボールを1発にまとめて、尚且つサイズダウンしてるのは驚異ね…もう少し調べる必要があるわ」
アーリア達の実験は暫く続いた。
「ほいよ。鑑定したら、色々と試してくれ」
「え?」
受け取るアーリアが再度鑑定をすると、目を見開いてイズミを見た。
「俺は何も出来ないが、マスタングなら出来る。面白いだろ?」
「面白いってレベルじゃないけど。どちらかと言うと、怖い」
左手に着けてもらうと、程良い余裕もあったので暫くはそれで使ってもらおう。
「魔法返し(S)、呪い返し(S)、魔力測定(精密)、魔力探知(精密)。コレがこの腕時計って道具1つに全部乗せって」
「どのくらいの代物なのか、実験をしないとな」
アーリアはマスタングから能力の使い方のレクチャーを受け始めた。
イズミも聞いてはみたものの、全く分からない内容だった。
「能力に関しては…魔法返しと呪い返しは常時発動で、それ以外は事前説明を受けないと誰も使えないでしょうね」
アーリアが試しにイズミの魔力測定をしてみる。
イズミへ腕時計を向け竜頭を押し込むと、文字盤のインデックスが光り出した。
1時から8時までのインデックスが光って、12時位置にある王冠が何度か点滅している。
「成程ね…この王冠の点滅回数で魔力量の桁数をカウントしているみたい」
「何で光るんだ?」
イズミがライトを取り出して腕時計に照射してから消すも、蓄光の反応は無かった。
マスタングが説明をしてくれた。
「魔石を活用しています。特殊能力の付与に際して、通常の蓄光機能は今回カットしました」
腕時計を大事そうに扱っているアーリアを見て、イズミはトランクを閉めつつ言った。
「道具は使う為にある。色々と使い倒して、その結果を教えてくれ」
「分かったわ。暫く借りるわね」
「いや、今後も俺達の旅路にて迷惑をかけるだろうからな…道連れがてら受け取ってくれ」
「そう?…そう言う事なら」
そうは言ったアーリアだったが、直後にイズミの頭へチョップを食らわした。
「せめて迷惑をかけない努力はしなさい!」
「それは難しいな」
イズミも言い返しはしたが、傍で笑っているベリアとカーネリアを見て、それ以上の反論はしなかった。
アーリアが転移魔法で帰った後で、マスタングがイズミへ言った。
「マスター。魔王夫妻へこの腕時計をペアウォッチとして贈与する事は、考えておりますか?」
「今後とも良好な関係でありたいからな。それも有りだな」
元々は魔王から受け取った腕時計なのだ。
その位の礼をしても問題は無いだろう。
「さて。明日には少し離れた町に到着しておきたいから、今日は早めに寝ておくか」
焚き火を消してから、3人は寝床を作り眠りについた。
場所は変わって。
アーリアは信頼出来る友人を呼び出し、腕時計の実験をしていた。
「取り敢えずファイヤーボールをお願い」
「分かった…投げるよ!」
短髪の女が右手を天に翳すと、無数の火球が現れる。
その火球がアーリアへ向かって飛んでゆく。
「…!?」
アーリアが左手を前へ出すと目の前の空間が歪むように見え、火球が全て何かに吸収されるようにして消えた。
「消え…ましたね」
「えぇ」
腕時計を確認すると、短い針が淡い赤色に光っている。
「防御魔法を張って」
「…張ったわ」
アーリアは左手を女に向けたが、特に反応は無い。
ボールを投げるような動きをしても、反応は無い。
「どうやって解放するのかしら…」
「私も分かんない。酒ってある?」
「アッチに…うわっ!」
アーリアが酒の保管場所を指差すと、指先に火球が現れた。
飛んでは行かなかったものの、火球自体のサイズは大人の拳程度になっている。
「アーリア、それはちょっとヤバいかも?」
友人に当たらないように意識しつつ、指先にある火球を飛ばすキーを探す。
「こうかしら?」
小石を投げるような軽さで火球を放ってみると、今度は放物線を描いて飛んでいった。
「危な!?」
友人の張っていた防御魔法が砕け散った。
「いや~、一瞬焦ったわ。凄いのを手に入れたね!」
友人が笑顔で言っているが、笑顔の裏には自分も欲しいと書いてあるのが見え見えだった。
「15発分のファイヤーボールを1発にまとめて、尚且つサイズダウンしてるのは驚異ね…もう少し調べる必要があるわ」
アーリア達の実験は暫く続いた。
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