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第十九章 暴力の嵐
第二百八十二話 証拠品の回収
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投げ入れられた証拠書類が暖炉の中で炎に包まれる。
「コレで証拠は無くなった。残念だったな」
「そうなのか?」
イズミは予備弾倉も少なくなったアサルトライフルを仕舞いマグナムを取り出す。
ベリアが男を風魔法で壁まで吹き飛ばすと、イズミは焦る事無く暖炉に投げ込まれた証拠へ手を伸ばした。
「ハハッ!やはり私が豚と認定した者は総じて馬鹿だな。紙など火の中へ入れたら燃える事すら分からんとは」
男はそう言って笑うが、イズミから何も必死さも感じない違和感を抱き始めていた。
「アチチ、当然だが火は熱いや。ありがとさん」
暖炉から回収された証拠の書類は、燃えた跡すら無い綺麗な状態だった。
本来ならば燃え尽きているはずの証拠を男へ見せつけてから、ショルダーバッグに収納する。
男の顔からは驚愕の光景でも見たかのような、信じられないといった表情が見て取れる。
「ベリア、他の証拠品の回収を頼む。俺はこの男に色々と聞きたい事がある」
「馬鹿な…紙は炎で燃える筈だ。燃え尽きない事などありえない!」
男は眼の前の状況を理解する事に苦しんでいるようだった。
どんどん証拠を回収してゆく2人を見ていたが、直ぐに我を取り戻した。
「すまんな、豚には友人が沢山いるんだ」
男は魔法でイズミに攻撃しようとするも、発動前に右腕をマグナムで撃たれる。
防御魔法を貫通し右腕が千切れて床へ落ちた。
悲鳴をあげて右腕を抑える男に向けて、イズミは冷たく言い放つ。
「豚のように鳴いているのは、お前の方だな」
「ほざけ…」
鬼のような形相でイズミを睨む男が再度魔法を放とうとしたが、その顔は怒りからみるみる恐怖へと変わり魔法が消えてしまった。
その視線は、イズミの後ろに向いている。
「ねぇイズミとやら。その男を私に下さらない?」
全く気付かなかったが、ノルトがイズミの背後に現れていたのだ。
「どうしてです?」
「その男の表情を見てたら、昂ぶってしまいまして」
「それは対価には?」
「ならないわ、単純に私の趣味」
ノルトはイズミの前に立つと、男を転移魔法で何処かへ飛ばす準備に入る。
男の足元に魔法陣が浮かび上がると、無数の黒い手が男へ伸び逃がすまいと掴んだ。
「その男達の悪行は本棚の奥に隠された小部屋にたんまりとあるわ、この組織とその関係者の名前もしっかりね。私はこれから『お楽しみ』があるので、対価に関しては今度ゆっくり相談しましょう」
ノルトは笑顔でイズミのおでこを人差し指でツンと押した。
「…小部屋の事までどうして。そもそも、貴様の情報にはハーピー族とラミア族との関係がある事は載っていたが、どうして上位魔族がいるのだ?部下のヘマか?」
「それは私が丁寧に教えてあげるわ。楽しい夜にしましょうね?」
そう言い残すと、ノルトは男を連れて消えてしまった。
「聞きたい事が色々とあったのだがな」
イズミは肩をマグナムで軽く叩いてからホルスターへ仕舞い、消えた男の机を漁り始める。
「うひゃー、人間の身体が炭になってるよ」
雷魔法を受けて死んだ男を確認していたベリアが、思わずボヤいた。
「まさか自分の雷魔法を喰らう事になるとは、思っても無かっただろうよ」
イズミはそう返すと、ノルトが言っていた小部屋を見つける為に本棚を壊すようにベリアへ頼んだ。
一撃で破壊された本棚の奥にある小部屋には、数十冊にも及ぶ犯罪組織の持つ資料や情報が納められていた。
他にも盗品だろう品々も多々あったので、それらも念の為に回収する。
2人はせっせと小部屋にある資料と物品を全て回収すると、残党の処理と地下への扉の調査に向かった。
「イズミ、逃げた奴等はどうする?」
「決まってるだろ。捕まえて情報を吐かせて殺す」
それはそれとして、まずは目の前にある地下への扉を開ける。
細い階段が続いていた。
戦闘用のライトを取り出し奥を照らしてみると、少し先に広がりが見えた。
それと同時に異臭が鼻腔を刺激する。
「グヴッ!鼻が可怪しくなりそうだ」
ベリアは既に気分が悪くなっていそうだが、調べないと事が運ばないのでイズミは1人で階段を下った。
小さな広がりには左右に道があり、異臭は右側の方が強かった。
ライトを向けてみると、無数の死体が転がっていた。
「…ベリアは来なくて正解だったかもな」
イズミはそう呟くと、左側にもライトを向ける。
そこには身体を鎖で拘束されている者が数人、力無く壁に固定されていた。
一度地上へと戻り鎖の鍵を探すも、付近には無いようだった。
「何があったんだ?」
「複数の遺棄された死体と、数人の生存者だ。鎖で繋がれてる」
「本当に酷えな」
ベリアが毒づくのを見たイズミは、どうやって鎖から解放するのかを考え始めた。
「コレで証拠は無くなった。残念だったな」
「そうなのか?」
イズミは予備弾倉も少なくなったアサルトライフルを仕舞いマグナムを取り出す。
ベリアが男を風魔法で壁まで吹き飛ばすと、イズミは焦る事無く暖炉に投げ込まれた証拠へ手を伸ばした。
「ハハッ!やはり私が豚と認定した者は総じて馬鹿だな。紙など火の中へ入れたら燃える事すら分からんとは」
男はそう言って笑うが、イズミから何も必死さも感じない違和感を抱き始めていた。
「アチチ、当然だが火は熱いや。ありがとさん」
暖炉から回収された証拠の書類は、燃えた跡すら無い綺麗な状態だった。
本来ならば燃え尽きているはずの証拠を男へ見せつけてから、ショルダーバッグに収納する。
男の顔からは驚愕の光景でも見たかのような、信じられないといった表情が見て取れる。
「ベリア、他の証拠品の回収を頼む。俺はこの男に色々と聞きたい事がある」
「馬鹿な…紙は炎で燃える筈だ。燃え尽きない事などありえない!」
男は眼の前の状況を理解する事に苦しんでいるようだった。
どんどん証拠を回収してゆく2人を見ていたが、直ぐに我を取り戻した。
「すまんな、豚には友人が沢山いるんだ」
男は魔法でイズミに攻撃しようとするも、発動前に右腕をマグナムで撃たれる。
防御魔法を貫通し右腕が千切れて床へ落ちた。
悲鳴をあげて右腕を抑える男に向けて、イズミは冷たく言い放つ。
「豚のように鳴いているのは、お前の方だな」
「ほざけ…」
鬼のような形相でイズミを睨む男が再度魔法を放とうとしたが、その顔は怒りからみるみる恐怖へと変わり魔法が消えてしまった。
その視線は、イズミの後ろに向いている。
「ねぇイズミとやら。その男を私に下さらない?」
全く気付かなかったが、ノルトがイズミの背後に現れていたのだ。
「どうしてです?」
「その男の表情を見てたら、昂ぶってしまいまして」
「それは対価には?」
「ならないわ、単純に私の趣味」
ノルトはイズミの前に立つと、男を転移魔法で何処かへ飛ばす準備に入る。
男の足元に魔法陣が浮かび上がると、無数の黒い手が男へ伸び逃がすまいと掴んだ。
「その男達の悪行は本棚の奥に隠された小部屋にたんまりとあるわ、この組織とその関係者の名前もしっかりね。私はこれから『お楽しみ』があるので、対価に関しては今度ゆっくり相談しましょう」
ノルトは笑顔でイズミのおでこを人差し指でツンと押した。
「…小部屋の事までどうして。そもそも、貴様の情報にはハーピー族とラミア族との関係がある事は載っていたが、どうして上位魔族がいるのだ?部下のヘマか?」
「それは私が丁寧に教えてあげるわ。楽しい夜にしましょうね?」
そう言い残すと、ノルトは男を連れて消えてしまった。
「聞きたい事が色々とあったのだがな」
イズミは肩をマグナムで軽く叩いてからホルスターへ仕舞い、消えた男の机を漁り始める。
「うひゃー、人間の身体が炭になってるよ」
雷魔法を受けて死んだ男を確認していたベリアが、思わずボヤいた。
「まさか自分の雷魔法を喰らう事になるとは、思っても無かっただろうよ」
イズミはそう返すと、ノルトが言っていた小部屋を見つける為に本棚を壊すようにベリアへ頼んだ。
一撃で破壊された本棚の奥にある小部屋には、数十冊にも及ぶ犯罪組織の持つ資料や情報が納められていた。
他にも盗品だろう品々も多々あったので、それらも念の為に回収する。
2人はせっせと小部屋にある資料と物品を全て回収すると、残党の処理と地下への扉の調査に向かった。
「イズミ、逃げた奴等はどうする?」
「決まってるだろ。捕まえて情報を吐かせて殺す」
それはそれとして、まずは目の前にある地下への扉を開ける。
細い階段が続いていた。
戦闘用のライトを取り出し奥を照らしてみると、少し先に広がりが見えた。
それと同時に異臭が鼻腔を刺激する。
「グヴッ!鼻が可怪しくなりそうだ」
ベリアは既に気分が悪くなっていそうだが、調べないと事が運ばないのでイズミは1人で階段を下った。
小さな広がりには左右に道があり、異臭は右側の方が強かった。
ライトを向けてみると、無数の死体が転がっていた。
「…ベリアは来なくて正解だったかもな」
イズミはそう呟くと、左側にもライトを向ける。
そこには身体を鎖で拘束されている者が数人、力無く壁に固定されていた。
一度地上へと戻り鎖の鍵を探すも、付近には無いようだった。
「何があったんだ?」
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