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第二十二章 一斉捜査
第三百四十四話 調査中です
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目撃情報のあった場所に到着すると、ベリアはマスタングから降りて身体を伸ばし調査の準備を始めた。
準備と言っても風の女神様の加護による風読みと、自身の嗅覚と経験のみであり特別な道具は使わないようだ。
イズミもマスタングから降りて軽く柔軟運動を行い、深呼吸をして周囲を見渡す。
「この辺りからキマイラらしき魔物を目撃したってのか」
マスタングのボンネット上に地図を広げ、目撃したらしい方角をベリアと共に確認する。
イズミが普通に見るだけでは何も分からないので、マスタングに双眼鏡を実体化して貰い気になる物があるか調べる。
「目撃情報のあった方角から、腐臭が流れて来てる」
「…全く分からん」
双眼鏡でじっくりと観察をしていると、狼のような魔物を2匹見つけた。
何かを食べているように見えるが、草原に隠れていて確認は出来ない。
「ベリア、狼のような生き物が2匹居る」
「あぁ、凶暴化もして無いな。近付いてみる」
「少し距離もあるし、マスタングで向かうか?」
「それだと警戒して逃げるから駄目だ。アタイ1人で行ってくるから、此処で待っていてくれ」
ベリアはそう言うと、獣人らしい身軽な動きで移動していった。
「…あの移動スピードは凄いな」
「マスターは動く標的を撃つのは苦手ですか?」
「俺に狙撃の才能は無い。火力と弾幕頼みだ」
マスタングに周辺の索敵を頼むと、特に異常は確認出来なかった。
魔物や獣は点在するものの、それは自然界で普通に生きている生物というだけで、自分達への敵意は感知されなかったのだろう。
「イズミ、聞こえるか?」
「聞こえるよ。どうだった」
「狼達に聞いてみたけど、確かにキマイラはこの辺りに来たらしい」
ベリアからの魔法通信に出ると、持ち前のスキルで狼と会話をして情報を聞き出したようだ。
本当に素晴らしいスキルである。
「証拠になりそうな物はありそうか?」
「いや…巣なしの可能性が高まったくらいだな。腐臭の原因だけど、この辺りを縄張りにしていた魔物のものらしい。キマイラに捕食されて、残ったのが腐って風に乗ってきてる」
「だったら、その食われた魔物の骨とか歯形とかを証拠に使えないか?」
イズミの提案を聞いたベリアが狼に相談をしているのか、返事が返って来ない。
「肉や皮は大分食われてるし腐ってるけど、骨ならまだ残ってるかも知れない」
この狼達は魔物の腐臭が他の魔物を呼ぶので一時的に距離を取っており、獲物を食べ終えて移動をする所でベリアが話を聞きに来たので、少しだけ教えてくれたと魔法通信で解説してくれた。
「俺は全くそんな臭いに気が付かないどころか、感じもしないのだが」
「人間の鼻で気付くには、かなり近付かないと無理だろうな。獣人やエルフ族じゃないとな」
「なら俺には無理だな」
「だな。ちょっくら調べて来る」
双眼鏡を覗き込むと、ベリアが狼達から離れ移動を始めたのが見える。
眼で追ってみるが、双眼鏡の視界に再び捉える事は出来なかった。
双眼鏡をマスタングに収納して水分補給をしていると、ヒュミトールへ続く道を走る馬車が遠くに見える。
腕時計を確認すると昼過ぎである。
「イズミ、魔物の死骸を見つけた」
「早いな。どんな具合だ?」
「食われたのはフォレストリザードで、全長は8~10mはあったかもしれない」
「そいつはデカいな」
「見つけた骨から察するに、キマイラもかなり大型だ。首元と胴体をガブリかな?骨ごといったみたいでサイズは…頭で2mあるかどうか」
ベリアの報告を聞いたイズミは、思わず聞き返した。
「頭だけで2mあるのか?」
「倒木に戦闘痕がある。キマイラの爪痕だとしたら、そこから凡その大きさが想像出来る」
ベリアの声から緊張感が伝わって来る。
「かなりの大物だよ。討伐はSランクでの指定が入る大物のキマイラだ」
そう判断したベリアは、大きなため息をついた。
「回収出来そうな物的証拠は…ほとんど無い。せめてキマイラの毛や牙でもあれば良かったんだけど。そっちに戻る」
「分かった。待ってるよ」
魔法通信を切ったイズミは、ベリアの話からキマイラの大きさをイメージする。
過去に戦った魔物と比較しても、中々にイメージし難いサイズ感である。
「キマイラ相手じゃ、流石にマグナムでは力不足かな」
イズミは苦笑いを浮かべつつ、ベリアが戻って来るのを待った。
準備と言っても風の女神様の加護による風読みと、自身の嗅覚と経験のみであり特別な道具は使わないようだ。
イズミもマスタングから降りて軽く柔軟運動を行い、深呼吸をして周囲を見渡す。
「この辺りからキマイラらしき魔物を目撃したってのか」
マスタングのボンネット上に地図を広げ、目撃したらしい方角をベリアと共に確認する。
イズミが普通に見るだけでは何も分からないので、マスタングに双眼鏡を実体化して貰い気になる物があるか調べる。
「目撃情報のあった方角から、腐臭が流れて来てる」
「…全く分からん」
双眼鏡でじっくりと観察をしていると、狼のような魔物を2匹見つけた。
何かを食べているように見えるが、草原に隠れていて確認は出来ない。
「ベリア、狼のような生き物が2匹居る」
「あぁ、凶暴化もして無いな。近付いてみる」
「少し距離もあるし、マスタングで向かうか?」
「それだと警戒して逃げるから駄目だ。アタイ1人で行ってくるから、此処で待っていてくれ」
ベリアはそう言うと、獣人らしい身軽な動きで移動していった。
「…あの移動スピードは凄いな」
「マスターは動く標的を撃つのは苦手ですか?」
「俺に狙撃の才能は無い。火力と弾幕頼みだ」
マスタングに周辺の索敵を頼むと、特に異常は確認出来なかった。
魔物や獣は点在するものの、それは自然界で普通に生きている生物というだけで、自分達への敵意は感知されなかったのだろう。
「イズミ、聞こえるか?」
「聞こえるよ。どうだった」
「狼達に聞いてみたけど、確かにキマイラはこの辺りに来たらしい」
ベリアからの魔法通信に出ると、持ち前のスキルで狼と会話をして情報を聞き出したようだ。
本当に素晴らしいスキルである。
「証拠になりそうな物はありそうか?」
「いや…巣なしの可能性が高まったくらいだな。腐臭の原因だけど、この辺りを縄張りにしていた魔物のものらしい。キマイラに捕食されて、残ったのが腐って風に乗ってきてる」
「だったら、その食われた魔物の骨とか歯形とかを証拠に使えないか?」
イズミの提案を聞いたベリアが狼に相談をしているのか、返事が返って来ない。
「肉や皮は大分食われてるし腐ってるけど、骨ならまだ残ってるかも知れない」
この狼達は魔物の腐臭が他の魔物を呼ぶので一時的に距離を取っており、獲物を食べ終えて移動をする所でベリアが話を聞きに来たので、少しだけ教えてくれたと魔法通信で解説してくれた。
「俺は全くそんな臭いに気が付かないどころか、感じもしないのだが」
「人間の鼻で気付くには、かなり近付かないと無理だろうな。獣人やエルフ族じゃないとな」
「なら俺には無理だな」
「だな。ちょっくら調べて来る」
双眼鏡を覗き込むと、ベリアが狼達から離れ移動を始めたのが見える。
眼で追ってみるが、双眼鏡の視界に再び捉える事は出来なかった。
双眼鏡をマスタングに収納して水分補給をしていると、ヒュミトールへ続く道を走る馬車が遠くに見える。
腕時計を確認すると昼過ぎである。
「イズミ、魔物の死骸を見つけた」
「早いな。どんな具合だ?」
「食われたのはフォレストリザードで、全長は8~10mはあったかもしれない」
「そいつはデカいな」
「見つけた骨から察するに、キマイラもかなり大型だ。首元と胴体をガブリかな?骨ごといったみたいでサイズは…頭で2mあるかどうか」
ベリアの報告を聞いたイズミは、思わず聞き返した。
「頭だけで2mあるのか?」
「倒木に戦闘痕がある。キマイラの爪痕だとしたら、そこから凡その大きさが想像出来る」
ベリアの声から緊張感が伝わって来る。
「かなりの大物だよ。討伐はSランクでの指定が入る大物のキマイラだ」
そう判断したベリアは、大きなため息をついた。
「回収出来そうな物的証拠は…ほとんど無い。せめてキマイラの毛や牙でもあれば良かったんだけど。そっちに戻る」
「分かった。待ってるよ」
魔法通信を切ったイズミは、ベリアの話からキマイラの大きさをイメージする。
過去に戦った魔物と比較しても、中々にイメージし難いサイズ感である。
「キマイラ相手じゃ、流石にマグナムでは力不足かな」
イズミは苦笑いを浮かべつつ、ベリアが戻って来るのを待った。
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