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第二十四章 暴走を止めろ
第四百四話 アンデッドの対処術
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「アーリア、まず教会に頼むとなると、どんな手続きが必要になるんだ?」
「そうね…基本的には通常のお布施とは別ね。先ずは教会に話をして、武器や装備に聖属性の加護を付与出来る者に取次いでもらうの。付与が必要な期間が長ければ長い程、付与する装備が多ければ多い程、必要な金額は増えてゆくわね」
「付与出来る者の数は?」
「少ないわね。付与出来るのは老若男女問わず御子と呼ばれていて、大体は教会の本部に居るから必要に応じて現地へ派遣される流れよ」
アーリアの説明を聞いたベリアは、その対応をアーリアは出来ないのかと聞いた。
「ベリアさん、光魔法はともかく聖魔法の付与は教会の秘術であり、魔術師協会でも使える者は限られてるの。それに魔術師協会と光の教会との取り決めで、魔術師協会に所属する者で聖魔法の付与が出来る場合は、使用する際に事前連絡をする事になってるの」
「じゃあ、事前連絡をすればアーリアも使えるのか?」
「出来なくは無いけど、付与出来る時間が本職より短いの…上手く出来ても半日が限界よ」
「それは…少し心許ないな」
「聖魔法の適性無しで半日も付与出来れば、上出来なのよ?」
ベリアとアーリアのやり取りを聞いたイズミは、マスタングに確認を取った。
「マスタング、今の話を聞いた上でアンデッド対策をどう考える?俺なら調査に御子が帯同する前提で、戦闘の際に都度聖魔法の付与を頼むのが良いと思ったが」
「それではマスターの武器が知られてしまいます。聖魔法の分析が出来れば、武器への付与をする条件や必要素材が分かるかもしれません」
「アーリアに見せてもらうにしても事前連絡が必要なら、教会の御子の付与を見てからでも遅くはなさそうだな」
話を終えたアーリアは転移魔法で自分の拠点へ帰ったので、2人は他の人のアンデッド対策を聞こうとなり屋敷へ向かった。
向かった先はグラテミアの部屋である。
「アンデッド類への対策?あまり参考にはならないわよ」
グラテミアは運良く休憩時間との事で、手短に話を聞かせてもらう。
「この前の戦闘でも倒せはしましたが、直ぐに復活して動いて来たので」
「消滅させられなかったって事ね、アンデッド系はそこが厄介なのよね」
「そこで後学の為にも、グラテミアさんの取る対策を知りたくてですね」
「簡単よ。光属性の魔石を取り込んで…つまり食べて、使う魔法に光属性を纏わせるの。ラミア族を含め一部の魔族は、それでアンデッド対策が出来る。ほんの少し纏わせるだけで、簡単な魔法でも消滅させられるわよ」
一部の魔族は魔石を食べたり取り込んだりする事で、その魔石に蓄えられた魔力分を使う魔法に上乗せしたり、属性の上乗せをする要領で纏わせるらしい。
「これが出来ればアンデッドは子供でも消滅させる事が容易なのだけど、人間族や獣人族の方には難しいわね。魔道具を介して似たような事はしてるけど」
「…確かに」
魔石を食べる使用方法と魔道具の使用方法の関係性は似ているのだ。
夜に使っていたパトライトもどきが、それに該当するだろう。
魔道具の作り手は考えた末に、魔族の魔石運用と似た利用方法に辿り着いたとなると、中々に面白い話である。
「人の身でそれをやるのは現実的じゃないから、素直に第三者に頼むのが良いと思うわ」
「そうします。お時間を頂きありがとう御座いました」
「そう言えばベリアさん、Sランク昇格の議論が出ているようね…ここまで来ると進むも地獄、引くも地獄みたいなもの。貴方が辞退しようとも貴族が絡むとそうはいかない…悩むくらいなら開き直った方が良いわよ、悩めばそこに付け込む者が現れるから」
「…分かりました、ご忠告感謝します」
2人はグラテミアにお礼を言うと、部屋を出て食堂で打ち合わせをする。
食堂で食事中の従者達とは少し離れた席に座ると、ベリアは溶けるようにテーブルに上半身を突っ伏した。
「Sランク冒険者って憧れの存在だったけど、思ってたのと全然違う」
「理想と現実にはギャップがあるものさ。どうせならSランクになって、元パーティーのメンバーを驚かせてやろうぜ。色々あってSランクになったぞ、って」
「色々の内訳が複雑過ぎるだろ」
「それも何かの縁ってやつよ」
2人がまったりと寛いでいると、そっとテーブルにチーズケーキが載せられる。
見ると料理長が差し入れとして持って来てくれたのだ。
「ありがとう御座います」
「いえいえ、私に出来る事は料理だけですから」
チーズケーキの断面を見ると、前回食べた時よりも綺麗になっている。
かなり研究をしたのだろう。
一口食べると、濃厚なチーズと滑らかな口当たりが癖になる美味しさだった。
「とても美味しいです。チーズも濃厚で一口の満足感がとても良いです」
「そう言って頂けますと、作った甲斐があります」
ふとベリアの方を見ると、既に完食して紅茶を飲んでいる。
幸せそうな表情をしているので、少しは悩みが晴れたと思いたい。
「そうね…基本的には通常のお布施とは別ね。先ずは教会に話をして、武器や装備に聖属性の加護を付与出来る者に取次いでもらうの。付与が必要な期間が長ければ長い程、付与する装備が多ければ多い程、必要な金額は増えてゆくわね」
「付与出来る者の数は?」
「少ないわね。付与出来るのは老若男女問わず御子と呼ばれていて、大体は教会の本部に居るから必要に応じて現地へ派遣される流れよ」
アーリアの説明を聞いたベリアは、その対応をアーリアは出来ないのかと聞いた。
「ベリアさん、光魔法はともかく聖魔法の付与は教会の秘術であり、魔術師協会でも使える者は限られてるの。それに魔術師協会と光の教会との取り決めで、魔術師協会に所属する者で聖魔法の付与が出来る場合は、使用する際に事前連絡をする事になってるの」
「じゃあ、事前連絡をすればアーリアも使えるのか?」
「出来なくは無いけど、付与出来る時間が本職より短いの…上手く出来ても半日が限界よ」
「それは…少し心許ないな」
「聖魔法の適性無しで半日も付与出来れば、上出来なのよ?」
ベリアとアーリアのやり取りを聞いたイズミは、マスタングに確認を取った。
「マスタング、今の話を聞いた上でアンデッド対策をどう考える?俺なら調査に御子が帯同する前提で、戦闘の際に都度聖魔法の付与を頼むのが良いと思ったが」
「それではマスターの武器が知られてしまいます。聖魔法の分析が出来れば、武器への付与をする条件や必要素材が分かるかもしれません」
「アーリアに見せてもらうにしても事前連絡が必要なら、教会の御子の付与を見てからでも遅くはなさそうだな」
話を終えたアーリアは転移魔法で自分の拠点へ帰ったので、2人は他の人のアンデッド対策を聞こうとなり屋敷へ向かった。
向かった先はグラテミアの部屋である。
「アンデッド類への対策?あまり参考にはならないわよ」
グラテミアは運良く休憩時間との事で、手短に話を聞かせてもらう。
「この前の戦闘でも倒せはしましたが、直ぐに復活して動いて来たので」
「消滅させられなかったって事ね、アンデッド系はそこが厄介なのよね」
「そこで後学の為にも、グラテミアさんの取る対策を知りたくてですね」
「簡単よ。光属性の魔石を取り込んで…つまり食べて、使う魔法に光属性を纏わせるの。ラミア族を含め一部の魔族は、それでアンデッド対策が出来る。ほんの少し纏わせるだけで、簡単な魔法でも消滅させられるわよ」
一部の魔族は魔石を食べたり取り込んだりする事で、その魔石に蓄えられた魔力分を使う魔法に上乗せしたり、属性の上乗せをする要領で纏わせるらしい。
「これが出来ればアンデッドは子供でも消滅させる事が容易なのだけど、人間族や獣人族の方には難しいわね。魔道具を介して似たような事はしてるけど」
「…確かに」
魔石を食べる使用方法と魔道具の使用方法の関係性は似ているのだ。
夜に使っていたパトライトもどきが、それに該当するだろう。
魔道具の作り手は考えた末に、魔族の魔石運用と似た利用方法に辿り着いたとなると、中々に面白い話である。
「人の身でそれをやるのは現実的じゃないから、素直に第三者に頼むのが良いと思うわ」
「そうします。お時間を頂きありがとう御座いました」
「そう言えばベリアさん、Sランク昇格の議論が出ているようね…ここまで来ると進むも地獄、引くも地獄みたいなもの。貴方が辞退しようとも貴族が絡むとそうはいかない…悩むくらいなら開き直った方が良いわよ、悩めばそこに付け込む者が現れるから」
「…分かりました、ご忠告感謝します」
2人はグラテミアにお礼を言うと、部屋を出て食堂で打ち合わせをする。
食堂で食事中の従者達とは少し離れた席に座ると、ベリアは溶けるようにテーブルに上半身を突っ伏した。
「Sランク冒険者って憧れの存在だったけど、思ってたのと全然違う」
「理想と現実にはギャップがあるものさ。どうせならSランクになって、元パーティーのメンバーを驚かせてやろうぜ。色々あってSランクになったぞ、って」
「色々の内訳が複雑過ぎるだろ」
「それも何かの縁ってやつよ」
2人がまったりと寛いでいると、そっとテーブルにチーズケーキが載せられる。
見ると料理長が差し入れとして持って来てくれたのだ。
「ありがとう御座います」
「いえいえ、私に出来る事は料理だけですから」
チーズケーキの断面を見ると、前回食べた時よりも綺麗になっている。
かなり研究をしたのだろう。
一口食べると、濃厚なチーズと滑らかな口当たりが癖になる美味しさだった。
「とても美味しいです。チーズも濃厚で一口の満足感がとても良いです」
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