正規ルートに反対!〜確定攻略対象者に近付きません‼︎〜

蒼葉

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 待って数十分後、門番さんが大人数で帰ってきた

 あれ?一人だったよね?
 ドドドと音がしそうな勢いでこちらに向かってくる大群。
 ある意味、怖いわ。

「マリアーナ嬢‼︎」

 ん?よく見ると、王太子殿下まで居るわ。何故?

「ごきげんよう、王太子殿下」

 一応、挨拶しておかないと。
 現場に似つかわしくないカーテシーを披露する。
 キュッと急停止した殿下が目の前で荒い息遣いで私の肩を掴んだ。

「帰るって⁉︎」

「あ、はい。お邪魔だそうなので」

「誰に言われたっ⁉︎」

「え?案内の方に置いて行かれたので、そうかな?と思いまして。嫌がらせをするなら、態々わざわざ王城に呼ばないで下さい」

 ドレスや装飾品を新調してくれた叔父様に申し訳ない。
 本来なら不敬だと思って言えないだろう今回の件も、無意識に許せない部分が出てきたみたいで、口が止まらない。

「王族が最下級貴族を虐めて楽しいですか?しかも、王城にまで呼んでの手の入れよう。感心しますね」

 あぁぁぁ・・・止まらない。

「しかも、帰りの馬車もないので、歩きで帰るんです。で、ここで足止めです。いい加減、通してもらえますか?」

 これで終わりね。さようなら、私。

「案内をしたのは誰だ?」

 ん?殿下の口から魔王でも召還しそうな声が出てる気がする。
 聞かれた侍従さんが震えてるわ。

「エリザベート様の侍女です。わたくしの侍女にさせますわ、と(強引に)お引き受け下さったので・・・」

「マリアーナ嬢、申し訳ないが・・・城にもう一度来てもらえないだろうか?本人確認を頼みたい」

 また戻るの?
 え~。

「終わったら、帰してもらえますか?」

残念だけど・・・構わないよ。帰りの馬車も用意しよう」

 ほ。やっと帰れる。
 出された条件をのんで、渋々殿下と共にまた城へUターンした。

 あ~帰りたい。





 お茶会の会場であろう場所へと向かうと、一名を除いた参加者が立って出迎えた。

「エリザベート」

 その一名に殿下が怒りを向ける。

「何ですの?怖いお顔をなさって」

「お前の侍女は何処だ?」

「侍女ですか?さぁ?いつも一緒に居るわけではないので、存じませんわ」

 侍女なのに?何のための侍女ですか?

「そうか。では、近衛全員でエリザベートの侍女を探して捕らえよ。手加減はいらん」

「殿下⁉︎何故です⁉︎」

「居場所を知らんのだろう?探さねば、聞きたい事も聞けないからな。庇い立てしたエリザベートも捕らえておけ」

「庇ってなどおりません‼︎居場所を知らないと申し上げただけです‼︎」

「自分の侍女の居場所を知らんのは、お前の落ち度ではないのか?」

「それは・・・」

「公爵家の侍女は己の主人の側に控えず、王城を勝手に歩き回る。それを容認している当主に抗議しておく」

 え・・・何が大変な事に発展してしてます。

「王太子殿下」

 面倒な話の広がりを止める為に口を挟む。

「どうした?マリアーナ嬢」

「エリザベート様は婚約者なのですよね?なら、寛大な心で許してあげてはどうですか?」

「君が一番嫌な思いをさせられたんだぞ?」

「別に気にしていません。だから、殿下もこれ以上私をお茶会に強制参加させないで下さいね」

 貴方が関わらなければ、起きませんでしたよ。と言わんばかりに遠回しに責める。

「叔父にも迷惑がかかるので、最下級貴族男爵家は大人しくしておきます。ご安心を」 

 なるべく優雅に見えるように、エリザベート様に向かってカーテシーをした。
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