正規ルートに反対!〜確定攻略対象者に近付きません‼︎〜

蒼葉

文字の大きさ
6 / 8

6

しおりを挟む
 結局、行きたくもないお茶会はという形におさまりました。
 エリザベート様って誰ですか?
 あ~。あの有名な王太子殿下の御婚約者様ですね。
 悪役令嬢ポジのお方ですよね。
 はい。お茶会終われば速攻関わり無しの方向で。

「憂鬱だ~」

 自室のベッドに寝そべってゴロゴロ。
 確定攻略対象者達もそうだけど、一番警戒しないと駄目なのは悪役令嬢のエリザベート。
 無駄に高い位とプライドでヒロインを徹底的に虐め抜く、というのがゲームの彼女。
 仮に、私と同じ転生であるなら、悪役ポジからヒロインポジになっている可能性もある。
 確か、よくあるのがヒロインポジになった悪役令嬢が攻略対象者達に溺愛され、逆ハーになるのよね。
 で、ヒロインポジの私は処刑だか国外追放だかになるのよ。

 理不尽に罪着せられて死ぬのはまっぴらごめん。
 だから、仲良く出来なくても、彼女の邪魔だけは絶対にしない‼︎




 あぁぁぁぁっ。
 とうとう来てしまった・・・。
 ばか高い王城を見上げて溜息を吐く。

「男爵家御令嬢、マリアーナ様でございますね?案内を賜っております。さぁ、こちらへどうぞ」

 案内され、後を歩く。
 無駄に広いわね。迷うわ、絶対。
 スタスタと歩く彼女は誰だろう?
 ちっとも速度を落としてくれないから、置いてかれがちになる。
 あ。いっそ置いてかれて、そのまま帰っちゃおうかしら?

 速度を少し落としてみると、案の定置いて行かれた。
 ついてこないのに気づかないのって、案内役としてどうだろう?
 ま、いっか。
 ちょっとその辺の庭を少し見てから帰るか。

 横を見ると中庭への階段が現れ、それを下りる。
 舗装された石畳を進み、円形の花壇がそこにあった。
 種類別に割り振られ、季節の花が咲いているのを眺めると癒される。

「はぁ。こんな扱いなら、呼ばなきゃいいのに。無駄に着飾らなきゃならないじゃないの」

 不満大爆発である。
 確定攻略者のくせに。
 ブツブツ文句を一通り言い終えると、スクッと立ち上がる。
 周りを見ると、やはり誰も向かえにさえ来ない。

「か~えろ」

 まだ入り口からそう離れていないのは分かる。
 だから、そのままエントランスへと足を向けた。






 出て、ふと思い出した。

「帰りの馬車が、ない・・・」

 そう。迎えに来て貰ったので、ウチからの送迎はない。

「歩きか~」

 仕方ない。このまま、ここにいても仕方ないので歩き出す。
 長い道のりを歩き、どれくらい経ったのか、やっと門が現れた。
 当然、歩いて現れた私に門番の人達が怪訝な顔をする。

「どうなさいました?」

「あ、呼ばれてきた筈なんですが・・・何やら手違いだったみたいで、帰ろうかと」

「歩いて?」

「はい。馬車がないので」

 基本、歩きで帰る令嬢はいない。だから、余程変だったのか門番の一人が城へダッシュで駆けて行った。

「通してもらえますか?」

「少しお待ちを。確認に行っておりますので」

「え~・・・。お邪魔みたいなんで、早く帰りたいんですけど」

「申し訳ございません。もう少々・・・」  

「わかりした。なるべく早くしてもらって下さい」

 表向き丁寧に対応していても、目が笑ってない。
 きっと、絶対、不審者認定ね。
 に、ど、と、し、ろ、に、こ、な、い、か、らっ‼︎
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが

水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。 王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。 数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。 記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。 リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが…… ◆表紙はGirly Drop様からお借りしました ◇小説家になろうにも掲載しています

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

嫌われたと思って離れたのに

ラム猫
恋愛
 私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。  距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

処理中です...