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第2章 幼年編
131 初級者ダンジョン
しおりを挟む「ハンス、ダンジョンは行ったことある?」
「ああ初級者ダンジョンだろ」
「うん」
初級者ダンジョン、又は初心者ダンジョンはヴィヨルド領領都近郊にある、初級者用のダンジョンだ。
「あるぞ。たしかに名前とおりに弱い魔物しか出てこないけどな」
「俺1回行ってみたい」
「じゃあ今度の休養日に行く?」
「えー!いいの?行きたい行きたい、めっちゃ行きたい!」
「お前‥食いつきすごいな‥」
「だってダンジョンだろ!男のロマンじゃないか!」
「意味がわからん‥」
「ダーリンどこ行くの?」
「初心者ダンジョン!」
「ウチも行く!」
「おー行こうぜ、行こうぜ!」
いつのまにか俺たちは武術8傑(10組のハンス除く)とアリシア、キャロルの魔法女子2人、聖魔法士のセーラの10人で一緒にいることが増えていた。
「みんなは?」
「大丈夫だ(だよ)」
「モーリスも大丈夫なのか?」
「ああ、次の休養日なら大丈夫だぞ」
「セーラは?」
「はい、私も大丈夫です」
「セロも?」
「ああ、俺も問題ない」
「おぉー!やったー!全員集合だよー!」
「「「おおー!」」」
「やったー!めちゃくちゃ嬉しいぞー!」
あまりに俺が喜んでいたため、セバスから冷たく言われてしまった。
「お前、子どもかよ‥」
「いやいや、何を言われようがみんなでダンジョンに行けるんだぞ!これが嬉しくないわけはないぞー!」
「アレク(ダーリン)よかったねー」
アリシアとシナモンからは頭を撫でられた。
(ただなぜかアリシアが俺の頭を撫でるのをシナモンが阻止していた)
「ハンス、ダンジョンの中で火は使えるのか?」
「ああいいぞ」
「持ってったらダメなものとかあるのか?」
「何をないよ。持ってくものも持って帰るのも自由だよ。だいたい死んだ魔物は全部ダンジョンに吸収されるからな」
「へぇー」
みんなで話を聞く。
ちなみに人生初ダンジョンは俺とアリシアだけみたい。
「じゃあさ何時に集まって何時間くらいなんの?」
「うーん、7点鐘か8点鐘に潜って午後の2点鐘か3点鐘くらいってとこかな」
「わかった。持ってこなきゃいけないって物ある?」
「あー何もないよ。手ぶらでも大丈夫。魔石も良いのは出ないから」
「わかった」
「じゃあそんな感じでみんなもいいよな?」
ハンスがうまくみんなをまとめてくれている。
「「「ああ(はい)」」」
「じゃあみんな6点鐘に学園正門に集合でダンジョンに行くか?」
「あっ、ハンス待って。メシはどうするんだ?」
「ああ、半日だから無しでいいぞ。干し肉や果物くらいは俺かトールが持っていくからさ」
「うん。ぼくが持ってくよ」
「じゃあさ、メシは俺に任せてくれないか?」
「いいけど‥」
「こないだトールの家でごちそうになったのもあるし、今度はみんなにデニーホッパー村の味をごちそうしたいんだ」
「へぇー私、アレクのご飯食べてみたいな」
「あっ、私も食べてみたいです」
「私(ウチ・俺・ぼく)もー」
「じゃあダンジョンの中で食べるご飯は俺が用意するよ」
楽しみだなー。
みんなで行く遠足だよ、これって。
▼
次の休養日が楽しみで仕方がなかった俺は、何があるといいのかプロの意見を聞きに行こうと冒険者ギルドにむかった。
「こんにちはヒロコさん」
「あらアレク君今日はどうしたの?」
「ヒロコさん初級者ダンジョンについて教えて」
「初心者ダンジョンはね‥」
早速初心者ダンジョンについてギルド受付嬢のヒロコさんに教えてもらう。
領都から西へ1時間ほどにあるのが2号窟ダンジョン、別名初心者(初級者)ダンジョンだ。
ここは鉱石掘りに来ていたドワーフが採掘中に見つけたダンジョンだ。開山50年ほど。
隣の1号窟は今も現役の採掘場だそうだ。
入口には、受付があるのは他のダンジョンと変わらない。
入山料は500G(500円)だそうだが、学園生は無料だそうだ。
資格は同行の誰かに赤銅級以上の者がいたらOKだそうだ。
出てくる魔物は赤銅級でも対処できる、まさに初級者用らしい。
ダンジョンの入り口では氏名、年齢、等級、万が一の際の連絡先を記入する。
これは、転移トラップや強力な魔獣などの生命の危機などを想定した全ダンジョンに共通した様式らしいが、やはり初級者ダンジョンだけにそうしたことは開山以来一度もないという。
あーワクワクしてきた。
前日の俺は、なかなか眠れなかった。
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