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24話
翌朝。
目が覚めると、足首の痛みはほとんどなくなっていた。
長い階段を降りて学校に向かうこともできそうだ。
(……行かなきゃ。梓真に、会わなきゃ)
けれど、どんな顔をして会えばいいのか分からない。
昨日の言葉は、忘れてほしい──その思いだけが頭の中で繰り返される。
重たい足を引きずるように教室へ向かう。
扉を開けた瞬間、善人の明るい声が飛んできた。
「おーっ!ロロ、おはよー!」
あまりにも元気なその声に、思わず肩が跳ねる。
善人は昨日の夜のことなど気にも留めない様子で手を振ってきた。
「……おはよ」
「昨日あれから会えなかったけど、ちゃんと帰れたか?
っていうかさ、キャンプファイヤーの最後すごかったな!」
次々に話題を振られ、少しだけ胸の奥が温かくなる。
けれど、視線は自然と、まだ空いている梓真の席へ向いてしまう。
──始業のチャイムが鳴っても、梓真は来なかった。
午前中の授業が進むにつれ、机の上の空白がどんどん重く感じられる。
休み時間、善人が俺の机に腰を掛けてきた。
「なぁ、東雲休みか? 昨日、何かあった?」
「……わかんない」
答えながらも、胸の中でざわめく不安は消えなかった。
昨日の冷たい声と背中が、何度もよみがえる。
放課後になっても、梓真は姿を見せなかった。
まるで僕を避けているみたいに──。
目が覚めると、足首の痛みはほとんどなくなっていた。
長い階段を降りて学校に向かうこともできそうだ。
(……行かなきゃ。梓真に、会わなきゃ)
けれど、どんな顔をして会えばいいのか分からない。
昨日の言葉は、忘れてほしい──その思いだけが頭の中で繰り返される。
重たい足を引きずるように教室へ向かう。
扉を開けた瞬間、善人の明るい声が飛んできた。
「おーっ!ロロ、おはよー!」
あまりにも元気なその声に、思わず肩が跳ねる。
善人は昨日の夜のことなど気にも留めない様子で手を振ってきた。
「……おはよ」
「昨日あれから会えなかったけど、ちゃんと帰れたか?
っていうかさ、キャンプファイヤーの最後すごかったな!」
次々に話題を振られ、少しだけ胸の奥が温かくなる。
けれど、視線は自然と、まだ空いている梓真の席へ向いてしまう。
──始業のチャイムが鳴っても、梓真は来なかった。
午前中の授業が進むにつれ、机の上の空白がどんどん重く感じられる。
休み時間、善人が俺の机に腰を掛けてきた。
「なぁ、東雲休みか? 昨日、何かあった?」
「……わかんない」
答えながらも、胸の中でざわめく不安は消えなかった。
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まるで僕を避けているみたいに──。
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