君のそのキラキラが嫌い

kyO

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少し前の話

天然ってこわい

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 僕は別に都会に憧れがある訳ではなかった。
 僕が生まれ育った場所は海が近くにあって自然豊かなだけで電車も通ってるしバスも本数はまあまああるしものすごい田舎でもない。
 でも高校は地元ではなく都会で学んでみたいと軽い気持ちで偏差値もそこまで高くない学校に受けたのだ。

 それがいけなかったのだろうか?
 第1志望だった高校に受かり家族に報告したところ寂しそうにしてたが僕より喜んでくれたが、楓さんに伝えたところ表情はにこやかだがどこか不満げだった。


「高校受かったのはおめでとうだけど、別に絶対行きたい理由がないならこの辺の高校でも良かったんじゃないの?そんなに俺と離れたかった?それだったら言ってくれたらよかったのに」

「え、あ、いや…別に楓さんと離れたくて選んだ訳ではなくてですね……その…1度行ってみたかったというか、あっちで学んでみたかったといいますか…」

「ふーん、そう。」


(な、なんでこんなに僕が責められてるの?!…まあ確かに家から徒歩で行ける距離に高校あるしそこまで偏差値も高くないからそこ行けばいいかもしれないけど…!)

 楓さんは不貞腐れたようにムッと口を歪めて僕から視線を逸らした。楓さんとずっと小学生の頃から一緒にいた時間が長かったから寂しいのだろうか?
 それともここら辺の高校じゃない遠く離れた高校を受験するのを相談しなかったから裏切られたように感じたのだろうか?
 どっちにしろ楓さんは僕の言葉に傷ついたのはわかる。
 僕も逆の立場だったら寂しく感じるし、そこまでの中だったの!って怒ってしまうかもしれない。
 何故か少し反省した。


「ご、ごめんね楓さん…楓さんがそこまで離れるの嫌だって思ってくれてるなんて思いもしなかったから。軽い気持ちで決めちゃって。楓さんに前もって相談したら良かったね。」

「別に離れるの嫌だなんて言ってもないし思ってもないですけど。」


 楓さんは先程そっぽ向いた顔を勢いよくこちらに向き直した。誰が見ても表情を見ればわかるが不貞腐れてるし絶対思ってる。勘違いでなければ。

 自分がそうさせてるのもなんだが楓さんが可哀想になって近くに寄って座ってる楓さんの後ろから軽く抱きしめた。
 よく僕が同じようになった時お母さんが昔からやってくれることなんだが、僕は結構好きなので楓さんも好きだろうとやってみた。
 ハグは癒し効果があるって誰かが言ってた気がする。

 僕が後ろからハグしているので顔のみこちらに向けてた楓さんの頬は僕の肩にだんだんとくっつき完全に身を任されている。
 
(もしかして効果抜群?落ち着いたかな?)

 僕に身を任してる楓さんはいつもより幼く見えてかわいい。抑えが効かなくて楓さんの頭を撫でてみた。
 普段こんなことはあまり無いから咄嗟にやってしまったが、楓さんに落ち着いてもらいたくてしばらく撫でる。


「………ほんと君には心底呆れるね。そういうとこ。」


 ぼそぼそと呟くような言葉は聞き取れず、なんですか?と問えばなんでもないと言われてため息を吐かれた。

 少しハグのせいで暑くなったのかな?耳が真っ赤だった。







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