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幼なじみのお兄ちゃんへの気持ち。

31 私達を幸せにして? ~今日は二人でお兄ちゃんをお仕置きします~

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 お兄ちゃんとして、二人の力になりたいんだ。
 見守っていきたいんだ。

 二人が幸せになる為にできる事は何でもしてあげたい。
 幸せになってほしいんだ。
 僕だって幸せにしてあげたいんだ。

 ……幸せに、してあげたい?

 え?
 僕、何言ってんの?
 僕が、幸せに?
  
 どさどさっ!

 両側に暖かいのがし掛かってくる。
 し、しまった!
 また自分の世界に入ってしまった!
 くう。

 二人の息遣いが聞こえる。
 甘い吐息が、吹きかかる。
 
 近い!
 近いよ!

「ほのか、かずら!僕の話を聞いてたか?!」

 体を押しのけようと手を動かす。
 
 むにゅ。

「……は?」
「あやっ!お胸さんだよ、そこ!ブラ取っちゃった☆」
「な、何で服着てないんだよ?!」

 慌てて腕を動かす。

 するり。

 少し柔らかみと熱を帯びた、肌の感触。

「優ちゃん、そこはお腹よ?ぬっちょぬちょは後20センチ下ね、いいわよ触って」
「な、何言ってるんだよ!」



 ほのかの胸だという、その柔らかさ。
 葛の肌の感触。
 甘やかな髪の薫り。
 湿り気を帯びる、少し荒い息遣い。
 僕の服の下を弄っている、左右からの手。



「お兄ちゃん、大好きだよ。世界にいっこしかない、ほのかの『好き』を貰って?」
「?!」

 ほのかの声と共に、柔らかいものが僕の口を塞いだ。
 何度も吸い付かれて、ゆっくりと離れていったその感触に震える。

「優ちゃん、これは私の気持ち。これからも、私達を幸せにして?」
「か、かずっ?!」

 また柔らかいものに唇を塞がれた。

 ゆっくりと確実に口の中に侵入してきたソレと、胸の先に移った別の柔らかい感触と、地肌に触れてくる手の感触で、意識がボンヤリとし始める。

 また、ゆっくりと柔らかいものが離れていく。

「ほのか、葛……僕はお兄ちゃんなんだ!こんな事……」
「昼間、二人を幸せにしたいって言ってたよ?公開プロポーズのオシオキ☆」
「人前で『俺の女達』宣言されたから、たっぷりとオシオキしてあげるわね」
「だ、ダメ……!」

 





 柔らかいものが。

 ぬめった感触が。

 触れるか触れないかの感触が。



 唇を。
 頬を。
 首筋を。

 鎖骨を。
 胸を。
 お腹を。

 腰骨を。
 脇腹を。
 背中を。

 足首を。
 太ももを。

 そして。
 痛いくらいに腫れ上がる、そこを。
 裏側を。
 後ろ側を。
 
 まるで。
 まるで、儀式の様に。

 右と左から。
 上と下から。
 表と裏から。
 そして、時には一緒に。 

 何かを確かめるように。
 僕の体中を浅く深く、ついばんでいく。



「今日は、もう我慢できません!ぴゅるっぽさせて!っていうまでしてあげる☆」
「最後は三人でびくびくと震えさせてもらおうかしら」
「うう……!」
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