狂った世界に中指を立てて笑う

キセイ

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第五章 面倒事はいつも突然やってくる

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根岸君達の事件から数日経った。
委員長はいつも通り怒鳴って蹴飛ばして、独裁者の異名に恥じない日常を送っていて。

その反対に兎君は笑顔もなくなり口数も減りと、寮でも学校でも上の空状態で皆に心配されている。もちろんそんな状態じゃ風紀の仕事など出来ないためお休み。

そう、兎君は風紀の仕事を休めと委員長に言われたのだ。直々に。

そして僕は――


『委員長、僕も未だに立ち直れないため仕事を少しの間お休みしてもいいですか?寝る度に友人の自爆光景が浮かび上がり飛び起きるんです』

『おい一条これやっとけ』

『あの、休みを.....』

『あとこれも処理しとけ』

『話聞いてます?』

『あ''?お前そんなヤワじゃねぇだろ。寝言言ってねぇで動け』


友人が亡くなった人物に対してこの言い様。しかも寝言扱い。

この委員長非道すぎる。非情すぎる。
人でなしすぎる。

例え身近な人物が亡くなっても僕の仕事は休めないらしい。.....根岸君が身近な人物と言えるかは僕もわかんないけど。

でも僕は委員長に言いたい。
僕は兎君と同じで今年入ってきた、元は死と無縁な生活をしていた子供だということを忘れてない?と。

まぁ、あの様子からして何を言っても無駄になることが予想できるから言わないけど。

だけどなぁ......

今までのオーバーワークに根岸君達のこと、果てには夜に何故か不法侵入してくる委員長のことでまともに寝れてないんだよ。疲れが取れてないんだよ。


だから、


「おい!燈弥!?」


だから倒れても仕方ないよね?




ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー




「ん......」


目を開けると見慣れない天井が視界に入る。
いや、ここは教室?

身体を起こしてぐるりと周りを見渡せば机やら椅子やらが後ろに固めて寄せられていた。
あぁここは教室だ。どこの教室かな?

ん?まず僕はなんでこんなところで倒れてたんだろう?

えーっと確か......
朝いつも通り委員長を起こして、朝食用意して部屋から送り出し(追い出し)

朝の支度をしてる時に今日は全校集会日で僕が風紀副委員長に任命されたことを壇上で発表するから遅れるなよって委員長に釘刺されてたの思い出して......

だから委員長を送り出した後、すぐに体育館に行ったけど始まる時間まで1時間あって、それで教室に顔だそうと決めたんだ。

で、教室に行く途中にケーキ君と会って......

会って......


倒れたんだ。



「うわ.....どうしましょうか」


壁に掛かった時計を見ればとっくに全校集会が始まっている時間。今行っても多分間に合わないほど時間が経っている。

......終わった。つらたん。
委員長に怒られること決定じゃん。

嘆くように頭を抱えると、髪に違和感を覚えた。

あれ?僕のウィッグってピンで固定してなかったっけ?と。
髪を掴み横へ引っ張ればズレる感触が......


「え?なんで?」


なんでなんでなんで?

........もしかして誰かいる?
僕は警戒するようにもう一度教室内を見渡し――


「ひっ」


引きつった声が出た。
なぜなら、


教室のドアを少し開けてこちらをじっと見つめてくる瞳と目が合ったからだ。





取り敢えずドアから離れよう。何気なく。


「........」


腰抜けてる.....!
その場から体が動かないっ。
......いや、でもしょうがない。あんなの見たら誰でも腰抜かすよ。

そうやって自分を慰めて心を落ち着かせる。
そして幾分落ち着くとゴクリと唾を飲み込み、僕は相手を刺激しないよう優しく聞いた。


「........誰ですか?」


なんか相手の目が見開いたような気がしたんだけど気の所為だよね!?

ガラッ!


「!?」

「お前っ燈弥だよな!?!?」


教室のドアを勢いよく開けて駆け寄ってきたのは――












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