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通常編
9,2人きり(2)
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60分後
「真保ちゃん駅前にあるドーナツ屋に行っている割には帰り遅くない?」
「さっきLINE来たけど隣の駅の行列のできるドーナツ屋に行って、電車が遅延してしばらく帰れないらしい。」
「そっか。なんだか申し訳ない。」
2人で人生ゲームを楽しんでいた。安藤君は手持ち27万円、職業教師。自分は手持ち30万円、職業声優。まもなくあたしはゴールする。
ルーレットを回している時めちゃくちゃいい告白の言葉が浮かんだ。
「この人生ゲームのようにあなたと本当の人生ゲームをプレイしていきたい」…………だ。
う~んこれは告白というよりプローポーズに近いか。不発だ。そもそも今日告白する予定はないが。
ルーレットの数は1だった。い~ち…………あ、「宇宙旅行に25万円払う。」WWWゴール一つ前にある大金を払うマスに当たってしまった。
「ふははははははははははは!!!!!!!!!!舞桜さん宇宙旅行にそんなお金使っちゃってWWW。」
安藤君は軽蔑するかのように笑い手持ちの札束を扇子にし扇いでいた。
うざい、ムカつくー。苛立ちを感じていた。と!く!に!笑い声がウザい。あたしが今まで聞いたことのないような声で彼は笑っていたのだ。
名前で呼んでくれた喜びは………………………………少なからずあった。
(3,3,3。)
心の中で「3」という数字を連呼していた。そうです。安藤君が3になるとあたしと同じマスに止まる。つまり25万円が吹き飛ぶのだ。お願いします。神様。彼に絶望を与えてください。
「え、ちょっと待って僕も川田さんと同じマスに止まったんだけど。バチあたったのかな?」
そう言うと手持ちのお金を天へと投げ捨てた。
さっきの苛立ちなど、どこかに行ってしまった。無邪気な笑顔を見てしまったのだから。
今日だけで安藤風馬と川田舞桜の距離はかなり近くなった。
例えるならば昨日までの距離は東京駅から静岡駅。それに対し今日からは東京駅から小田原駅だ。次なるステップ…………東京駅から新横浜駅になるのは間近なのかもな…………………イヤ今日そうしてしまおう。ちなみに付き合えたら東京駅から神田駅。
「来週の土曜日暇?」
「何も予定ないよ。」
「どこか一緒に出掛けない?場所は安藤君の好きな場所でいいから。」
「お~~~いいね。僕女子と2人だけで遊びに行くの久しぶりだから正直うれしいよ。」
「久しぶりって誰か女の子と遊びに行ったことあるの?」
「うん、元カノと。」
「………………………………以外。」
「以外ってどういうこと?僕に彼女できたことなさそうだと思っていたってこと?」
「そういうこと。」
「素直だね。」
あっさりと安藤君はデートの誘いを承諾してくれた。好きな人が作ってくれたプランで2人だけで出掛ける。想像するだけでも胸が高まる。
「てか何で僕と出掛けたいの?」
「はう?」
理由なんて一つしかないじゃん。「君のことが好きだから」に決まってるじゃん。それ以外の理由なんて何一つない。
「安藤君のことが好きだから。友だちとして。」
「安藤君とデートしたい理由」には嘘をつかなかった。一言余計だったが。しかし、ある一つのことには嘘をついた。本当は「友だちとして」好きなんかじゃない。「異性として」好きなんだ。
「何だよW好きって言われて告白されたのかと思ったよ。じゃあ言わせてもらうけど僕も川田さんのこと友だちとして好きだから。」
もし言葉を消せる消しゴムがあるのならば「じゃあ言わせてもらうけど僕も川田さんのこと友だちとしてして好きだから。」の「友だちとして」を真っ先に消すだろう。その部分がなくなる時を迎えるまであとどれくらいかかるのかな、そもそもそんな時を迎えられることはあるのかな。
「たっだいまー。ドーナツ買ってきたよー。」
真保ちゃんは右手にドーナツが入った箱を持ち帰ってきた。嫌なことがあったらドーナツを食べる、うれしいことがあったらドーナツを食べる、それが日課になる程自分はドーナツが好きだ。
さっそく食べていこう。
…………………………………………………………………でもおかしいな。人生ゲームが終わった後、帰りの電車の時刻を調べていた時に遅延情報なんてなかったのに。
「真保ちゃん駅前にあるドーナツ屋に行っている割には帰り遅くない?」
「さっきLINE来たけど隣の駅の行列のできるドーナツ屋に行って、電車が遅延してしばらく帰れないらしい。」
「そっか。なんだか申し訳ない。」
2人で人生ゲームを楽しんでいた。安藤君は手持ち27万円、職業教師。自分は手持ち30万円、職業声優。まもなくあたしはゴールする。
ルーレットを回している時めちゃくちゃいい告白の言葉が浮かんだ。
「この人生ゲームのようにあなたと本当の人生ゲームをプレイしていきたい」…………だ。
う~んこれは告白というよりプローポーズに近いか。不発だ。そもそも今日告白する予定はないが。
ルーレットの数は1だった。い~ち…………あ、「宇宙旅行に25万円払う。」WWWゴール一つ前にある大金を払うマスに当たってしまった。
「ふははははははははははは!!!!!!!!!!舞桜さん宇宙旅行にそんなお金使っちゃってWWW。」
安藤君は軽蔑するかのように笑い手持ちの札束を扇子にし扇いでいた。
うざい、ムカつくー。苛立ちを感じていた。と!く!に!笑い声がウザい。あたしが今まで聞いたことのないような声で彼は笑っていたのだ。
名前で呼んでくれた喜びは………………………………少なからずあった。
(3,3,3。)
心の中で「3」という数字を連呼していた。そうです。安藤君が3になるとあたしと同じマスに止まる。つまり25万円が吹き飛ぶのだ。お願いします。神様。彼に絶望を与えてください。
「え、ちょっと待って僕も川田さんと同じマスに止まったんだけど。バチあたったのかな?」
そう言うと手持ちのお金を天へと投げ捨てた。
さっきの苛立ちなど、どこかに行ってしまった。無邪気な笑顔を見てしまったのだから。
今日だけで安藤風馬と川田舞桜の距離はかなり近くなった。
例えるならば昨日までの距離は東京駅から静岡駅。それに対し今日からは東京駅から小田原駅だ。次なるステップ…………東京駅から新横浜駅になるのは間近なのかもな…………………イヤ今日そうしてしまおう。ちなみに付き合えたら東京駅から神田駅。
「来週の土曜日暇?」
「何も予定ないよ。」
「どこか一緒に出掛けない?場所は安藤君の好きな場所でいいから。」
「お~~~いいね。僕女子と2人だけで遊びに行くの久しぶりだから正直うれしいよ。」
「久しぶりって誰か女の子と遊びに行ったことあるの?」
「うん、元カノと。」
「………………………………以外。」
「以外ってどういうこと?僕に彼女できたことなさそうだと思っていたってこと?」
「そういうこと。」
「素直だね。」
あっさりと安藤君はデートの誘いを承諾してくれた。好きな人が作ってくれたプランで2人だけで出掛ける。想像するだけでも胸が高まる。
「てか何で僕と出掛けたいの?」
「はう?」
理由なんて一つしかないじゃん。「君のことが好きだから」に決まってるじゃん。それ以外の理由なんて何一つない。
「安藤君のことが好きだから。友だちとして。」
「安藤君とデートしたい理由」には嘘をつかなかった。一言余計だったが。しかし、ある一つのことには嘘をついた。本当は「友だちとして」好きなんかじゃない。「異性として」好きなんだ。
「何だよW好きって言われて告白されたのかと思ったよ。じゃあ言わせてもらうけど僕も川田さんのこと友だちとして好きだから。」
もし言葉を消せる消しゴムがあるのならば「じゃあ言わせてもらうけど僕も川田さんのこと友だちとしてして好きだから。」の「友だちとして」を真っ先に消すだろう。その部分がなくなる時を迎えるまであとどれくらいかかるのかな、そもそもそんな時を迎えられることはあるのかな。
「たっだいまー。ドーナツ買ってきたよー。」
真保ちゃんは右手にドーナツが入った箱を持ち帰ってきた。嫌なことがあったらドーナツを食べる、うれしいことがあったらドーナツを食べる、それが日課になる程自分はドーナツが好きだ。
さっそく食べていこう。
…………………………………………………………………でもおかしいな。人生ゲームが終わった後、帰りの電車の時刻を調べていた時に遅延情報なんてなかったのに。
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