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【第4部〜西洋の神々編〜】
第9章 西洋の神々18
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「出よ、バティン!」
ソロモンが悪魔を呼び出すと、ミーレと共に姿が消えた。
バティンは公爵であり、大公(王族、または王族以外の王の事)の次の階級である。『瞬間移動』のスキルを使ってミーレと一緒に、この場から移動したのだ。ソロモンが神出鬼没で今まで誰にも捕まらなかったのは、このバティンのスキルのお陰でもあった。
ソロモン達が消えたほんの数秒後、ベルゼブブとルシファーの姿があった。超高速で飛んで現れたのだ。少しでもソロモンが躊躇していれば、ルシファーに捕らえられていた事だろう。
「逃げられた後の様ね。バティンの『瞬間移動』を忘れていたわ」
「まぁ良い。1つずつアジトを潰して追い詰めて行く。退路を断てば、女の為に奴自ら現れるだろう」
「全く面倒だわね。それに女帝も封印されたみたいよ?」
「ははは、神の子を封印など出来るものか。あの指輪は、ヤハウェが授けた物。例えヤハウェでも、娘を封印する事は出来ない。くくく、女帝を味方につけて正解だったな。ソロモンの終わりは近いぞ」
女帝ねぇ?買い被り過ぎじゃないの?そう思い、ベルゼブブは苦笑いをした。
「おい、こっちだ!」
ロードが踏み込んで来ると、驚いて固まった。
「あらあら、誰かと思ったら、元神の皆さんじゃないの?」
「べ、ベルゼブブ…と、ルシファー?」
「あら?ルシファー陛下ではなくて?」
ベルゼブブから殺気の様な瘴気を浴びると、ロードは全身から冷や汗を流し、床に頭を擦り付ける様にして平伏した。
「ル、ルシファー陛下に拝謁を…」
「イジメてやるなベルゼ。可愛いい、部下だろう?楽にせよ」
「かはっ…」
言葉とは裏腹に、ルシファーから放たれたプレッシャーに押し潰されそうになり、呼吸すら苦しく感じる。
「あははは、そう言う貴方の方こそエグい事するわね?」
「答えよ!お前達の目的もソロモンか?」
「は、はい…ソロモンに封印されし、我が同胞達を救い出し、西洋天界を滅ぼします」
「それだけか?」
「せ、西洋天界に捕らえられた、陛下…いえ、ミズキを救う事です」
「良い、今のお前達の主は私では無く、虞帝だろう?せいぜい束の間の魔王ごっこでも楽しんでいると良い」
「ねぇ?陛下、この子たち使えるんじゃあなくて?」
「そうだな。目的は同じか…ならば、ソロモンが瞬間移動で逃げた。包囲網を広げて捕らえよ!」
「しかし、よくそんな感じで、ここまで潜入出来たわねぇ?東洋天界から来たのでしょう?これを身に付けてなさい」
ロードは、静寂のネックレスをベルゼブブから受け取ると、首にかけた。気配探知にかかりにくくする効果がありそうだった。
「ソロモンを見つけても殺してはダメよ。殺したら永遠に封印されたままになるわよ?拷問して封印を解かせるのよ」
「分かりました」
ロードは恭(うやうや)しく拝礼し、ルシファー達が去るのを見送った。
「ふぅ、今はまだ味方だから良い。お互いに利用し、利用される間柄だ。不死で蘇生呪文が使える陛下が戻れば、勝ち目は少しはある。オクタス(S8)のベルゼブブとルシファーを引き離す事が出来れば…」
ロードは、まだ震えている右手を、左手で押さえながら目を閉じた。
ソロモンが悪魔を呼び出すと、ミーレと共に姿が消えた。
バティンは公爵であり、大公(王族、または王族以外の王の事)の次の階級である。『瞬間移動』のスキルを使ってミーレと一緒に、この場から移動したのだ。ソロモンが神出鬼没で今まで誰にも捕まらなかったのは、このバティンのスキルのお陰でもあった。
ソロモン達が消えたほんの数秒後、ベルゼブブとルシファーの姿があった。超高速で飛んで現れたのだ。少しでもソロモンが躊躇していれば、ルシファーに捕らえられていた事だろう。
「逃げられた後の様ね。バティンの『瞬間移動』を忘れていたわ」
「まぁ良い。1つずつアジトを潰して追い詰めて行く。退路を断てば、女の為に奴自ら現れるだろう」
「全く面倒だわね。それに女帝も封印されたみたいよ?」
「ははは、神の子を封印など出来るものか。あの指輪は、ヤハウェが授けた物。例えヤハウェでも、娘を封印する事は出来ない。くくく、女帝を味方につけて正解だったな。ソロモンの終わりは近いぞ」
女帝ねぇ?買い被り過ぎじゃないの?そう思い、ベルゼブブは苦笑いをした。
「おい、こっちだ!」
ロードが踏み込んで来ると、驚いて固まった。
「あらあら、誰かと思ったら、元神の皆さんじゃないの?」
「べ、ベルゼブブ…と、ルシファー?」
「あら?ルシファー陛下ではなくて?」
ベルゼブブから殺気の様な瘴気を浴びると、ロードは全身から冷や汗を流し、床に頭を擦り付ける様にして平伏した。
「ル、ルシファー陛下に拝謁を…」
「イジメてやるなベルゼ。可愛いい、部下だろう?楽にせよ」
「かはっ…」
言葉とは裏腹に、ルシファーから放たれたプレッシャーに押し潰されそうになり、呼吸すら苦しく感じる。
「あははは、そう言う貴方の方こそエグい事するわね?」
「答えよ!お前達の目的もソロモンか?」
「は、はい…ソロモンに封印されし、我が同胞達を救い出し、西洋天界を滅ぼします」
「それだけか?」
「せ、西洋天界に捕らえられた、陛下…いえ、ミズキを救う事です」
「良い、今のお前達の主は私では無く、虞帝だろう?せいぜい束の間の魔王ごっこでも楽しんでいると良い」
「ねぇ?陛下、この子たち使えるんじゃあなくて?」
「そうだな。目的は同じか…ならば、ソロモンが瞬間移動で逃げた。包囲網を広げて捕らえよ!」
「しかし、よくそんな感じで、ここまで潜入出来たわねぇ?東洋天界から来たのでしょう?これを身に付けてなさい」
ロードは、静寂のネックレスをベルゼブブから受け取ると、首にかけた。気配探知にかかりにくくする効果がありそうだった。
「ソロモンを見つけても殺してはダメよ。殺したら永遠に封印されたままになるわよ?拷問して封印を解かせるのよ」
「分かりました」
ロードは恭(うやうや)しく拝礼し、ルシファー達が去るのを見送った。
「ふぅ、今はまだ味方だから良い。お互いに利用し、利用される間柄だ。不死で蘇生呪文が使える陛下が戻れば、勝ち目は少しはある。オクタス(S8)のベルゼブブとルシファーを引き離す事が出来れば…」
ロードは、まだ震えている右手を、左手で押さえながら目を閉じた。
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