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療養
第1章 2-8
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時間は少し遡って・・・・
宇航と丹勇達が会い、話し合いがもたれたのは、宇航が朱義から朱有に戻って2日目だった。
伝書で知らされてはいたが、本当に自分たちに養女を迎えさせてくれるのか、丹勇(タンユウ)夫婦は不安で仕方なかった。
2人は恋愛結婚だったが、事故で丹勇が子をなせなくなり、子供を諦めていた。
しかし、30を過ぎ次第に夫婦は養子をもらう話をするようになっていた。
そこで、宇航に話をして、養子に出来る子を探してもらっていた矢先の話しであった。
養子は男の子でも女の子でも良かった。
2人の子供として、養子になってくれるのなら。
宇航(ユーハン)は公務の合間を縫って、丹勇の家へやってきた。
こちらから出向くべきではあったが、宇航がこちらで話がしたいという。
夫婦はヤキモキしながら宇航の到着をまった。
夜近くになって、ようやく宇航が現れ、広間に案内する。
宇航に一礼し、宇航が席に着くのを待ってから、丹勇(タンユウ)達もそれぞれの席に着いた。
宇航は席に座ってすぐに、話を始めた。
「伝書では伝えたが、正式に任せたい子がいる。取りあえず大役司の方で丹勇(タンユウ)達の子として登録はしたが、あくまでも、取り急ぐ必要があったので、伝書でのみの確認となった。しかし、少し問題がある。」
丹勇達夫婦は伝書を受け取ったとき、宇航からの話という事もあって、信頼して届け出を受けた。
こちらに伝わっている情報は、女の子で、歳は16。黄泰の豪商の子で急いでいるという事のみ。
「問題というのは?」
「桜綾は育ちが特殊なのだ。」
それだけでは分からない。特殊な育ちというのはどういうことなのだろうか?
「もし、話を聞いて、無理なら無理と正直に言って欲しい。これ以上桜綾を傷つけることは出来ないのだ。」
とにかく話を進めて欲しいのだが、どうも煮え切らない。
「分かりました。駄目なら正直に言います。何が問題なのでしょう。私達に何か不安があるのですか?」
丹勇は宇航が何をそんなに躊躇っているのか分からず、苛立ちを覚える。
「いや。丹勇達に不安がある訳ではない。」
宇航(ユーハン)はそう言いながらもまだ言い淀んでいる。
「とにかく話してください。話が進まなくては、何も判断が出来ません。」
中々話さない宇航に丹勇は、しびれを切らす。
「では・・・話そう。桜綾は今、朱義にいるが、かなりの重傷だ。一時は命すら危ぶまれた。」
「病弱という事ですか?」
「いいや。義母に命令された使用人が、暴行を加えたのだ。」
・・・・・・・・・・
「桜綾は平民だが、胡家の正式な長女だ。彼女が6歳の時、生母の実家が没落して、それからは使用人以下の生活をして生きてきた。義母の嫌がらせや、他の使用人のいじめで、食事すらまともに取っていなかった。だが、彼女には、この国にない物を生み出す知恵があった。そのおかげで憂炎と出会い、私と出会うことになったのだ。」
言葉を失いそうになった。
今、耳にした話が本当の事なのかと、正直疑いたくなるが、宇航が吟味もせず話とは思えない。
「父親は!父親は何も知らなかったのですか?」
「いや、知っていて黙認していたそうだ。だが、私がその状況から、彼女を救い出そうとしたのが裏目に出て、両足を折られ、左手も折れている。顔や体は痣や傷だらけで、食事をまともに取っていなかったせいで、治るのに半年を要する。それから、歩けるかどうかは、分からない・・・そうだ。」
宇航の眉間には皺が寄り、拳はギュッと握りしめられている。
「本当に・・・そんなことがあったのですか?」
丹勇の妻、藍珠は黙ってはいるが、顔面は蒼白状態だ。丹勇にしても、家族がそんな仕打ちをすること自体、まだ信じられず困惑している。
「事実だ。だからこれ以上、家族のことで悲しませる事は出来ない。正式に系譜に入れる前に、丹勇達の正直な気持ちをしりたい。私も正直、桜綾から全てを聞いた訳ではない。次第に分かっては来ると思うが、体の傷は消えても、心の傷は、そう簡単に消える物ではないからな・・・。」
その後、少しの間一時沈黙が流れ、丹勇は藍珠の顔を見る。
藍珠は少し不安げな表情に見えるが、どう思っているのかは分からない。
「藍珠、どうしたい。私の心は決まった。藍珠はどうだ?」
丹勇から声をかけてみる。すると、おもむろに顔を上げて、
「宇航様、私から質問してもよろしいでしょうか?」
藍珠はここで初めて口を開いた。
「良いだろう。分かる範囲でなら、答えよう。」
「桜綾さんは、私達の元へ来てもいいと思っているのでしょうか。」
宇航の表情が一瞬曇る。
「そうだな。桜綾はこれまで両親の温かみを知らずに育った。だから、養父母と言われても正直、接し方も分からないだろう。だからこそ、丹勇達の覚悟が必要なのだ。そんな桜綾が来たいかではなく、来て良かったと思ってもらえる事が大事なのだ。」
藍珠はそれを聞いて、黙り込んだ。
桜綾が問題なのではなく、藍珠が桜綾を幸せにしてやることが出来るのか、それが不安だった。
藍珠は子育ての経験はない。そんな自分が、桜綾の望む物を与えられるだろうか・・・
「藍珠、思っている事があるなら、ちゃんと話しなさい。一人で抱え込む問題ではないのだから。」
丹勇が優しく声をかける。
「桜綾さんを引き取りたいと、心から思っております。しかし、私は子を育てたことがございません。桜綾を幸せにしてあげることが出来るのか不安なのです。」
そっと藍珠の手を取り、丹勇が微笑む。
「確かにそうだね。桜綾は私達が想像するより遙かに傷ついた子だ。でも。桜綾も私達の精一杯の気持ちで支えてやれば、すぐには無理でも、きっと分かってくれる。大事なのは、桜綾を幸せにすることよりも、愛する事が大事だと私は思う。」
丹勇は桜綾を養子にすることをもう決めていた。もし、丹勇達がここで桜綾を見捨てれば、桜綾はもっと傷つく事になる。
それに、どうせ養子を迎えるなら、愛情を注げるだけの価値がある子が良い。
「私達も親になるのは初めてだ。でも桜綾だって親の愛に触れるのは初めてだろう。お互い初めて同士なら、一緒に考えて、一緒に成長すれば良い。」
丹勇にそう言われて、藍珠(ランジュ)の目が輝く。
「宇航、いや、領主様。桜綾を私達の娘として迎えさせてください。私達は親としては未熟かもしれない。それでも桜綾を一生懸命守りたい。」
「同情・・・ではないのか?桜綾の境遇に同情して引き取りたいと思ったのでは?」
「確かに、桜綾の境遇を考えれば、同情もします。ですが、だからこそ、私達の気持ちを精一杯受け止めてくれると、信じたい。本人に会っていないのに、初めから愛情など持てる訳がない。それでも、桜綾を受け止めたいのです。」
丹勇は言い切る。同情でも桜綾にとって、自分たちの思いが救いになるのなら、そういう子こそ、私達が大切に育てるべきではないか。
「藍珠はそれでいいのか?」
「もちろんでございます。旦那様の言うとおり、桜綾と共に生きてみたいと思います。至らない点は、補い合えば良い。私からもお願いいたします。桜綾(オウリン)の母にならせてください。」
藍珠は宇航の足下に跪いた。丹勇もそれに続く。
宇航は二人のその姿を見て、納得したようだった。
「よく分かった。ならば、桜綾を任せよう。私も力になる。公務が終わり次第、朱義に戻るが、丹勇達も同行してくれ。」
宇航も満足そうな笑顔だった。
仕事の話しも済み、朱義に向かう大まかな日程を決めてから、宇航は自宅へと帰っていった。
それからというもの、藍珠は桜綾が娘になると正式に決まったことで、忙しくしている。
生地を探し歩き、衣を何着も仕立てた。簪や耳飾りを見に行っては買い、滋養に良い薬や怪我に効くといわれれば、それを買い、屋敷の一角に桜綾の自室を作るために、調度品をそろえている。
宇航に仕えている時は、帰れない日もあるだろうが、帰って来る場所があることを、知って欲しいという願いからだった。
丹勇にも、これが良いか、あれが良いかと毎日のように聞きに来る。
それを選んだり、意見を交わすのはとても幸せだった。
1ヶ月近く、その忙しい日々が続き、その後、宇航と共に桜綾を訪ねる日がやってくる
宇航と丹勇達が会い、話し合いがもたれたのは、宇航が朱義から朱有に戻って2日目だった。
伝書で知らされてはいたが、本当に自分たちに養女を迎えさせてくれるのか、丹勇(タンユウ)夫婦は不安で仕方なかった。
2人は恋愛結婚だったが、事故で丹勇が子をなせなくなり、子供を諦めていた。
しかし、30を過ぎ次第に夫婦は養子をもらう話をするようになっていた。
そこで、宇航に話をして、養子に出来る子を探してもらっていた矢先の話しであった。
養子は男の子でも女の子でも良かった。
2人の子供として、養子になってくれるのなら。
宇航(ユーハン)は公務の合間を縫って、丹勇の家へやってきた。
こちらから出向くべきではあったが、宇航がこちらで話がしたいという。
夫婦はヤキモキしながら宇航の到着をまった。
夜近くになって、ようやく宇航が現れ、広間に案内する。
宇航に一礼し、宇航が席に着くのを待ってから、丹勇(タンユウ)達もそれぞれの席に着いた。
宇航は席に座ってすぐに、話を始めた。
「伝書では伝えたが、正式に任せたい子がいる。取りあえず大役司の方で丹勇(タンユウ)達の子として登録はしたが、あくまでも、取り急ぐ必要があったので、伝書でのみの確認となった。しかし、少し問題がある。」
丹勇達夫婦は伝書を受け取ったとき、宇航からの話という事もあって、信頼して届け出を受けた。
こちらに伝わっている情報は、女の子で、歳は16。黄泰の豪商の子で急いでいるという事のみ。
「問題というのは?」
「桜綾は育ちが特殊なのだ。」
それだけでは分からない。特殊な育ちというのはどういうことなのだろうか?
「もし、話を聞いて、無理なら無理と正直に言って欲しい。これ以上桜綾を傷つけることは出来ないのだ。」
とにかく話を進めて欲しいのだが、どうも煮え切らない。
「分かりました。駄目なら正直に言います。何が問題なのでしょう。私達に何か不安があるのですか?」
丹勇は宇航が何をそんなに躊躇っているのか分からず、苛立ちを覚える。
「いや。丹勇達に不安がある訳ではない。」
宇航(ユーハン)はそう言いながらもまだ言い淀んでいる。
「とにかく話してください。話が進まなくては、何も判断が出来ません。」
中々話さない宇航に丹勇は、しびれを切らす。
「では・・・話そう。桜綾は今、朱義にいるが、かなりの重傷だ。一時は命すら危ぶまれた。」
「病弱という事ですか?」
「いいや。義母に命令された使用人が、暴行を加えたのだ。」
・・・・・・・・・・
「桜綾は平民だが、胡家の正式な長女だ。彼女が6歳の時、生母の実家が没落して、それからは使用人以下の生活をして生きてきた。義母の嫌がらせや、他の使用人のいじめで、食事すらまともに取っていなかった。だが、彼女には、この国にない物を生み出す知恵があった。そのおかげで憂炎と出会い、私と出会うことになったのだ。」
言葉を失いそうになった。
今、耳にした話が本当の事なのかと、正直疑いたくなるが、宇航が吟味もせず話とは思えない。
「父親は!父親は何も知らなかったのですか?」
「いや、知っていて黙認していたそうだ。だが、私がその状況から、彼女を救い出そうとしたのが裏目に出て、両足を折られ、左手も折れている。顔や体は痣や傷だらけで、食事をまともに取っていなかったせいで、治るのに半年を要する。それから、歩けるかどうかは、分からない・・・そうだ。」
宇航の眉間には皺が寄り、拳はギュッと握りしめられている。
「本当に・・・そんなことがあったのですか?」
丹勇の妻、藍珠は黙ってはいるが、顔面は蒼白状態だ。丹勇にしても、家族がそんな仕打ちをすること自体、まだ信じられず困惑している。
「事実だ。だからこれ以上、家族のことで悲しませる事は出来ない。正式に系譜に入れる前に、丹勇達の正直な気持ちをしりたい。私も正直、桜綾から全てを聞いた訳ではない。次第に分かっては来ると思うが、体の傷は消えても、心の傷は、そう簡単に消える物ではないからな・・・。」
その後、少しの間一時沈黙が流れ、丹勇は藍珠の顔を見る。
藍珠は少し不安げな表情に見えるが、どう思っているのかは分からない。
「藍珠、どうしたい。私の心は決まった。藍珠はどうだ?」
丹勇から声をかけてみる。すると、おもむろに顔を上げて、
「宇航様、私から質問してもよろしいでしょうか?」
藍珠はここで初めて口を開いた。
「良いだろう。分かる範囲でなら、答えよう。」
「桜綾さんは、私達の元へ来てもいいと思っているのでしょうか。」
宇航の表情が一瞬曇る。
「そうだな。桜綾はこれまで両親の温かみを知らずに育った。だから、養父母と言われても正直、接し方も分からないだろう。だからこそ、丹勇達の覚悟が必要なのだ。そんな桜綾が来たいかではなく、来て良かったと思ってもらえる事が大事なのだ。」
藍珠はそれを聞いて、黙り込んだ。
桜綾が問題なのではなく、藍珠が桜綾を幸せにしてやることが出来るのか、それが不安だった。
藍珠は子育ての経験はない。そんな自分が、桜綾の望む物を与えられるだろうか・・・
「藍珠、思っている事があるなら、ちゃんと話しなさい。一人で抱え込む問題ではないのだから。」
丹勇が優しく声をかける。
「桜綾さんを引き取りたいと、心から思っております。しかし、私は子を育てたことがございません。桜綾を幸せにしてあげることが出来るのか不安なのです。」
そっと藍珠の手を取り、丹勇が微笑む。
「確かにそうだね。桜綾は私達が想像するより遙かに傷ついた子だ。でも。桜綾も私達の精一杯の気持ちで支えてやれば、すぐには無理でも、きっと分かってくれる。大事なのは、桜綾を幸せにすることよりも、愛する事が大事だと私は思う。」
丹勇は桜綾を養子にすることをもう決めていた。もし、丹勇達がここで桜綾を見捨てれば、桜綾はもっと傷つく事になる。
それに、どうせ養子を迎えるなら、愛情を注げるだけの価値がある子が良い。
「私達も親になるのは初めてだ。でも桜綾だって親の愛に触れるのは初めてだろう。お互い初めて同士なら、一緒に考えて、一緒に成長すれば良い。」
丹勇にそう言われて、藍珠(ランジュ)の目が輝く。
「宇航、いや、領主様。桜綾を私達の娘として迎えさせてください。私達は親としては未熟かもしれない。それでも桜綾を一生懸命守りたい。」
「同情・・・ではないのか?桜綾の境遇に同情して引き取りたいと思ったのでは?」
「確かに、桜綾の境遇を考えれば、同情もします。ですが、だからこそ、私達の気持ちを精一杯受け止めてくれると、信じたい。本人に会っていないのに、初めから愛情など持てる訳がない。それでも、桜綾を受け止めたいのです。」
丹勇は言い切る。同情でも桜綾にとって、自分たちの思いが救いになるのなら、そういう子こそ、私達が大切に育てるべきではないか。
「藍珠はそれでいいのか?」
「もちろんでございます。旦那様の言うとおり、桜綾と共に生きてみたいと思います。至らない点は、補い合えば良い。私からもお願いいたします。桜綾(オウリン)の母にならせてください。」
藍珠は宇航の足下に跪いた。丹勇もそれに続く。
宇航は二人のその姿を見て、納得したようだった。
「よく分かった。ならば、桜綾を任せよう。私も力になる。公務が終わり次第、朱義に戻るが、丹勇達も同行してくれ。」
宇航も満足そうな笑顔だった。
仕事の話しも済み、朱義に向かう大まかな日程を決めてから、宇航は自宅へと帰っていった。
それからというもの、藍珠は桜綾が娘になると正式に決まったことで、忙しくしている。
生地を探し歩き、衣を何着も仕立てた。簪や耳飾りを見に行っては買い、滋養に良い薬や怪我に効くといわれれば、それを買い、屋敷の一角に桜綾の自室を作るために、調度品をそろえている。
宇航に仕えている時は、帰れない日もあるだろうが、帰って来る場所があることを、知って欲しいという願いからだった。
丹勇にも、これが良いか、あれが良いかと毎日のように聞きに来る。
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