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5 ワンナイトリベンジ!
王子の婚約式が終わってからというもの、ローズはほとんど部屋に閉じこもっていた。
かつては「悪役令嬢」と恐れられ、毅然と周囲を圧倒していたはずの侯爵令嬢も、今では侍女たちの哀れむ視線を受けるばかり。
部屋に食事を運ぶ侍女たちは、決して声に出さぬまま――その背に「哀れね」と視線を落とす。
家の中ですらこの有様なのだ。外に出れば陰口が待ち受けているのは明らかだった。
「リックに捨てられた哀れな女」「声がみっともない侯爵令嬢」――噂と悪評は、容易に想像できた。
だからこそ、彼女は扉を閉ざし、ひたすら身を潜めるしかなかったのだ。
そんなある日の午後。
屋敷の門前に、異国の装束をまとった男が立った。
「ローズ様。ジャンダの王子シャル殿下がお迎えに上がりました」
その一言に、ローズは蒼ざめる。
ジャンダ――それはローレシアにとって最も重要な取引国であり、友好国でもあった。
その王子直々の呼び出しを、一介の侯爵令嬢といえども拒否できるはずがない。
「いや。いやよ! 私は出たくない!」
必死に拒むローズの声は、震えていた。
しかし両親は青ざめ、首を横に振る。
「ジャンダの王子直々のご指名を断るなど……我が家が傾いてしまいます! 行きなさい!」
強い口調に押され、ローズは半ば無理やり馬車へと押し込まれた。
屋敷を後にする瞬間、侍女たちの視線が痛かった。
――哀れな侯爵令嬢が、今度はどこへ連れて行かれるのか。
そんな囁きが、背中に突き刺さるようだった。
なぜ、シャルが自分を呼び出そうとするのか――ローズには分からなかった。
あの夜、王城のベランダで偶然再会した王子は、軽い調子で「今度、声を聞かせてよ」などと口にしていた。
その真意を測ることはできない。
彼が何を望んでいるのか、自分の声をどう思っているのか。
ローズの胸には、不安と疑念ばかりが募っていた。
辿り着いたのは、煌びやかな宮廷でも上流のサロンでもない。
――あの庶民街の酒場だった。
「ほら。やっぱり君には、こっちの方が似合ってる」
笑顔で待っていたシャルの前には、またもや見慣れぬ珍しい品々が並んでいた。
酒場の奥のテーブルに、シャルは革袋をどさりと置いた。
「さあ、今回はこれだ」
袋の口を解くと、中からは香辛料や異国の小瓶、鮮やかな染布に奇妙な形の器具が現れる。
「まぁ……前とはまた違う品物ばかり!」
ローズは椅子を離れ、夢中で覗き込む。
色とりどりの品を手に取り、目を輝かせるその姿は、貴族社会で噂に怯えていた顔とはまるで別人だった。
――この瞬間だけは。
陰口も悪評も、何一つ思い出さない。
ただ未知の品に心を躍らせることができる。
それはローズにとって、何よりの救いだった。
ふと、机の端にもうひとつ革袋があることに気づく。
黒く、重そうな袋。
「これも面白そうじゃない!」
シャルが止める間もなく、ローズは好奇心のままに袋の口を開いた。
――次の瞬間。
「……え?」
小さな銀の筒、奇妙な形の棒、丸い珠に革紐……見慣れぬ品々がごろりと机の上に転がった。
「ちょっ……! ローズ!」
シャルが慌てて手を伸ばす。
「これは……貴族の令嬢がこんな場所で堂々と広げるものじゃないんだよ」
ローズは首を傾げる。
「どうして? これ、何に使うの?」
真っ直ぐな瞳に見つめられ、シャルは一瞬言葉を詰まらせた。
やがて困ったように苦笑する。
「そうだな……君がいいなら、今度実践してあげるよ」
「???」
意味を理解できず、ローズはただ怪訝そうに見返すばかり。
シャルは咳払いをして、慌てて黒い袋をまとめ、机の下へ押し込んだ。
「ほら、こっちはちゃんと見せられるやつだ。ほら、こっちを見てみろよ」
そうして話題を逸らす彼を、ローズは「よく分からない」という顔のまま見つめていた。
「せっかくだ、飲んでみるか? ジャンダの名産酒だ」
シャルが注いだ黄金色の液体を見て、ローズの瞳がぱっと明るくなる。
「あ……このお酒。あの美味しいやつね」
思わず微笑みがこぼれる。
グラスの縁に塩のついた酒――それは以前、王城の婚約式で口にしたことがあった。
けれどあの時は、周囲の視線や緊張で味わう余裕もなかった。
今こうして庶民の酒場で、気楽に口をつけられる方がずっと新鮮で、心から楽しめる気がした。
「初めてだわ、こんなふうにゆっくり飲むの」
グラスを傾けて、ぺろりと舌で塩を舐め取る。
「ん……やっぱり美味しい!」
頬をほんのり赤く染め、ローズは満足げに笑った。
その無邪気な笑顔に、シャルの胸の奥で熱がじわりと広がっていく。
「これはな、ジャンダじゃ有名で“砂漠の雫(マサラン)”って呼ばれてる」
「砂漠の……雫」
「そう。暑い国だから塩で水分と一緒に塩分補給もするんだ。あと、金色はジャンダでは尊い色。だからこの酒も“神様の酒”って言われる」
「まぁ……」
ローズは瞳を輝かせ、耳を傾ける。
どの話も新鮮で、彼女の知らない世界を覗かせる。
「やっぱり君は、こうして興味津々に聞いてくれる方がいいな」
シャルの声音は穏やかだが、瞳の奥に熱を宿していた。
グラスを重ねるうちに、ふたりの距離は自然と近づく。
笑みが零れるたびに視線が絡み、熱を帯びた沈黙が落ちる。
ローズは二口、三口と酒を重ねるうちに、頬をほんのりと桜色に染めていった。
「ねぇ、この塩……ほんのり甘く感じるのは気のせい?」
「気のせいじゃない。砂漠の地下で採れる特別な塩なんだ。少しだけ甘味を含んでる」
「へぇ……すごいわね」
グラスを指で弄びながら、素直に感嘆するローズ。その瞳は好奇心にきらめき、子どものように次々と問いを投げかける。
シャルは一つひとつ、冗談を交えながら答えた。
「ジャンダでは宴の締めに必ず飲む酒なんだ。金色は太陽を表していてな、飲めば幸運が訪れるって言われてる」
「ふふ……だったら今夜は、私にも幸運が来るのかしら?」
軽口を叩いたつもりだったのに、自分の声が妙に甘く響いてしまい、ローズは慌ててグラスを口に運んだ。
シャルはそんな彼女を見やり、唇の端を上げる。
「今夜……ねぇ。どうだろうな?」
にやりとした笑みと共に返された一言は、からかいとも本気ともつかない。
ローズの胸がどくんと跳ね、頬の熱がさらに広がっていった。
ローズはグラスを置いた。指先にほんのり汗が滲む。
笑って誤魔化そうとした瞬間、ふとテーブルの下で手の甲に温もりが触れた。
「っ……!」
驚いて視線を向けると、シャルの大きな手が彼女の手を包み込んでいた。
「嫌なら離すよ」
囁く声は穏やかで、逃げ道を与えているようでいて――実際は逃げられないほど近い。
ローズの胸が早鐘のように鳴り、頬がさらに熱を帯びていく。
けれど、不思議と拒む気持ちは湧いてこなかった。
むしろ、その掌の温もりに吸い寄せられてしまいそうで……。
石畳を渡る靴音。二人の影が、夜灯に並んで伸びる。
宿屋の扉を押し開けると、柔らかなランプの灯りが迎えてくれた。
「……あ、ラッキー。今夜は前よりいい部屋だったね」
シャルは軽く笑いながら鍵を受け取り、まるで偶然のように口にした。
ローズは一瞬ぽかんとする。王子でありながら、こんな風に気取らず言うのが彼らしい。
導かれた部屋は、以前とは違って豪奢だった。
厚いカーテン、壁に掛けられた絵、ふかふかのベッド。
何より――軋む音ひとつしない寝台が、これからを暗示しているように思えた。
扉が音を立てて閉ざされた瞬間、ローズの鼓動は一気に跳ね上がる。
背後から聞こえる鍵の音は、甘い囚われの合図のようだった。
かつては「悪役令嬢」と恐れられ、毅然と周囲を圧倒していたはずの侯爵令嬢も、今では侍女たちの哀れむ視線を受けるばかり。
部屋に食事を運ぶ侍女たちは、決して声に出さぬまま――その背に「哀れね」と視線を落とす。
家の中ですらこの有様なのだ。外に出れば陰口が待ち受けているのは明らかだった。
「リックに捨てられた哀れな女」「声がみっともない侯爵令嬢」――噂と悪評は、容易に想像できた。
だからこそ、彼女は扉を閉ざし、ひたすら身を潜めるしかなかったのだ。
そんなある日の午後。
屋敷の門前に、異国の装束をまとった男が立った。
「ローズ様。ジャンダの王子シャル殿下がお迎えに上がりました」
その一言に、ローズは蒼ざめる。
ジャンダ――それはローレシアにとって最も重要な取引国であり、友好国でもあった。
その王子直々の呼び出しを、一介の侯爵令嬢といえども拒否できるはずがない。
「いや。いやよ! 私は出たくない!」
必死に拒むローズの声は、震えていた。
しかし両親は青ざめ、首を横に振る。
「ジャンダの王子直々のご指名を断るなど……我が家が傾いてしまいます! 行きなさい!」
強い口調に押され、ローズは半ば無理やり馬車へと押し込まれた。
屋敷を後にする瞬間、侍女たちの視線が痛かった。
――哀れな侯爵令嬢が、今度はどこへ連れて行かれるのか。
そんな囁きが、背中に突き刺さるようだった。
なぜ、シャルが自分を呼び出そうとするのか――ローズには分からなかった。
あの夜、王城のベランダで偶然再会した王子は、軽い調子で「今度、声を聞かせてよ」などと口にしていた。
その真意を測ることはできない。
彼が何を望んでいるのか、自分の声をどう思っているのか。
ローズの胸には、不安と疑念ばかりが募っていた。
辿り着いたのは、煌びやかな宮廷でも上流のサロンでもない。
――あの庶民街の酒場だった。
「ほら。やっぱり君には、こっちの方が似合ってる」
笑顔で待っていたシャルの前には、またもや見慣れぬ珍しい品々が並んでいた。
酒場の奥のテーブルに、シャルは革袋をどさりと置いた。
「さあ、今回はこれだ」
袋の口を解くと、中からは香辛料や異国の小瓶、鮮やかな染布に奇妙な形の器具が現れる。
「まぁ……前とはまた違う品物ばかり!」
ローズは椅子を離れ、夢中で覗き込む。
色とりどりの品を手に取り、目を輝かせるその姿は、貴族社会で噂に怯えていた顔とはまるで別人だった。
――この瞬間だけは。
陰口も悪評も、何一つ思い出さない。
ただ未知の品に心を躍らせることができる。
それはローズにとって、何よりの救いだった。
ふと、机の端にもうひとつ革袋があることに気づく。
黒く、重そうな袋。
「これも面白そうじゃない!」
シャルが止める間もなく、ローズは好奇心のままに袋の口を開いた。
――次の瞬間。
「……え?」
小さな銀の筒、奇妙な形の棒、丸い珠に革紐……見慣れぬ品々がごろりと机の上に転がった。
「ちょっ……! ローズ!」
シャルが慌てて手を伸ばす。
「これは……貴族の令嬢がこんな場所で堂々と広げるものじゃないんだよ」
ローズは首を傾げる。
「どうして? これ、何に使うの?」
真っ直ぐな瞳に見つめられ、シャルは一瞬言葉を詰まらせた。
やがて困ったように苦笑する。
「そうだな……君がいいなら、今度実践してあげるよ」
「???」
意味を理解できず、ローズはただ怪訝そうに見返すばかり。
シャルは咳払いをして、慌てて黒い袋をまとめ、机の下へ押し込んだ。
「ほら、こっちはちゃんと見せられるやつだ。ほら、こっちを見てみろよ」
そうして話題を逸らす彼を、ローズは「よく分からない」という顔のまま見つめていた。
「せっかくだ、飲んでみるか? ジャンダの名産酒だ」
シャルが注いだ黄金色の液体を見て、ローズの瞳がぱっと明るくなる。
「あ……このお酒。あの美味しいやつね」
思わず微笑みがこぼれる。
グラスの縁に塩のついた酒――それは以前、王城の婚約式で口にしたことがあった。
けれどあの時は、周囲の視線や緊張で味わう余裕もなかった。
今こうして庶民の酒場で、気楽に口をつけられる方がずっと新鮮で、心から楽しめる気がした。
「初めてだわ、こんなふうにゆっくり飲むの」
グラスを傾けて、ぺろりと舌で塩を舐め取る。
「ん……やっぱり美味しい!」
頬をほんのり赤く染め、ローズは満足げに笑った。
その無邪気な笑顔に、シャルの胸の奥で熱がじわりと広がっていく。
「これはな、ジャンダじゃ有名で“砂漠の雫(マサラン)”って呼ばれてる」
「砂漠の……雫」
「そう。暑い国だから塩で水分と一緒に塩分補給もするんだ。あと、金色はジャンダでは尊い色。だからこの酒も“神様の酒”って言われる」
「まぁ……」
ローズは瞳を輝かせ、耳を傾ける。
どの話も新鮮で、彼女の知らない世界を覗かせる。
「やっぱり君は、こうして興味津々に聞いてくれる方がいいな」
シャルの声音は穏やかだが、瞳の奥に熱を宿していた。
グラスを重ねるうちに、ふたりの距離は自然と近づく。
笑みが零れるたびに視線が絡み、熱を帯びた沈黙が落ちる。
ローズは二口、三口と酒を重ねるうちに、頬をほんのりと桜色に染めていった。
「ねぇ、この塩……ほんのり甘く感じるのは気のせい?」
「気のせいじゃない。砂漠の地下で採れる特別な塩なんだ。少しだけ甘味を含んでる」
「へぇ……すごいわね」
グラスを指で弄びながら、素直に感嘆するローズ。その瞳は好奇心にきらめき、子どものように次々と問いを投げかける。
シャルは一つひとつ、冗談を交えながら答えた。
「ジャンダでは宴の締めに必ず飲む酒なんだ。金色は太陽を表していてな、飲めば幸運が訪れるって言われてる」
「ふふ……だったら今夜は、私にも幸運が来るのかしら?」
軽口を叩いたつもりだったのに、自分の声が妙に甘く響いてしまい、ローズは慌ててグラスを口に運んだ。
シャルはそんな彼女を見やり、唇の端を上げる。
「今夜……ねぇ。どうだろうな?」
にやりとした笑みと共に返された一言は、からかいとも本気ともつかない。
ローズの胸がどくんと跳ね、頬の熱がさらに広がっていった。
ローズはグラスを置いた。指先にほんのり汗が滲む。
笑って誤魔化そうとした瞬間、ふとテーブルの下で手の甲に温もりが触れた。
「っ……!」
驚いて視線を向けると、シャルの大きな手が彼女の手を包み込んでいた。
「嫌なら離すよ」
囁く声は穏やかで、逃げ道を与えているようでいて――実際は逃げられないほど近い。
ローズの胸が早鐘のように鳴り、頬がさらに熱を帯びていく。
けれど、不思議と拒む気持ちは湧いてこなかった。
むしろ、その掌の温もりに吸い寄せられてしまいそうで……。
石畳を渡る靴音。二人の影が、夜灯に並んで伸びる。
宿屋の扉を押し開けると、柔らかなランプの灯りが迎えてくれた。
「……あ、ラッキー。今夜は前よりいい部屋だったね」
シャルは軽く笑いながら鍵を受け取り、まるで偶然のように口にした。
ローズは一瞬ぽかんとする。王子でありながら、こんな風に気取らず言うのが彼らしい。
導かれた部屋は、以前とは違って豪奢だった。
厚いカーテン、壁に掛けられた絵、ふかふかのベッド。
何より――軋む音ひとつしない寝台が、これからを暗示しているように思えた。
扉が音を立てて閉ざされた瞬間、ローズの鼓動は一気に跳ね上がる。
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