恋愛 出会いから婚約まで

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もう一つの出会い

 俺の名前はアワード。ドラガルの友人である。今日はドラガルと一緒にパーティーに参加することになっている。ドラガルの婚約者のエリーゼとその友人のメアリーに会うことのなっているのだ。俺は久し振りに緊張していた。今まで何人もの女性とデートなどしてきたが、こんなにも緊張したことはなかった。どちらかというと女性のことを意識することがなかったからだ。しかし、今回はいつもと違い俺の頼みでドラガルの婚約者がメアリーを誘ってくれたのだ。
 会場に到着するとドラガルと一緒にホールへと向かった。そこには大きな人だかりがいくつか出来ていた。
「また、囲まれているのか」
ドラガルはそう呟くと、人だかりの中でも一番大きな人だかりに向かって歩いて行った。するとその人だかりの中から真っ赤なドレスを身につけた令嬢がドラガルに駆け寄ってきた。するとドラガルは彼女を自分に引き寄せると
「彼女は俺の婚約者だが何か話があるのだろうか」
と言うと周囲を睨みつけていた。その光景を見た男性たちは口々に何か言いながら去っていった。
「ドラガル様、ありがとうございます。婚約者がいるって言っているのにどうにもならなくて困っていたんです」
「大丈夫だ。今日もずっと一緒に居るから」
ドラガルはそう言いながら令嬢に笑い掛けた。俺はその様子を見てかなり驚いた。ドラガルの発した言葉にも驚いたが今まで見たことがない甘い笑顔に・・俺は見とれていた自分に驚き周囲を見渡した。すると周囲の女性も同様にドラガルに見とれていた。しかし二人は周囲の視線には全く気付かず二人だけの世界に入っていた。あらためて見たがドラガルの彼女のエリーゼはかなりの美人だった。騎士たちの噂でかなりの美人だとは聞いていたが実際に目にして驚いた。俺はドラガルが国王陛下にエリーゼとの結婚を申し込んだ日、用事があり王宮におらずドラガルの婚約者をしっかり目にすることができていなかったのだ。そんなことを考えているとドラガルが婚約者を連れて戻って来た。
「アワード、婚約者のエリーゼだ」
ドラガルに紹介され
「お出会いするのは二回目になりますね。初めてお出会いした時はちゃんとした挨拶もせず失礼いたしました。私はエリーゼ・バルシャールといいます。これから、よろしくお願い致します」
彼女はそう言うと綺麗な礼をすると笑顔を向けてきた。
「ドラガルの婚約者がこんな絶世の美女で驚きました。アワードです。よろしく」
俺はそう笑顔で挨拶した。するとドラガルが
「エリーゼ、友人のメアリーはどこにいるんだ」
と彼女に尋ねた。するとエリーゼは人だかりを指さした。
「メアリーはあそこです。メアリーも今日の紹介を楽しみにしていたんですけど・・一緒に来たら、人が多く集まり過ぎて気付いたら離れ離れになってしまったんです」
それを聞いたドラガルが俺に言った。
「アワード、お前がパーティーに誘ったんだから、お前が責任を持って助けて来いよ」
俺はドラガルにそう言われどうしようと考えながら人だかりへと向かった。人だかりの中央には一人の女性が居た。彼女は、紺色のドレスを身にまとい、ドラガルの彼女にも負けないぐらいの美人ではないか。俺は出会った時の彼女を思い返した。しかし顔ははっきりとは思い出せなかった。俺が人だかりの外側から中を覗いていると彼女と目がった。すると彼女は何を思ったのかこちらに駆け寄り
「今日は、この方と約束をしているので申し訳ありませんがご一緒できません。申し訳ありません」
と少し悲し気に答えていた。俺はやや罠にはまった感を感じながら横に立っている彼女の肩を持つと自分に引き寄せ
「悪かったねぇ。声を掛けるのだったら俺に断りを入れてからにしてくれるかなぁ。今日は俺が先約だから」
そう言うと彼女にウインクした。彼女はやや驚いていたがすぐに表情を戻すと微笑んでいた。そうして彼女の肩を持ちながらドラガルの元に戻った。戻ってくると
「エリーゼ、どこに行っていたの。探したんだから・・大丈夫だった。あなたこんな場に慣れてないんだから・・」
「大丈夫よ、メアリー。ドラガル様がすぐに駆け付けてくれたから。それよりこの方が今回紹介する予定だった」
そう言われ
「護衛騎士をしているアワード・ブルバスターだ。よろしく」
と彼女に向かって挨拶をした。すると
「メアリー・ハルスタインです。よろしくお願い致します」
と笑顔で挨拶してきた。四人で話でもしようかと思っているとダンスの演奏が流れてきた。すると
「アワードすまないがエリーゼと踊ってくるから、お前は適当に過ごしておいてくれ」
ドラガルはそう言うと、エリーゼを連れてホールへと歩いて行った。俺はどういたらいいのか分からず楽しそうに踊っている二人を眺めていた。すると数人の男性がメアリーにダンスを申し込んできた。
「申し訳ありません。今日はこの方と約策をしていますので」
と申し訳なさそうにメアリーは何度も断っていた。その姿は清楚な令嬢そのものだった。男たちがその場からいなくなるとメアリーは
「本当はパーティーに参加したくないんです」
と呟いた。
「私は伯爵令嬢なので親に参加するよういつも言われて・・少しでもいい身分の人に気に入られるように清楚な令嬢を演じ続けないといけないし・・あぁエリーゼが男性だったらよかったのに・・そうしたら結婚してほしいって言えたのに・・」
と苦笑いしながら二人の様子を眺めていた。
「今のは聞かなかったことにしておいてください。独り言ですから・・アワード様には素の私を見られてますから、今更清楚ぶっても無理でしょうし・・あの二人、凄く幸せそうですねぇ。羨ましい。あの二人ってどこでであったか知ってます」
隣のメアリーが俺に問いかけてきた。
「ドラガルは教えてくれないから知らないんだ」
俺は質問にだけ返答した。
「そうなんですか。じゃあ内緒ですよ」
そう言うと俺に手招きをしてきた。俺が身をかがめ耳を近づけると
「厩舎ですよ、厩舎」
と囁くと笑っていた。その笑顔を見て可愛いなぁと俺は思ってしまった。
「メアリーは、何かしたいこととかはないのか。ただパーティーに参加しているのではつまらないだろう」
「えっ、特には何もないです。いつもパーティーの準備や見合いで忙しいし・・早くいい相手を見つけないと両親に何を言われるか・・」
メアリーはそう言うと俯いてしまった。
「じゃあ、俺と付き合おうか。俺は侯爵家だから身分は問題ないだろう。自分で言うのもなんだがなかなかのいい物件だと思うが」
俺はつい言ってしまっていた。すると彼女は真剣な表情で
「私は清楚ではないですし、思ったことはすぐに言ってしまうし・・付き合っていると両親が知ったら何が何でも結婚に持ち込もうとしますよ。私なんかじゃなくてもっといい令嬢に声を掛けたらどうですか。アワード様はいい人そうですし・・」
と言ってきた。彼女は自分への評価がかなり低いらしいが、なぜだか俺の評価は高いらしい。俺は嬉しくなり
「俺は今の君がいい。付き合おう」
とまた言った。するとメアリーは顔を赤らめながら少し考えていたが・・
「今日のパーティーが終了した時に返事をしてもいいですか」
と言ってきた。俺はそれもそうだなと思ったので
「じゃあ、そういうことにしよう」
と言うと彼女の手を取ってホールへと誘った。メアリーはダンスが上手く踊っている時は本当に楽しんでいるようだった。曲の合間にやはり他の男性がダンスに誘おうとしたが全て俺が断った。何曲か連続で踊ると少し休憩するために端の方に置いてあるソファーに腰かけた。俺が
「何か飲み物でも取ってこようか」
と声を掛けるとメアリーは首を振った。遠慮しているのかと再度尋ねると
「アワード様が行ってしまわれるとまた他の方に声を掛けられてしまうので・・」
とメアリーは俯きながら言った。あぁ、そういうことか・・
「分かった。じゃあ、テラスに移動しようか。ちょっと肌寒いが何か掛けるものでも借りよう」
そう言うとメアリーの手を引き掛物と飲み物を手にするとテラスの奥まったところにあるソファーに腰かけた。悪いとは思ったが寒くないように距離を詰めて・・
「ところでメアリーは何歳なんだ。趣味とかはないのか、好きな食べ物とか」
「私は十七歳です。趣味は刺繍で好きな食べ物はケーキです。アワード様は好きな食べ物とかはあるんですか」
「そうだなぁ。俺は肉が好きかなぁ。甘いものはちょっと苦手だ。そうそう年齢は二十一で趣味は乗馬かなぁ。今度一緒に遠乗りに出掛けようか」
と何気に誘ってみた。すると
「そうですねぇ、馬には乗ったことがないので・・正直馬車の方がいいです。寒くないし眠たくなったら寝れるので・・馬の方が楽しいんですか」
と尋ねてきた。俺は
「そうだなぁ、馬の良さは風を感じることができるし馬車とは違った景色と堪能できると思うよ。それに体が密着するのがいい」
メアリーは後半の理由を聞いて顔を赤らめていたが
「だからエリーゼは馬なのかしら・・」
と呟いた。俺が尋ねると
「エリーゼはドラガル様と掛ける時、よく馬に乗って行くんです」
「そうなのか」
「でも、三時間とか乗ったらしんどくないんでしょうか。それよりも引っ付くことが重要なんでしょうか」
「いや、三時間は尋常じゃないなぁ。多分あの二人は馬に乗ること自体が好きなんだと思うよ」
「そうですよねぇ。エリーゼはああ見えて馬にも乗れて剣まで扱えるんですよ。この間王宮主催のパーティーがあった時、何人もの男性を再起不能にまでしたんですから」
メアリーは自分の事のように嬉しそうに話していた。
「メアリーは本当にエリーゼのことが好きなんだなぁ」
「えっ、はいそうです。エリーゼとは王宮で働くようになってから知り合ったんですけど裏がなくて公爵令嬢って感じが全くしないんです。だから、男性に全く興味がなかったエリーゼが今ではドラガル様にメロメロで見ていて驚くほどです。食堂で出会った時、ばれないようにフォローしようと思ったんですけど・・すぐにばれてしまって悪かったなぁて・・アワード様って軽い感じに見えますけど結構鋭いんですねぇ。実は私、以前からアワード様の事知っているんです。何度もパーティーに参加しているので女性を連れて歩いている姿を何度も目にしていて・・でもいつも笑っているのに楽しそうに見えなくて・・間違っていたらすみません」
メアリーにそう言われ、ドキッとした。
「あぁ、ばれてたか。そうなんだ。俺って侯爵家次男だろう。さっきも言ったけど優良物件だから女性が寄ってくるんだ。でもみんな俺のことを見るんじゃなくて俺の家を見て付き合いたいって思っている。だから話をしていてもいつも俺の話に合わせてくるし俺が尋ねても当たり障りのないことばかり返答してくる。そうなってくると何を聞いても答えが分かっているから面白くないだろう。それと違いメアリーはいいよ。思ったことを言ってくれるから、次は何て言ってくるのか、凄く気になるから一緒に居て楽しいよ。おまけに美人だし」
と笑顔で言った。するとメアリーは顔を赤らめながら
「そうでもないですよ。すぐに思ったことを言ってしまうし、そんな一緒に居て楽しいことなんてないですよ。アワード様が思うほど美人でもないですし・・」
それを聞いて
「メアリーは自身の評価がかなり低いなぁ。このホールで美人なのは・・まぁ一番はエリーゼで二番はメアリーかなぁ。じゃあ、一番と二番の違いって何だと思う」
「さぁ」
メアリーは真剣な表情でそう返答してきた。
「違いは、恋をしているかどうか。よく言うだろう。恋すると人は綺麗になるって」
俺がそう言いながらメアリーを見ると
「あぁ、確かに・・エリーゼは男性に興味もなかったしドレスもアクセサリーも全く興味がなかったのに・・今ではドラガル様にメロメロでドレスもアクセサリーも好んで身につけています。それにこの一年で驚くほど綺麗になりました」
「そうだろう。だからメアリーも恋をしたら今以上に綺麗になると思うよ」
俺はメアリーの顔を覗きながらそう言った。そうしてさらに
「今日は俺の希望でメアリーを紹介してもらったんだけど、はっきり言って以前食堂で出会っていたんだけど顔を覚えていなかったんだ。ただ、もう一度話がしたいと思ったから紹介してもらった。正直顔なんてどうでもいいんだ。ただ一緒に居て楽しいのがいいなぁって・・でも実際会ってみてこんな美人でラッキーって思ったのも事実だが・・。美人でも話したいって思った人は今まで出会った中でいなかったから・・どうだろう、一度試しに俺と付き合ってみない」
とまた交際を申し込んだ。パーティーが終わるまで待ってほしいと言われていたがどうしてか今すぐ返事が聞きたくなってしまったのだ。するとメアリーは顔を赤らめながら
「アワード様、さっきの返事ですが・・私でよければお願いします」
と言ったのだ。俺は嬉しくて思わずメアリーを抱き締めた。
「アワード様、困ります」
メアリーが顔を真っ赤にしながら俺の胸を押しそう言った。
「すまなかった。つい嬉しくて」
俺は照れながらメアリーから離れた。そうしているともうパーティーが終わる時間になっていた。俺たちはまたドラガル達と落ち合うと馬車に乗り王宮へ帰ることにした。馬車の中ではまたドラガルが嬉しそうにエリーゼと話をしながら笑っていた。本当にこんなドラガルを見たことがなかったのでまた驚いてしまった。
「おい、ドラガル。お前そんなによく話したか。いつも面倒くさそうに一言二言しか話さないが・・相手が婚約者になるとそんなによく話すのか」
と声を掛けた。するとやや不機嫌な表情で
「別に」
とだけ返答してきた。それを聞いた婚約者が
「そうなんですか。ドラガル様は私と居る時、ずっと話されていますけど・・無口なんですか」
と俺に尋ねてきた。俺はそのことが信じられず
「嘘だろう」
とだけ返答した。驚きのあまりそれ以上言葉が出なかったからだ。婚約者はそれを聞いてやや分からないといった表情をしていたがドラガルに名前を呼ばれまた嬉しそうにドラガルと話しだした。
「そうそう、俺たち付き合うことになったから」
俺がそう言うとドラガルが
「誰と誰がだ」
と問い掛けてきたので
「俺とメアリー」
とウインクしながら言った。横ではメアリーが赤くなって俯いていた。するとドラガルの婚約者が
「メアリー、よかったわねぇ。アワード様なら大丈夫よ、きっとメアリーの事を大切にしてくれるわ。さっきドラガル様から色々聞いていたんだけど、聞けば聞くほどメアリーに合うんじゃないかと思っていたの」
とメアリーの両手を握り締めながら言った。俺はそれを聞いて
「ドラガル、何を言ったのだ」
と聞いたが
「少し話しただけだ」
とだけ返答してきた。しかしどうも変な話ではなさそうなのでそれ以上は追求するのは止めた。
 
感想 1

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みんなの感想(1件)

yukissima
2021.02.21 yukissima

一話が長すぎです。
二、三回、フリーズしました。
次回から、早めに、くぎってください。

2021.02.21

貴重な感想をありがとうございました。次回の参考にさせていただきます。

解除

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