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誕生日(男爵の思い)
「私はまだ一緒に居たいです」
エリーゼがそう言った。俺も同じ気持ちだったためエリーゼの手を引くと林の中へ入り木の後ろへとエリーゼを連れて行った。もうすっかり遅い時間になっていたため木の後ろへ行くと周りは真っ暗で二人の姿は周りからは見えなくなると思ったからだ。俺は
「俺もまだエリーゼと一緒に居たい」
と言うとエリーゼを強く抱き締め口づけた。俺は口づけだけでは物足りずこの気持ちをどうやって満たそうかと考えた。そうして、エリーゼの体にしるしを残すことにした。俺はエリーゼのドレスのボタンを外し始めた。ボタンを外していくと少しずつエリーゼの胸元が開いていった。俺はエリーゼの胸の谷間が見えたところでボタンを外すと体を屈めた。そうして少しも抵抗する姿を見せないエリーゼの顔を見上げながら俺が何をしようと抵抗をしないことが嬉しかったがいじらしくちょっと意地悪がしたくなり
「エリーゼ、何度も言っているだろう。警戒しないといけないと・・」
と言うとエリーゼの胸の谷間に口づけた。しるしがしっかりとつくように強く。しるしをつけ終わった後も気持ちが抑えられず口づけを続けているとエリーゼがやや顔を蒸気させながら俺の名前を呼んだ。そこで我に返り、エリーゼへの今の思いを耳元で囁いた。
エリーゼは顔を赤らめながら
「嬉しいです」
と答えた。その様子を見るとさらなる欲求が俺の中に芽生え、気付いた時には願望を口にしていた。
「できれば俺にもエリーゼに同じようにしるしを残してほしい」
と。すると、エリーゼは顔を赤らめたまま俺のシャツのボタンを外し口づけてくれた。俺はその姿を見ているとまた愛おしさが込上げてきた。俺はもう一度エリーゼに口づけ別れた。エリーゼが部屋の戻るため歩き出したのを見届けると、俺はエリーゼにプレゼントしてもらった手袋をつけ、エリーゼがつけてくれたしるしがあるところを押さえた。そうして宿舎の部屋へ帰った。
宿舎のドアの前で同期のアワードに出会った。
「ドラガル、こんな遅くまでどこに行っていたんだ。あれそんな手袋お前持っていたか。それにそのブーツも・・お前いつもシンプルなものを選んでいたのにそれはシンプルだがなかなかセンスがいいように思うが・・もしかして誰かに選んでもらったのか」
相変わらずアワードは鋭い。アワードはそう言うとまじまじと手袋とブーツを見ていた。
「古くなったから最近購入した」
そう言うと俺は部屋へ入ろうとした。すると
「そうか。今から風呂に行くんだがお前もどうだ」
「あぁ、後から行く」
俺はそう言うと風呂に入る準備をして向かった。自室でも湯あみができるが風呂の方が湯舟がありゆっくり休まるので疲れを取りたいときや体を温めたいときなど時々利用していた。今日は寒さで体冷えたので風呂にすることにしたのだ。風呂に着くとアワードは洗い終わり湯舟に浸かっていた。俺は体を洗うとアワードから少し離れた所に浸かった。そうして目を閉じて今日一日を思い返していると
「ドラガル、今日は何かいいことがあったのか」
とアワードが尋ねてきた。
「あぁ」
俺がそう返答するとさらにアワードは笑いながら問い掛けてきた。
「俺に抜け駆けして彼女ができたとかではないだろうなぁ」
「できた」
俺がしれっと返答するとアワードは目を丸くしながら
「なにー」
と隣で盛大に驚くと俺との距離を縮めてきた。そうして胸のしるしに気付いた。
「おい、ドラガル、これは何だ!」
アワードは胸のしるしに触れようとしてきた。
「触るな」
俺は手を振り払った。するとアワードは、ショックだと言わんばかりの表情で・・
「相手は誰なんだ。教えてくれ。頼む」
と言ってきた。
「いやだ」
俺が速攻で拒否したにも関わらず・・
「お前、いつからなんだ。そんな素振りなんて全くなかったじゃないか。なぁ、いつからなんだ」
と質問を続けてきた。
「夏だ」
「なんてことだー。俺は今まで気づかなかったというのか。ずっと宿舎で一緒に生活していたのに・・」
アワードはそう言うと急に静かになった。俺はまた目を閉じるとまた今日のことを思い出した。体が温まったので湯舟から上がり部屋へと戻った。アワードは終始無言で湯舟に浸かったままだった。
寝台に横になると胸のしるしを見た。するとエリーゼのちょっと蒸気した顔が蘇った。俺はしるしに触れながら眠りについた。
次の日、昼の鍛錬をしているとアワードが近づいてきた。そうして
「おい、知っているか。ドラガルに彼女ができたらしいぞ」
と俺の横で声を上げたのだ。俺がしれっと無視していると、何人かが俺の周りに駆け寄ってきた。
「おい、ドラガル、本当なのか、相手は誰なんだ」
と何人かが尋ねてきた。
「本当だ。相手は言わない。そんなことより練習だ」
と剣の練習を再開した。しばらく何人かが集まって誰だ誰だと騒いでいたが想像できなかったみたいですぐに話は終了となった。鍛錬からの帰り道、またアワードが
「ドラガル、頼むから教えてくれ、俺とお前の中じゃないか・・」
とやや寂し気に言ってきたのだ。アワードは俺が騎士になるため我武者羅に自分を鍛えてきたときに出会った。侯爵家次男で誰にでも気さくに話しかけることができ、周囲から愛されるパターンの奴である。俺は当時、誰とも話さず黙々と練習をしていたため周囲から疎遠にされる存在だった。しかし、アワードはそんな俺にも他と変わらず声をかけきた。俺が男爵家ということで馬鹿にしたこともなかった。どちらかといえば俺の実力を認め、いつも俺の練習相手をかって出て俺と一緒に居た。討伐などの時も一緒に組んでいたから今となっては一緒に修羅場を潜り抜けてきた仲になっている。一度周囲に関係を誤解されたぐらいに・・アワードは、世に言う甘いルックスで誰にでも愛想がいいが決まった相手がおらず、令嬢からの誘いも色々言い訳しながら断っていたからだ。俺も一度そっちを疑ったことがあったがそうではなく好みの女性が居ないのだそうだ。まぁ俺もエリーゼに出会うまで同じだったので気持ちは分かる。本人には決して言わないが、アワードは一番信頼している友人だ。
俺は仕方なく・・
「相手と俺に身分に問題があるんだ」
とだけ告げた。するとアワードは、急に表情を暗くし
「そうだったのか。さっきは悪かったなぁ。そんな事情があるとも考えずに・・」
「別にかまわない」
俺はそう言うと歩き続けた。
「ドラガル、俺になんかできることはないか」
とアワードは言ってきた。俺は急に悔しくなり
「じゃあ、お前の身分を俺にくれ」
と正面を向いて言った。するとアワードは即答で
「あぁ、いいぞ」
と笑顔で答えてきた。俺は「あーアワードはこういう奴だった」と思い・・言った言葉を後悔した。アワードは、他人に無償で命を差し出す奴なのだ。そんなアワードにとって身分なんてどうだっていいのだ。
「冗談だ。自分で解決するからお前の助けは必要ない」
と俺はアワードに言い切った。
「そうか、それじゃあ、今日の仕事終わりに少し飲むか、少しだったら問題ないだろう」
俺は頷くと部屋へ入って行った。アワードは俺が夜勤に配属が変更になった時に自分の変更を申し出、一緒に夜勤をしているのだ。
夜勤後、食堂の端でアワードが持参したワインを飲んでいた。
「今日も何もなくてよかったなぁ。今日は飲んでゆっくり寝よう」
「あぁ」
アワードはそう言うと俺にワインをすすめてきた。以前飲んだ時に今後飲むなと言ってきたアワードと一緒に飲んでいるので問題ないだろうとアワードにすすめられるままグラスを空にしていった。
アワードの話はいつもおもしろく気付いた時には、どうもかなり飲んでしまっていたらしい。
「なんだか、暑くないか」
と俺が言うと、それを聞いたアワードは
「ドラガル、ちょっと飲み過ぎたみたいだ。そろそろ、部屋に帰ろうか」
俺はアワードに言われるまま立ち上がり部屋へ向かおうとした。その時、棚の陰から人にぶつかってしまった。
「すまなかった。大丈夫か」
「はい」
その声を聞いて俺は驚いた。その声の主はエリーゼだったのだ。
「エリーゼ、大丈夫」
一緒に居た女性がエリーゼに駆け寄り怪我をしていないか確認していた。エリーゼは大丈夫みたいで立ち上がると
「私は大丈夫ですけど、騎士様は大丈夫ですか」
と駆け寄ってきたのだ。俺は無性にエリーゼを抱き締めたかったがここは食堂でアワードも見ているため
「大丈夫だ、ちょっと飲み過ぎただけだ」
そう言うと立ち上がろうとしてふらついた。夜勤明けに飲んでいたので少し足にきたみたいだった。
「騎士様、裏庭にベンチがあるのでそこで休まれてはどうですか」
と俺を支えながらエリーゼが言ってきた。俺がどうしようか迷っているとエリーゼと一緒に居た女性が
「騎士様、そうした方がいいですよ。あそこ陰になっているし人目もないのでゆっくり休めますよ」と言ってきたのだ。アワードが駆け寄ようとしたがエリーゼと一緒に居た女性が
「騎士様、介抱は女性に任せてテーブルを片付けた方がいいですよ」
と言うとアワードをテーブルに引き戻していた。俺は
「ちょっと、休ませてもらってくる。アワードは先に帰って休んでくれ」
そう言うとエリーゼに支えてもらいながらベンチまで移動した。人目がなくなったのを確認すると
「エリーゼ、すまない」
と言った。するとエリーゼはやや怒りながら
「お酒は私と一緒の時だけだった言ったのに・・」
と言ってきた。
「すまない。どうしてもアワードと飲みたくなって・・アワードは一番仲がいい友人なんだ」
「友人でも駄目です。今日みたいに女性にぶつかったら同じように一緒にベンチに行ったんでしょ」
とエリーゼは続けてきた。俺はエリーゼの怒った横顔が可愛くてつい周囲にバレないように頬に口づけた。するとエリーゼは驚いた表情で俺の方を向くと
「飲み過ぎです」
とさらに怒った。ベンチに着くとエリーゼは俺を奥に座らせると自分はだいぶ離れて座って遠くを見ていた。俺がどうして離れて座るのかと思っているとエリーゼが顔をやや赤らめながら自分の足をたたいた。俺はすぐに気が付き横になった。エリーゼの膝枕で・・
「何回も言っているだろう。こんなことをするのはエリーゼだけだ。エリーゼ、好きだ」
そう言うとエリーゼの手に口づけた。
「もう、飲み過ぎです」
エリーゼは顔をさらに赤らめ前を向いていた。その顔を見ていると急に眠気がきて気付くと眠りについていた。
アワードはテーブルを片づけながら
「ドラガルは大丈夫だろうか。あいつ飲むと妙に色気がでるからなぁ。付いて行った女性は大丈夫なのか」
と一緒に片づけている女性に話し掛けた。
「えぇ、大丈夫です。彼女は自分の身は自分で守れますから・・」
「そんなこと言ったって相手は騎士だぞ。大丈夫じゃないだろう」
そう言ってアワードが裏庭へ向かおうとすると
「大丈夫って言ってるでしょ」
と女性に腕を掴まれた。
「彼女は、そこら辺の騎士には負けませんから・・それよりも騎士様も休まれた方がいいのではないですか。疲れているように見えますが・・」
「俺は大丈夫、全然酔ってないし、今からだって出掛けられるけど・・これから一緒に食事にでも行く?」
「そうですか。そう言われますが左手で体を支えておられるように見えますが・・それに私も夜勤明けになりますから申し訳ありませんがご一緒することはできません。他の方をお誘いください。でも何度も言いますが休まれた方がいいと思いますよ。あのドラガル様でも足元がふらついておられましたし・・」
女性はそう言うと気まずそうに眼を逸らせた。さっきドラガルの名前を呼んだことが気になり裏庭を窓から覗くと、ベンチにドラガルの姿はなく端に座っている女性の頬が赤らんでいるのが見えた。その光景を目にして、一緒に居る女性の方を見ると女性は真剣な表情でまた俺の腕を掴んだ。その表情を見て飲ませたドラガルのことは心配だったが部屋に戻って休むことにした。
肩の所に重さを感じ目を開けると俺に寄りかかるようにしてエリーゼも眠っていた。
俺が名前を呼ぶと目が開いた。そうして驚きながら状況を確認していた。俺は起き上がると
「そろそろ、部屋に戻るよ。ずっとこうしていたいがまた今日も夜勤になるから・・今日は出会えてよかった」
と言い耳元で
「しるしはまだ残っているか」
と尋ねた。エリーゼは顔を赤らめながら胸元に触れて頷いた。俺のしるしはもう消えかけていたので少し寂しくなり
「俺の方はもう消えてしまいそうだ」
と言った。するとエリーゼは俺の胸元を見るとなんと俺を押し倒し胸元に口づけてきたのだ。俺が焦って
「エリーゼ、ここではまずい。誰かに見られてしまう」
と言った時にはもうエリーゼは起き上がり別れを告げると凄い勢いで走っていった。取り残された俺は呆気に取られていたが、胸元にエリーゼが残してくれたしるしを見つけ嬉しさが込上げてきた。
部屋に戻るともう一度眠りについた。
夕方、風呂に行き湯舟に浸かっているとアワードが入って来た。洗い終わり俺の横に浸かると
「ゆっくり休めたか」
「あぁ、昼間はすまなかった、ちょっと飲み過ぎた」
「あぁ、俺が飲ませ過ぎたから謝ってもらわなくていい、それよりいい子じゃないか、あの子なんだろう。お前の彼女」
とアワードは言ってきた。
「やはり、ばれたか」
「まぁな、何年付き合っていると思っているんだ。いいなぁ。お前は・・俺も彼女欲しい」
「お前だったら、お前がその気になればすぐに彼女はできるだろう」
「それはそうだが・・」
アワードはそう言うと急に考え込んだ。
「ドラガル、頼みがあるのだが・・」
「どうした、急に」
「さっき、お前の彼女と一緒に居た女性はなんていう名前なんだ。あの後妙に気になって・・」
「あぁ、確か伯爵令嬢でメアリーと言っていたなぁ」
「そうか、わかった」
「どうしたんだ、気になるのか」
「少ししか話はしていないのだが・・俺にも物怖じせずに意見を言ってきて今までに会ったことがないタイプだったから少し気になって・・今後彼女がパーティーに出席する時は言ってくれるか」
「別にかまわないが、俺は付いて行かなくてもいいよなぁ」
「いや、一緒に参加してくれ、もう一度お前の彼女を見てみたいから・・」
アワードは笑顔でそう言った。俺は面倒くさいなぁとは思ったがアワードには今まで世話になっていたのでエリーゼに確認してみることにした。
「分かった。エリーゼに聞いてみる」
するとアワードは目を輝かせ
「そうか。お前の彼女はエリーゼというのか」
と言った。俺はしまったと思ったがもう遅かった。
「相手は公爵令嬢か・・これは難問だなぁ。しかしドラガルお前なら大丈夫だ問題ない」
アワードは自信満々といった表情でそう言い切ってきた。俺は
「そうか」
と返答すると湯舟から上がった。するとアワードが後ろから
「そうそう、言い忘れていたが・・どうしまたあるんだ。朝はなかったのもが・・」
と声を掛けてきた。俺は無視して部屋に戻った。
エリーゼがそう言った。俺も同じ気持ちだったためエリーゼの手を引くと林の中へ入り木の後ろへとエリーゼを連れて行った。もうすっかり遅い時間になっていたため木の後ろへ行くと周りは真っ暗で二人の姿は周りからは見えなくなると思ったからだ。俺は
「俺もまだエリーゼと一緒に居たい」
と言うとエリーゼを強く抱き締め口づけた。俺は口づけだけでは物足りずこの気持ちをどうやって満たそうかと考えた。そうして、エリーゼの体にしるしを残すことにした。俺はエリーゼのドレスのボタンを外し始めた。ボタンを外していくと少しずつエリーゼの胸元が開いていった。俺はエリーゼの胸の谷間が見えたところでボタンを外すと体を屈めた。そうして少しも抵抗する姿を見せないエリーゼの顔を見上げながら俺が何をしようと抵抗をしないことが嬉しかったがいじらしくちょっと意地悪がしたくなり
「エリーゼ、何度も言っているだろう。警戒しないといけないと・・」
と言うとエリーゼの胸の谷間に口づけた。しるしがしっかりとつくように強く。しるしをつけ終わった後も気持ちが抑えられず口づけを続けているとエリーゼがやや顔を蒸気させながら俺の名前を呼んだ。そこで我に返り、エリーゼへの今の思いを耳元で囁いた。
エリーゼは顔を赤らめながら
「嬉しいです」
と答えた。その様子を見るとさらなる欲求が俺の中に芽生え、気付いた時には願望を口にしていた。
「できれば俺にもエリーゼに同じようにしるしを残してほしい」
と。すると、エリーゼは顔を赤らめたまま俺のシャツのボタンを外し口づけてくれた。俺はその姿を見ているとまた愛おしさが込上げてきた。俺はもう一度エリーゼに口づけ別れた。エリーゼが部屋の戻るため歩き出したのを見届けると、俺はエリーゼにプレゼントしてもらった手袋をつけ、エリーゼがつけてくれたしるしがあるところを押さえた。そうして宿舎の部屋へ帰った。
宿舎のドアの前で同期のアワードに出会った。
「ドラガル、こんな遅くまでどこに行っていたんだ。あれそんな手袋お前持っていたか。それにそのブーツも・・お前いつもシンプルなものを選んでいたのにそれはシンプルだがなかなかセンスがいいように思うが・・もしかして誰かに選んでもらったのか」
相変わらずアワードは鋭い。アワードはそう言うとまじまじと手袋とブーツを見ていた。
「古くなったから最近購入した」
そう言うと俺は部屋へ入ろうとした。すると
「そうか。今から風呂に行くんだがお前もどうだ」
「あぁ、後から行く」
俺はそう言うと風呂に入る準備をして向かった。自室でも湯あみができるが風呂の方が湯舟がありゆっくり休まるので疲れを取りたいときや体を温めたいときなど時々利用していた。今日は寒さで体冷えたので風呂にすることにしたのだ。風呂に着くとアワードは洗い終わり湯舟に浸かっていた。俺は体を洗うとアワードから少し離れた所に浸かった。そうして目を閉じて今日一日を思い返していると
「ドラガル、今日は何かいいことがあったのか」
とアワードが尋ねてきた。
「あぁ」
俺がそう返答するとさらにアワードは笑いながら問い掛けてきた。
「俺に抜け駆けして彼女ができたとかではないだろうなぁ」
「できた」
俺がしれっと返答するとアワードは目を丸くしながら
「なにー」
と隣で盛大に驚くと俺との距離を縮めてきた。そうして胸のしるしに気付いた。
「おい、ドラガル、これは何だ!」
アワードは胸のしるしに触れようとしてきた。
「触るな」
俺は手を振り払った。するとアワードは、ショックだと言わんばかりの表情で・・
「相手は誰なんだ。教えてくれ。頼む」
と言ってきた。
「いやだ」
俺が速攻で拒否したにも関わらず・・
「お前、いつからなんだ。そんな素振りなんて全くなかったじゃないか。なぁ、いつからなんだ」
と質問を続けてきた。
「夏だ」
「なんてことだー。俺は今まで気づかなかったというのか。ずっと宿舎で一緒に生活していたのに・・」
アワードはそう言うと急に静かになった。俺はまた目を閉じるとまた今日のことを思い出した。体が温まったので湯舟から上がり部屋へと戻った。アワードは終始無言で湯舟に浸かったままだった。
寝台に横になると胸のしるしを見た。するとエリーゼのちょっと蒸気した顔が蘇った。俺はしるしに触れながら眠りについた。
次の日、昼の鍛錬をしているとアワードが近づいてきた。そうして
「おい、知っているか。ドラガルに彼女ができたらしいぞ」
と俺の横で声を上げたのだ。俺がしれっと無視していると、何人かが俺の周りに駆け寄ってきた。
「おい、ドラガル、本当なのか、相手は誰なんだ」
と何人かが尋ねてきた。
「本当だ。相手は言わない。そんなことより練習だ」
と剣の練習を再開した。しばらく何人かが集まって誰だ誰だと騒いでいたが想像できなかったみたいですぐに話は終了となった。鍛錬からの帰り道、またアワードが
「ドラガル、頼むから教えてくれ、俺とお前の中じゃないか・・」
とやや寂し気に言ってきたのだ。アワードは俺が騎士になるため我武者羅に自分を鍛えてきたときに出会った。侯爵家次男で誰にでも気さくに話しかけることができ、周囲から愛されるパターンの奴である。俺は当時、誰とも話さず黙々と練習をしていたため周囲から疎遠にされる存在だった。しかし、アワードはそんな俺にも他と変わらず声をかけきた。俺が男爵家ということで馬鹿にしたこともなかった。どちらかといえば俺の実力を認め、いつも俺の練習相手をかって出て俺と一緒に居た。討伐などの時も一緒に組んでいたから今となっては一緒に修羅場を潜り抜けてきた仲になっている。一度周囲に関係を誤解されたぐらいに・・アワードは、世に言う甘いルックスで誰にでも愛想がいいが決まった相手がおらず、令嬢からの誘いも色々言い訳しながら断っていたからだ。俺も一度そっちを疑ったことがあったがそうではなく好みの女性が居ないのだそうだ。まぁ俺もエリーゼに出会うまで同じだったので気持ちは分かる。本人には決して言わないが、アワードは一番信頼している友人だ。
俺は仕方なく・・
「相手と俺に身分に問題があるんだ」
とだけ告げた。するとアワードは、急に表情を暗くし
「そうだったのか。さっきは悪かったなぁ。そんな事情があるとも考えずに・・」
「別にかまわない」
俺はそう言うと歩き続けた。
「ドラガル、俺になんかできることはないか」
とアワードは言ってきた。俺は急に悔しくなり
「じゃあ、お前の身分を俺にくれ」
と正面を向いて言った。するとアワードは即答で
「あぁ、いいぞ」
と笑顔で答えてきた。俺は「あーアワードはこういう奴だった」と思い・・言った言葉を後悔した。アワードは、他人に無償で命を差し出す奴なのだ。そんなアワードにとって身分なんてどうだっていいのだ。
「冗談だ。自分で解決するからお前の助けは必要ない」
と俺はアワードに言い切った。
「そうか、それじゃあ、今日の仕事終わりに少し飲むか、少しだったら問題ないだろう」
俺は頷くと部屋へ入って行った。アワードは俺が夜勤に配属が変更になった時に自分の変更を申し出、一緒に夜勤をしているのだ。
夜勤後、食堂の端でアワードが持参したワインを飲んでいた。
「今日も何もなくてよかったなぁ。今日は飲んでゆっくり寝よう」
「あぁ」
アワードはそう言うと俺にワインをすすめてきた。以前飲んだ時に今後飲むなと言ってきたアワードと一緒に飲んでいるので問題ないだろうとアワードにすすめられるままグラスを空にしていった。
アワードの話はいつもおもしろく気付いた時には、どうもかなり飲んでしまっていたらしい。
「なんだか、暑くないか」
と俺が言うと、それを聞いたアワードは
「ドラガル、ちょっと飲み過ぎたみたいだ。そろそろ、部屋に帰ろうか」
俺はアワードに言われるまま立ち上がり部屋へ向かおうとした。その時、棚の陰から人にぶつかってしまった。
「すまなかった。大丈夫か」
「はい」
その声を聞いて俺は驚いた。その声の主はエリーゼだったのだ。
「エリーゼ、大丈夫」
一緒に居た女性がエリーゼに駆け寄り怪我をしていないか確認していた。エリーゼは大丈夫みたいで立ち上がると
「私は大丈夫ですけど、騎士様は大丈夫ですか」
と駆け寄ってきたのだ。俺は無性にエリーゼを抱き締めたかったがここは食堂でアワードも見ているため
「大丈夫だ、ちょっと飲み過ぎただけだ」
そう言うと立ち上がろうとしてふらついた。夜勤明けに飲んでいたので少し足にきたみたいだった。
「騎士様、裏庭にベンチがあるのでそこで休まれてはどうですか」
と俺を支えながらエリーゼが言ってきた。俺がどうしようか迷っているとエリーゼと一緒に居た女性が
「騎士様、そうした方がいいですよ。あそこ陰になっているし人目もないのでゆっくり休めますよ」と言ってきたのだ。アワードが駆け寄ようとしたがエリーゼと一緒に居た女性が
「騎士様、介抱は女性に任せてテーブルを片付けた方がいいですよ」
と言うとアワードをテーブルに引き戻していた。俺は
「ちょっと、休ませてもらってくる。アワードは先に帰って休んでくれ」
そう言うとエリーゼに支えてもらいながらベンチまで移動した。人目がなくなったのを確認すると
「エリーゼ、すまない」
と言った。するとエリーゼはやや怒りながら
「お酒は私と一緒の時だけだった言ったのに・・」
と言ってきた。
「すまない。どうしてもアワードと飲みたくなって・・アワードは一番仲がいい友人なんだ」
「友人でも駄目です。今日みたいに女性にぶつかったら同じように一緒にベンチに行ったんでしょ」
とエリーゼは続けてきた。俺はエリーゼの怒った横顔が可愛くてつい周囲にバレないように頬に口づけた。するとエリーゼは驚いた表情で俺の方を向くと
「飲み過ぎです」
とさらに怒った。ベンチに着くとエリーゼは俺を奥に座らせると自分はだいぶ離れて座って遠くを見ていた。俺がどうして離れて座るのかと思っているとエリーゼが顔をやや赤らめながら自分の足をたたいた。俺はすぐに気が付き横になった。エリーゼの膝枕で・・
「何回も言っているだろう。こんなことをするのはエリーゼだけだ。エリーゼ、好きだ」
そう言うとエリーゼの手に口づけた。
「もう、飲み過ぎです」
エリーゼは顔をさらに赤らめ前を向いていた。その顔を見ていると急に眠気がきて気付くと眠りについていた。
アワードはテーブルを片づけながら
「ドラガルは大丈夫だろうか。あいつ飲むと妙に色気がでるからなぁ。付いて行った女性は大丈夫なのか」
と一緒に片づけている女性に話し掛けた。
「えぇ、大丈夫です。彼女は自分の身は自分で守れますから・・」
「そんなこと言ったって相手は騎士だぞ。大丈夫じゃないだろう」
そう言ってアワードが裏庭へ向かおうとすると
「大丈夫って言ってるでしょ」
と女性に腕を掴まれた。
「彼女は、そこら辺の騎士には負けませんから・・それよりも騎士様も休まれた方がいいのではないですか。疲れているように見えますが・・」
「俺は大丈夫、全然酔ってないし、今からだって出掛けられるけど・・これから一緒に食事にでも行く?」
「そうですか。そう言われますが左手で体を支えておられるように見えますが・・それに私も夜勤明けになりますから申し訳ありませんがご一緒することはできません。他の方をお誘いください。でも何度も言いますが休まれた方がいいと思いますよ。あのドラガル様でも足元がふらついておられましたし・・」
女性はそう言うと気まずそうに眼を逸らせた。さっきドラガルの名前を呼んだことが気になり裏庭を窓から覗くと、ベンチにドラガルの姿はなく端に座っている女性の頬が赤らんでいるのが見えた。その光景を目にして、一緒に居る女性の方を見ると女性は真剣な表情でまた俺の腕を掴んだ。その表情を見て飲ませたドラガルのことは心配だったが部屋に戻って休むことにした。
肩の所に重さを感じ目を開けると俺に寄りかかるようにしてエリーゼも眠っていた。
俺が名前を呼ぶと目が開いた。そうして驚きながら状況を確認していた。俺は起き上がると
「そろそろ、部屋に戻るよ。ずっとこうしていたいがまた今日も夜勤になるから・・今日は出会えてよかった」
と言い耳元で
「しるしはまだ残っているか」
と尋ねた。エリーゼは顔を赤らめながら胸元に触れて頷いた。俺のしるしはもう消えかけていたので少し寂しくなり
「俺の方はもう消えてしまいそうだ」
と言った。するとエリーゼは俺の胸元を見るとなんと俺を押し倒し胸元に口づけてきたのだ。俺が焦って
「エリーゼ、ここではまずい。誰かに見られてしまう」
と言った時にはもうエリーゼは起き上がり別れを告げると凄い勢いで走っていった。取り残された俺は呆気に取られていたが、胸元にエリーゼが残してくれたしるしを見つけ嬉しさが込上げてきた。
部屋に戻るともう一度眠りについた。
夕方、風呂に行き湯舟に浸かっているとアワードが入って来た。洗い終わり俺の横に浸かると
「ゆっくり休めたか」
「あぁ、昼間はすまなかった、ちょっと飲み過ぎた」
「あぁ、俺が飲ませ過ぎたから謝ってもらわなくていい、それよりいい子じゃないか、あの子なんだろう。お前の彼女」
とアワードは言ってきた。
「やはり、ばれたか」
「まぁな、何年付き合っていると思っているんだ。いいなぁ。お前は・・俺も彼女欲しい」
「お前だったら、お前がその気になればすぐに彼女はできるだろう」
「それはそうだが・・」
アワードはそう言うと急に考え込んだ。
「ドラガル、頼みがあるのだが・・」
「どうした、急に」
「さっき、お前の彼女と一緒に居た女性はなんていう名前なんだ。あの後妙に気になって・・」
「あぁ、確か伯爵令嬢でメアリーと言っていたなぁ」
「そうか、わかった」
「どうしたんだ、気になるのか」
「少ししか話はしていないのだが・・俺にも物怖じせずに意見を言ってきて今までに会ったことがないタイプだったから少し気になって・・今後彼女がパーティーに出席する時は言ってくれるか」
「別にかまわないが、俺は付いて行かなくてもいいよなぁ」
「いや、一緒に参加してくれ、もう一度お前の彼女を見てみたいから・・」
アワードは笑顔でそう言った。俺は面倒くさいなぁとは思ったがアワードには今まで世話になっていたのでエリーゼに確認してみることにした。
「分かった。エリーゼに聞いてみる」
するとアワードは目を輝かせ
「そうか。お前の彼女はエリーゼというのか」
と言った。俺はしまったと思ったがもう遅かった。
「相手は公爵令嬢か・・これは難問だなぁ。しかしドラガルお前なら大丈夫だ問題ない」
アワードは自信満々といった表情でそう言い切ってきた。俺は
「そうか」
と返答すると湯舟から上がった。するとアワードが後ろから
「そうそう、言い忘れていたが・・どうしまたあるんだ。朝はなかったのもが・・」
と声を掛けてきた。俺は無視して部屋に戻った。
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私には忌々しげな顔で、視線を向けても貰えません。
私は厭われ者の婚約者。社交界では評判ですよね。
ねぇナディオ様、恋は花と同じだと思いませんか?
―――水をやらなければ枯れてしまうのですよ。
※ゆるゆる設定です。
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