『スキル 猿まね』は、侮れない 

桃次郎

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翌朝、カリンは、グラードとエリーゼと共に朝食をとった後、エリーゼと庭を散歩していた。

領主邸の庭は、王都の邸と比べものにならないほど広い。

「カリンちゃん。迷子にならないように、お庭を散歩する時は、メイドと一緒に散歩するのよ。」

カリンは、コクリと頷いた。

裏庭のほうへと歩いていると、大きな木の下でメイドが木の上を見上げていた。

「あら、どうしたのかしら?」

エリーゼとカリンはメイドの方へと歩いて行く。

エリーゼ達に気づいたメイドは慌てて頭を下げた。

「大奥様。申し訳ございません。洗濯物が風で飛ばされて木の枝に引っかかってしまいました。」

「男手が必要ね。梯子も持ってきてもらわないと。」

すぐに、男の使用人を呼びに行かせた。

カリンは、飛ばされた洗濯物のタオルをじっと見つめている。

「ことりだったら、たおる、とれる。」

呟くと、金色に体が光り出し、ふわりと宙に浮いた。

エリーゼとエリーゼ付きの侍女が思わず息を飲む。

カリンはパタパタと両腕を振り、ぐんぐんと上へと浮いていく。

あっという間に、タオルが手に届く位置まで飛んで行った。

タオルを掴むとゆっくりと下へと降りていく。

トンっと、地面に足が着いた。

「たおる。」

エリーゼにタオルを渡す。

どさりっ。

エリーゼと侍女は、腰を抜かした。

口は、ぱくぱくと動かしているが、声が出ない。

男の使用人が梯子を担ぎ、その後ろを着いてきていた先ほどのメイドは、腰を抜かして座り込んでいるエリーゼと侍女に驚き、また邸のほうへ2人はグラードを呼びに駆けて行った。

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