マリアンヌは、今日も元気です。

桃次郎

文字の大きさ
14 / 15

14

しおりを挟む
マリアンヌは、木登りが楽しくて仕方がない。

今日も木登りをしている。

最初の頃より、早く登れるようになった。

淑女教育の厳しさに、体力と精神力をゴリゴリと削られて、ストレスが溜まりに溜まっていたようだ。

木登りの楽しさに目覚めて、マリアンヌにとってのストレス解消になったようだ。


「これで、『渡り鳥 少年アンディ』に一歩近づいたわ。」

マリアンヌは、枝に腰かけて、足をぶらぶらとさせながら、ポケットに入れていたキャンディを口に入れた。

口の中でキャンディをコロコロところがしていると、ジャックがやって来た。

「マリアンヌ。また木登りかい?」

ジャックは、靴と靴下を抜いで木を登ってくる。

「ジャックお兄様。ここから街が見渡せるのです。」

「よいしょ。」と、ジャックはマリアンヌの隣の枝に腰かける。

「どうぞ。」と、ポケットからキャンディを1個取り出し、ジャックに差し出す。

「ありがとう。」

ジャックは、キャンディを口の中へ放り込む。

「マリアンヌは、どうして木登りをしたかったのかい?」

ジャックは、気になっていた事を聞いてみる。

「『渡り鳥 少年アンディ』の新作で、アンディが木に登って、邸の塀へと飛び移るのです。そして、領主の邸に忍び込んで、攫われた少女を助けだすのです。」

ちょっと、興奮気味のマリアンヌだ。

ふんふん。と説明を聞くジャック。

「それで?」

続きを促す。

「私もアンディみたいに、木に登って塀に飛び移ってみたいのです。そして、領主から少女を助け出したいのです。」

フンスー!と、鼻を膨らます。

「ん?」

まてまて、この流れからいくと、今度は木から塀へ飛び移る練習を始める気では?


ジャックは、嫌な予感がした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

「お前を愛する事はない」を信じたので

あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」 お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。

お姫様は死に、魔女様は目覚めた

悠十
恋愛
 とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。  しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。  そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして…… 「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」  姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。 「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」  魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……

愛する義兄に憎まれています

ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。 義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。 許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。 2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。 ふわっと設定でサクっと終わります。 他サイトにも投稿。

見捨てられた(無自覚な)王女は、溺愛には気付かない

みん
恋愛
精霊に護られた国ルテリアル。精霊の加護のお陰で豊かで平和な国ではあったが、近年ではその精霊の加護も薄れていき、他国から侵略されそうになる。戦いを知らない国王は、スネフリング帝国に助けを求めるが、その見返りに要求されたのは──。 精霊に護られた国の王女として生まれたにも関わらず、魔力を持って生まれなかった事で、母である王妃以外から冷遇されているカミリア第二王女。このカミリアが、人質同然にスネフリング帝国に行く事になり─。 ❋独自設定有り。 ❋誤字脱字には気を付けていますが、あると思います。すみません。気付き次第修正していきます。

わたしたちの庭

犬飼ハルノ
恋愛
『夜明けになるまで絶対に寝室の扉を開けないで』  未来の義母が告げたのは奇妙な夜の掟だった。  父に売られる形でブルーノ伯爵子息の婚約者になったフィリスの物語。  ヒロインのフィリスが自らの力と周囲の人々に支えられて幸せをつかむ話ですが、しばらくは暗く重い展開です。  タグを途中から追加します。   他サイトでも公開中。

観客席のモブは、恋をする予定じゃなかった

しろうさぎ
恋愛
「鏡よ鏡よ鏡さん、私はだぁれ?」 花屋の娘として、両親に愛され、町に愛されて育った少女・アイリスは、ある日突然前世の記憶が蘇る。 鏡に映る美少女は、どうみても乙女ゲームのヒロインなのに、思い当たるキャラクターがいない。 よくある転生じゃないのかも…?? 前世の記憶が戻っても、何一つ変わらない日常を過ごしていた。 けれどある日、両親は花の買い付けに向かったまま、事故で帰らぬ人に。 身寄りのない13歳。 そんな彼女の前に現れたのは――見ず知らずの公爵夫妻。 そこでアイリスは思い出してしまう。 ここが“乙女ゲームの世界”だということを。 そして、ヒロインでもなく、悪役令嬢でもない。 名前すら出てこない、シルエットだけのモブキャラだということを。

所(世界)変われば品(常識)変わる

章槻雅希
恋愛
前世の記憶を持って転生したのは乙女ゲームの悪役令嬢。王太子の婚約者であり、ヒロインが彼のルートでハッピーエンドを迎えれば身の破滅が待っている。修道院送りという名の道中での襲撃暗殺END。 それを避けるために周囲の環境を整え家族と婚約者とその家族という理解者も得ていよいよゲームスタート。 予想通り、ヒロインも転生者だった。しかもお花畑乙女ゲーム脳。でも地頭は悪くなさそう? ならば、ヒロインに現実を突きつけましょう。思い込みを矯正すれば多分有能な女官になれそうですし。 完結まで予約投稿済み。 全21話。

処理中です...