だから、私はきみを呪う

ほし めぐま

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試練その3 甫ちゃんのお父さん 後編

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守刀まもりがたなのカッターで御先祖様の首を切断しようとした時、凄い勢いでライガの髪が解けた。

御先祖様が突然7尾の狐の姿になった。

「さて、戦いは善性ちゃんに任せて、
  私達はこの先祖の正体を考察しようか。」

「奴の正体を当てれば奴が怯む。」

半分の意識が現実の自分に戻される感覚で気づいたら、自室の布団の上でスマホに触れていた。

善性と皆は…まだ戦っている。

「レイラちゃん。
  いや、便宜べんぎ上、黒レイラちゃんと呼ぼうか。彼は一体なんだと思う? 」

「何故、狐達の火や引っ掻く時の
   間合いを知っているんだと思う?」

「あの人も狐だから。」

「そう。
  人が狐のフリをしているわけではない。
  最初の人間の姿が仮の姿だったんだ。」

「では、何故、仮の姿を持っている?」

「人としてこの世を生きる為?」

「違う。日向族。一体どんな存在が必要かな?」


御先祖様が雷をまとい出している。
早くしないと私の守護獣達と善性が危ない。

「ヒントをあげよう黒レイラちゃん。」

「山には山のおきてがあり、
  山の民はこれを守って生きている。」

「山の掟は嵐が来ない限り、
   山で群れを成してはいけない。」

「Q.山で群れを成す為に御先祖様が居る?」

「A.外れ、近いが違う。」

御先祖様が溜めた雷を夜刀神様に落とした。

「痛ったい!もう、やだわ~こいつ。」

「日向族は狐の一族だ。
   狐と人は本来、交わらないね?」

「狐を日向族と一緒に生きるよう導いた人?」

「ん”ん。違う。」

「狐と日向族が共に
  生きるように話をつけた人?」

「正解は、甫ちゃんのお父さんにして、
  日向族と狐が共存できるようにした人。」

追い詰められてボロボロになっていた、
私の善性の前で、ピタリ。と止まった。

だが、私の善性が倒れてしまった。

第三の試練。引き分け。ご褒美…
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