ダンジョンで同棲生活始めました ひと回り年下の彼女と優雅に大豪邸でイチャイチャしてたら、勇者だの魔王だのと五月蝿い奴らが邪魔するんです

もぐすけ

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第二章 地上の動き

勇者のイグアス入り

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勇者一行がイグアス入りした。

メリンダ、ルミエール、スターシア、ナタリーの女性だけの4人パーティ「ダイヤモンド」は、今や勇者パーティとして国内に広く知れ渡っていた。

イグアスの冒険者組合は、勇者パーティが来るということで、大いに盛り上がっていた。

勇者パーティの目的はライルの探索であることは伝えられていた。

ライルの評判は徐々に回復していた。メリンダが勇者になったのと、ニックの自滅が原因である。

ちなみに、ニックは転んで死ぬという間抜けな死に方をしたのだが、世間の失笑をかっただけで、同情すらされなかった。

冒険者組合は「月の光」のリーダーのカトリーヌを情報提供者として、勇者パーティに紹介した。

「『月の光』の隊長のカトリーヌです」

カトリーヌはショートカットの長身で、女の子にモテそうな男前美女だった。

「初めまして、メリンダです。あ、勇者です」

「聖女のルミエールです」

「巫女のスターシアです」

「神官のナタリーです」

カトリーヌはメリンダを観察した。ライルと同じ涼しげな目の美少女だ。ただ、ライルとは随分と歳が離れている。

「メリンダさんはライルさんを女性にしたような感じの方ですね」

カトリーヌはメリンダに話しかけた。

「兄はここではどんな感じだったのでしょうか」

メリンダはどうせ悪評だろうと思ったのだが、意外な答えが返って来た。

「ライルさんの若いときは、イグアスで女性にモテモテだったんですよ。今も当時を知る女性冒険者から根強い人気がありますが、イグアスに帰って来てくれたのに、一部の心ない人の言葉に傷心されてしまって、とても心配していたのです」

そうなのだ。あのアホ兄貴は、全員に愛されて育ってきたから、他人からの中傷や批判をほんの少しでも受け入れられないのだ。

「ご心配ありがとうございます。それで、兄は?」

「死亡したと組合に報告したのは私ですが、ライルさんがそう望んでいるかと思って、そのように報告しました」

「というのは?」

「綺麗な女性と一緒に地下59階に降りて行かれました」

そう言ったカトリーヌは勇者がプルプル震えていることに気がついた。兄の無事を知って泣いているのだろうかと思ったら、夜叉の顔をしていた。

「ひっ」

「月の光」の隊長を務めるほどの猛者のカトリーヌが思わず悲鳴を出してしまうほど、メリンダの顔は怒りに満ちていた。

「あ、あのクソ兄貴! 行方不明で家族が心配していたというのに、女と二人でダンジョン遊びだとおっ!」

カトリーヌはメリンダの剣幕にタジタジとなる。

「おほほ、勇者はちょっと疲れており、情緒不安定ですの。私が代わりにお話をお伺いしますわ」

聖女のルミエールがメリンダを隠すようにして、カトリーヌの前に出た。メリンダはスターシアとナタリーになだめられている。

カトリーヌは説明を再開した。

「は、はあ。地下59階はアンデッドのフロアで、ボスはゴーストドラゴンです。そのフロアボスの手前のセーフティゾーンまではお二人の足取りは確認出来ています。ただ、フロアボスは健在ですし、59階を全部見渡してもお二人は何処にもいらっしゃらないのです」

「なるほど。カトリーヌさんはどう思われます?」

カトリーヌは聖女を見て思った。最近の若い子は綺麗でスタイルが良いと。後ろの2人もとても綺麗だ。

「カトリーヌさん?」

カトリーヌはルミエールに呼ばれて我に返った。

「ああ、すいません。恐らくですが、二人は何らかの方法で地下60階に行ったのだと思います。でも、私たちではゴーストドラゴンは倒せなくて。聖女様であれば倒せるのでは?」

「ホーリーライトですね。了解しました。メリンダ、いつまでも怒ってないで、潜るわよ」

「あっ、聖女様、私たちが地下59階までご案内します」

カトリーヌが案内を買って出た。

「私たちはすぐに出ますけど、甘えてしまってよろしいのでしょうか?」

道案内は正直助かるのだが、甘えてしまってもいいだろうかとルミエールは躊躇した。

「はい、道案内だけですから。すぐに集めます」

カトリーヌは頭の中で召集メンバーを決めながら答えた。

30分後、勇者パーティと「月の光」の案内部隊4名がイグアスのダンジョンに潜って行った。
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