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第二章 地上の動き
おもてなし
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中に入ると真っ白なキューブ状の部屋だった。向こう側にドアが見える。
「何もない不思議な部屋だけど、ここがエントランスよ」
ルシアが説明を始めた。
「そうね。まずは客室を4つ作るから、好きなタイプの客室を選んでもらおうかしら。アー、客室のタイプをお客様に選んでいただいて」
この人は何を言っているんだろうと4人が思っていたら、頭の中に声が聞こえてきた。
『かしこまりました、ルシア様。お客様、この中からお好きなタイプのお部屋をお選びください』
4人の頭の中に十数枚の客室のイメージが浮かび上がってきた。
「すごい……」
4人が感動している。
「私はこの『水仙』でお願いします」
やはり即断即決が信条のスターシアが最初に決めた。
ルミエールが『山茶花』、ナタリーが『菫』に決め、最後まで迷っていたメリンダが『金木犀』に決めた。
「すぐに部屋は用意できるので、いっしょにお風呂に入るといいわよ」
ルシアが弾んだ声で提案してきた。どうやら自慢のお風呂のようだ。
「え? そんなに大きなお風呂があるんですか?」
風呂好きのナタリーが食いつく。
「ええ、案内するわよ。武器や防具は脱衣場にロッカーがあるから、そこに入れておくといいわ」
4人は風呂場に案内された。ライルは食事の用意をすると言って、キッチンに向かった。
「すごい……」
広々とした脱衣場の先に露天風呂が見えた。
「入ってみるとわかるけど、眼下に湖が見えて、景色もまずまずよ」
ルシアがそう言いながら、服を脱ぎ始めた。
まさかルシアもいっしょに入ると思っていなかったので、4人が唖然としていると、
「仲良くなるには裸の付き合いが一番よ」
と4人にウィンクしてきた。
「トイレに行きたい人はあそこにあるから、適当に済ませてね。私は先に入っているから」
そういって、ルシアはさっさと全裸になって、露天風呂の方に行ってしまった。自分がいると若い4人は服を脱ぐのを恥ずかしがるんじゃないかという配慮だというのは、4人にもすぐに分かった。
「メリンダ、ルシアさん、とってもいい人じゃない」
ルミエールがメリンダに声をかけた。
「うん、態度を改める」
メリンダはそう言って、服を脱ぎ始めた。
お風呂の中では、それぞれが自己紹介した後、ルシアがしゃべりまくった。この家に来た初めてのお客さんということで、嬉しくて仕方がないらしい。
4人は、この豪邸の仕組みや、ライルとルシアがどう出会ったかの話を怒涛の如く聞かされた。
ライルのことを話すときの幸せそうなルシアの顔を見ていたら、メリンダもルシアのことをだんだんと好ましく思うようになり、本当の仲直りをすることができた。
「私はずっと1人だったから、あなたのような可愛い妹ができて、本当に嬉しい」
ルシアはメリンダにそう言ってくれた。
4人は素晴らしい風呂を堪能した後、ルシアに連れられて、ダイニングルームへと案内された。
ダイニングルームではライルが腕を振るった料理が用意されていた。
「いい風呂だっただろう。俺たちの自慢の風呂なんだ。料理はボリューム満点のイグアス料理を作ったぞ。口に合うかどうか心配だが、他にあっさりした料理も用意してあるので、好みは遠慮なく言ってくれ」
テーブルには豪華な料理とワインが並べられていた。
「兄さんが全部作ったの?」
メリンダは驚いた。ライルは料理なんてできなかったはずだ。
「そうだ。ルシアは何でもできるので、いろいろと教えてもらって、できるだけルシアを手伝うようにしている。魔物もさばけるようになったし、1人で何でもできるようになった」
ライルは上機嫌だ。
「今日はとにかくたくさん食べて、飲んで、客室でゆっくりと休め。難しい話は明日ゆっくりしよう」
その夜は勇者とか聖女とかの話は抜きで、昔話に花を開かせた。
話の中で、ルシアがメリンダたちと同じ魔法学園に12歳まで通っていたことがわかった。
「え? ひょっとして、あのルシアさん!?」
メリンダが驚いて確認した。初等部の魔力測定で、魔法器で測定不能を記録した人の名前が「ルシア」だったことをメリンダは覚えていたのだ。
「えへへへ、そうよ~」
ルシアはワインですっかり上機嫌だ。
魔力器で測定不能となったのは、魔法学園の長い歴史の中でもたった3人だけだ。ルシア、マリア、そしてメリンダだ。だが、マリアもメリンダも高等部になってからの話で、初等部でのルシアの話は伝説となっている。ただ、その伝説にはオチがあって、魔力量が桁外れなのに、魔法が一切使えない冗談みたいな人という話だ。
(世間は広いようで狭いなあ)
メリンダはしみじみとそう思った。
その夜、メリンダたちは、それぞれの寝室で久々にぐっすりと眠ったのであった。
「何もない不思議な部屋だけど、ここがエントランスよ」
ルシアが説明を始めた。
「そうね。まずは客室を4つ作るから、好きなタイプの客室を選んでもらおうかしら。アー、客室のタイプをお客様に選んでいただいて」
この人は何を言っているんだろうと4人が思っていたら、頭の中に声が聞こえてきた。
『かしこまりました、ルシア様。お客様、この中からお好きなタイプのお部屋をお選びください』
4人の頭の中に十数枚の客室のイメージが浮かび上がってきた。
「すごい……」
4人が感動している。
「私はこの『水仙』でお願いします」
やはり即断即決が信条のスターシアが最初に決めた。
ルミエールが『山茶花』、ナタリーが『菫』に決め、最後まで迷っていたメリンダが『金木犀』に決めた。
「すぐに部屋は用意できるので、いっしょにお風呂に入るといいわよ」
ルシアが弾んだ声で提案してきた。どうやら自慢のお風呂のようだ。
「え? そんなに大きなお風呂があるんですか?」
風呂好きのナタリーが食いつく。
「ええ、案内するわよ。武器や防具は脱衣場にロッカーがあるから、そこに入れておくといいわ」
4人は風呂場に案内された。ライルは食事の用意をすると言って、キッチンに向かった。
「すごい……」
広々とした脱衣場の先に露天風呂が見えた。
「入ってみるとわかるけど、眼下に湖が見えて、景色もまずまずよ」
ルシアがそう言いながら、服を脱ぎ始めた。
まさかルシアもいっしょに入ると思っていなかったので、4人が唖然としていると、
「仲良くなるには裸の付き合いが一番よ」
と4人にウィンクしてきた。
「トイレに行きたい人はあそこにあるから、適当に済ませてね。私は先に入っているから」
そういって、ルシアはさっさと全裸になって、露天風呂の方に行ってしまった。自分がいると若い4人は服を脱ぐのを恥ずかしがるんじゃないかという配慮だというのは、4人にもすぐに分かった。
「メリンダ、ルシアさん、とってもいい人じゃない」
ルミエールがメリンダに声をかけた。
「うん、態度を改める」
メリンダはそう言って、服を脱ぎ始めた。
お風呂の中では、それぞれが自己紹介した後、ルシアがしゃべりまくった。この家に来た初めてのお客さんということで、嬉しくて仕方がないらしい。
4人は、この豪邸の仕組みや、ライルとルシアがどう出会ったかの話を怒涛の如く聞かされた。
ライルのことを話すときの幸せそうなルシアの顔を見ていたら、メリンダもルシアのことをだんだんと好ましく思うようになり、本当の仲直りをすることができた。
「私はずっと1人だったから、あなたのような可愛い妹ができて、本当に嬉しい」
ルシアはメリンダにそう言ってくれた。
4人は素晴らしい風呂を堪能した後、ルシアに連れられて、ダイニングルームへと案内された。
ダイニングルームではライルが腕を振るった料理が用意されていた。
「いい風呂だっただろう。俺たちの自慢の風呂なんだ。料理はボリューム満点のイグアス料理を作ったぞ。口に合うかどうか心配だが、他にあっさりした料理も用意してあるので、好みは遠慮なく言ってくれ」
テーブルには豪華な料理とワインが並べられていた。
「兄さんが全部作ったの?」
メリンダは驚いた。ライルは料理なんてできなかったはずだ。
「そうだ。ルシアは何でもできるので、いろいろと教えてもらって、できるだけルシアを手伝うようにしている。魔物もさばけるようになったし、1人で何でもできるようになった」
ライルは上機嫌だ。
「今日はとにかくたくさん食べて、飲んで、客室でゆっくりと休め。難しい話は明日ゆっくりしよう」
その夜は勇者とか聖女とかの話は抜きで、昔話に花を開かせた。
話の中で、ルシアがメリンダたちと同じ魔法学園に12歳まで通っていたことがわかった。
「え? ひょっとして、あのルシアさん!?」
メリンダが驚いて確認した。初等部の魔力測定で、魔法器で測定不能を記録した人の名前が「ルシア」だったことをメリンダは覚えていたのだ。
「えへへへ、そうよ~」
ルシアはワインですっかり上機嫌だ。
魔力器で測定不能となったのは、魔法学園の長い歴史の中でもたった3人だけだ。ルシア、マリア、そしてメリンダだ。だが、マリアもメリンダも高等部になってからの話で、初等部でのルシアの話は伝説となっている。ただ、その伝説にはオチがあって、魔力量が桁外れなのに、魔法が一切使えない冗談みたいな人という話だ。
(世間は広いようで狭いなあ)
メリンダはしみじみとそう思った。
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