32 / 39
第三章 遺跡の発掘
グトルフォスのダンジョン
しおりを挟む
『接続致しました』
施設メイドのデーの声が脳内に響いた。
「え? もう?」
『扉を目的地の時空に接続するだけの簡単な作業ですから。それでは行ってらっしゃいませ』
建物の扉から外に出たら、砂漠が広がっていた。振り返ってみると、ワイルドパスポートの建物はなかった。その代わり、巨大な四角錐の建造物が三つ並んで建っていた。地球人であればエジプトのピラミッドによく似ていると思うはずだ。
ここは恐らくグトルフォスのダンジョンの地下80階なのだろう。少し先に見える階段が地下79階のボス部屋に続いているように思う。
ライルの推測だが、ダンジョンのラスボスを倒せば、ダンジョン制覇と判定されるのではないだろうか。
「何となくだが、先に上の階のフロアボスを倒した方がいいと思う」
「そうかもね。兄さん、また一緒に偵察しようよ」
防御力の高いメリンダと博識のライルの組み合わせは、最も偵察に適している。
「そうだな。行ってみよう」
(いつもと方向が逆だが、問題ないだろう)
ところが問題大ありだった。地下80階から地下79階のボス部屋には入れたのだが、ボスを倒さないと地下80階のドアが開かないのだ。当たり前なのだが、うっかりしてしまった。
ボスはエルダードラゴンだった。向こう側のセーフティゾーンに抜けるという選択肢もあったが、ライルはメリンダと二人なら行けると踏んで、戦うことにした。
「メリンダ、やるぞ」
「うん」
ライルはすぐにメリンダから魔力供給を受け、ボス部屋を一瞬で真空状態にした。
ドラゴンは敵がバックドアから出てきたことにかなり驚いた。急いで体を反転して戦闘体勢に入ったが、今度は急に呼吸が出来なくなり、状況がよく掴めていないようだ。しかし、さすがはエルダードラゴンである。すぐに覚悟を決めて、猛然とライルたちに突っ込んで来た。
メリンダが絶対防御で対抗し、ドラゴンの攻撃を丁寧に全て弾いていく。メリンダは思いがけず兄とタッグを組んで戦うことができ、張り切っていた。
おかげで、ライルは落ち着いて真空状態を保つことに集中ができ、40分ほどでドラゴンは窒息死した。
ドアが開くようになって地下80階に降りたところ、心配顔のルミエールとナタリーがいた。
「あれ? 姉さんとスターシアは?」
メリンダがルミエールに聞くと、メリンダたちの後ろからルシアの声が聞こえた。
「もう、心配したのよ」
ルシアとスターシアがライルたちの後ろから階段を降りて来るところだった。
いつまで経っても二人が帰って来ないので、ルシアとスターシアの二人で、いったんキューブルームに戻って、再びワールドパスポートに移動して、地下89階のボス部屋に送ってもらったらしい。
「ドラゴンは格納して来たわよ。『時空の部屋』はあなたたちを待っていた間にもう稼働済よ」
試しにやってみたところ、ボスが倒れていなくても施設は稼働したらしい。「時空の部屋」についての説明ももう施設のメイドから受けたそうだ。
ルシアは「時空の部屋」についての説明を始めた。
施設メイドのデーの声が脳内に響いた。
「え? もう?」
『扉を目的地の時空に接続するだけの簡単な作業ですから。それでは行ってらっしゃいませ』
建物の扉から外に出たら、砂漠が広がっていた。振り返ってみると、ワイルドパスポートの建物はなかった。その代わり、巨大な四角錐の建造物が三つ並んで建っていた。地球人であればエジプトのピラミッドによく似ていると思うはずだ。
ここは恐らくグトルフォスのダンジョンの地下80階なのだろう。少し先に見える階段が地下79階のボス部屋に続いているように思う。
ライルの推測だが、ダンジョンのラスボスを倒せば、ダンジョン制覇と判定されるのではないだろうか。
「何となくだが、先に上の階のフロアボスを倒した方がいいと思う」
「そうかもね。兄さん、また一緒に偵察しようよ」
防御力の高いメリンダと博識のライルの組み合わせは、最も偵察に適している。
「そうだな。行ってみよう」
(いつもと方向が逆だが、問題ないだろう)
ところが問題大ありだった。地下80階から地下79階のボス部屋には入れたのだが、ボスを倒さないと地下80階のドアが開かないのだ。当たり前なのだが、うっかりしてしまった。
ボスはエルダードラゴンだった。向こう側のセーフティゾーンに抜けるという選択肢もあったが、ライルはメリンダと二人なら行けると踏んで、戦うことにした。
「メリンダ、やるぞ」
「うん」
ライルはすぐにメリンダから魔力供給を受け、ボス部屋を一瞬で真空状態にした。
ドラゴンは敵がバックドアから出てきたことにかなり驚いた。急いで体を反転して戦闘体勢に入ったが、今度は急に呼吸が出来なくなり、状況がよく掴めていないようだ。しかし、さすがはエルダードラゴンである。すぐに覚悟を決めて、猛然とライルたちに突っ込んで来た。
メリンダが絶対防御で対抗し、ドラゴンの攻撃を丁寧に全て弾いていく。メリンダは思いがけず兄とタッグを組んで戦うことができ、張り切っていた。
おかげで、ライルは落ち着いて真空状態を保つことに集中ができ、40分ほどでドラゴンは窒息死した。
ドアが開くようになって地下80階に降りたところ、心配顔のルミエールとナタリーがいた。
「あれ? 姉さんとスターシアは?」
メリンダがルミエールに聞くと、メリンダたちの後ろからルシアの声が聞こえた。
「もう、心配したのよ」
ルシアとスターシアがライルたちの後ろから階段を降りて来るところだった。
いつまで経っても二人が帰って来ないので、ルシアとスターシアの二人で、いったんキューブルームに戻って、再びワールドパスポートに移動して、地下89階のボス部屋に送ってもらったらしい。
「ドラゴンは格納して来たわよ。『時空の部屋』はあなたたちを待っていた間にもう稼働済よ」
試しにやってみたところ、ボスが倒れていなくても施設は稼働したらしい。「時空の部屋」についての説明ももう施設のメイドから受けたそうだ。
ルシアは「時空の部屋」についての説明を始めた。
0
あなたにおすすめの小説
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【完結】偽物聖女として追放される予定ですが、続編の知識を活かして仕返しします
ユユ
ファンタジー
聖女と認定され 王子妃になったのに
11年後、もう一人 聖女認定された。
王子は同じ聖女なら美人がいいと
元の聖女を偽物として追放した。
後に二人に天罰が降る。
これが この体に入る前の世界で読んだ
Web小説の本編。
だけど、読者からの激しいクレームに遭い
救済続編が書かれた。
その激しいクレームを入れた
読者の一人が私だった。
異世界の追放予定の聖女の中に
入り込んだ私は小説の知識を
活用して対策をした。
大人しく追放なんてさせない!
* 作り話です。
* 長くはしないつもりなのでサクサクいきます。
* 短編にしましたが、うっかり長くなったらごめんなさい。
* 掲載は3日に一度。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
神に逆らった人間が生きていける訳ないだろう?大地も空気も神の意のままだぞ?<聖女は神の愛し子>
ラララキヲ
ファンタジー
フライアルド聖国は『聖女に護られた国』だ。『神が自分の愛し子の為に作った』のがこの国がある大地(島)である為に、聖女は王族よりも大切に扱われてきた。
それに不満を持ったのが当然『王侯貴族』だった。
彼らは遂に神に盾突き「人の尊厳を守る為に!」と神の信者たちを追い出そうとした。去らねば罪人として捕まえると言って。
そしてフライアルド聖国の歴史は動く。
『神の作り出した世界』で馬鹿な人間は現実を知る……
神「プンスコ(`3´)」
!!注!! この話に出てくる“神”は実態の無い超常的な存在です。万能神、創造神の部類です。刃物で刺したら死ぬ様な“自称神”ではありません。人間が神を名乗ってる様な謎の宗教の話ではありませんし、そんな口先だけの神(笑)を容認するものでもありませんので誤解無きよう宜しくお願いします。!!注!!
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇ちょっと【恋愛】もあるよ!
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる