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第二章 スローライフ
スローライフ
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シルバとの暮らしは楽しかった。
まず、シルバは料理が非常に上手だった。肉球では料理できないので、すべて魔法を使って料理するのだが、「日本食」という味付けが絶品なのだ。
『どう? ハンバーグ?』
「シルバ、美味しいよお。私、幸せだよう」
『そうか、それは良かった』
シルバは私が喜ぶと、ダイニングテーブルの上にちょこんと座って、目をつぶってコクコクと首を縦に振って、本当に嬉しそうにするのだった。
私は我慢できなくなって、そんなシルバを抱きしめるのだった。
食材は猪や鹿などの野生動物や、川の魚やカニなどをシルバと一緒に採りに行く。一緒といっても、私はシルバの保護対象として、常にシルバの近くにいるように言われているからついて行くだけで、狩はすべてシルバが魔法で行った。
狩の役にはたたないのだが、木の実を摘んだり、山菜やキノコを採ったりするのは、私の役割にしていた。何か役に立ちたかったし、足腰を鍛えるために自分の足で歩くように言われていたので、ついでに出来ることだった。
このように、食生活は以前の屋敷暮らしよりもはるかに充実していた。
食生活だけではなく、居住空間も素晴らしかった。
夏は氷魔法と風魔法の「クーラー」とやらで部屋を涼しくしてくれるし、冬は暖炉が暖かい。
私は虫が苦手なのだが、殺虫成分のある植物を水に溶かした「殺虫剤」なるものを建物に循環させるようにしてくれて、山荘の中に虫は入り込んで来なかった。
「一家に一台シルバだろ」
と変なことを言っていたが、シルバがいてくれなかったら、お嬢様育ちの私では、山で生活していけなかっただろう。
お風呂とトイレ以外は、私はいつもシルバといっしょだった。前世の自分のことはあまり話したがらないシルバだったが、前世の私のことはよく話してくれた。
前世の私は、お金持ちのお嬢様で、優しくて非常に美しかったという。シルバは前世の私がどんなに素晴らしかったかを一生懸命説明してくれるのだが、全く覚えていないので、私にとっては他人だ。前世の私よりも今の私を見て欲しいと思った。
山での生活が長くなるにつれ、私はこのままシルバとずっと一緒に暮らしていければいいと思うようになっていた。
シルバにそう伝えたところ、
『それは嬉しいけど、俺は妖精だからなあ。グレースが一生を共に出来る人間の伴侶を見つけたら、お別れだ』
「そんな人、要らないよ。シルバとずっと一緒がいい」
私はシルバのモフモフの胸に顔を埋める。シルバはいつもお日様の匂いがする。
『人生は長いよ。俺はどこにも行かないから、今決めてしまわなくてもいい。ゆっくりと答えを見つけて行けばいいさ』
だが、そんな生活も終わりを告げる。
ローズがエカテリーナと一緒に山荘を訪ねて来たのだ。
まず、シルバは料理が非常に上手だった。肉球では料理できないので、すべて魔法を使って料理するのだが、「日本食」という味付けが絶品なのだ。
『どう? ハンバーグ?』
「シルバ、美味しいよお。私、幸せだよう」
『そうか、それは良かった』
シルバは私が喜ぶと、ダイニングテーブルの上にちょこんと座って、目をつぶってコクコクと首を縦に振って、本当に嬉しそうにするのだった。
私は我慢できなくなって、そんなシルバを抱きしめるのだった。
食材は猪や鹿などの野生動物や、川の魚やカニなどをシルバと一緒に採りに行く。一緒といっても、私はシルバの保護対象として、常にシルバの近くにいるように言われているからついて行くだけで、狩はすべてシルバが魔法で行った。
狩の役にはたたないのだが、木の実を摘んだり、山菜やキノコを採ったりするのは、私の役割にしていた。何か役に立ちたかったし、足腰を鍛えるために自分の足で歩くように言われていたので、ついでに出来ることだった。
このように、食生活は以前の屋敷暮らしよりもはるかに充実していた。
食生活だけではなく、居住空間も素晴らしかった。
夏は氷魔法と風魔法の「クーラー」とやらで部屋を涼しくしてくれるし、冬は暖炉が暖かい。
私は虫が苦手なのだが、殺虫成分のある植物を水に溶かした「殺虫剤」なるものを建物に循環させるようにしてくれて、山荘の中に虫は入り込んで来なかった。
「一家に一台シルバだろ」
と変なことを言っていたが、シルバがいてくれなかったら、お嬢様育ちの私では、山で生活していけなかっただろう。
お風呂とトイレ以外は、私はいつもシルバといっしょだった。前世の自分のことはあまり話したがらないシルバだったが、前世の私のことはよく話してくれた。
前世の私は、お金持ちのお嬢様で、優しくて非常に美しかったという。シルバは前世の私がどんなに素晴らしかったかを一生懸命説明してくれるのだが、全く覚えていないので、私にとっては他人だ。前世の私よりも今の私を見て欲しいと思った。
山での生活が長くなるにつれ、私はこのままシルバとずっと一緒に暮らしていければいいと思うようになっていた。
シルバにそう伝えたところ、
『それは嬉しいけど、俺は妖精だからなあ。グレースが一生を共に出来る人間の伴侶を見つけたら、お別れだ』
「そんな人、要らないよ。シルバとずっと一緒がいい」
私はシルバのモフモフの胸に顔を埋める。シルバはいつもお日様の匂いがする。
『人生は長いよ。俺はどこにも行かないから、今決めてしまわなくてもいい。ゆっくりと答えを見つけて行けばいいさ』
だが、そんな生活も終わりを告げる。
ローズがエカテリーナと一緒に山荘を訪ねて来たのだ。
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