恋人が生まれ変わったら猫だったけど魔王は気にしません!

たかはし

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とりあえずお持ち帰り

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子猫を抱き上げる。
目線の高さに持ち上げても子猫は抵抗せずに僕を見つめている。耳がぴくぴく動いてるのがかわいい。
思わず無防備に曝されているぽっこりとふくらんでいるお腹に顔を埋めた。もふもふ。もふもふ。
柔らかな腹毛と薄い皮膚、暖かい体温。そして甘えているのかゴロゴロと鳴る喉。
こうして触ってみれば彼女につけた目印の気配がこの子猫からしているのを強く感じる。でもどうしてだろう?今までの彼女は何度生まれ変わっても人間だったのに今回に限ってどうして猫なんだろう?
わからなくて子猫の腹から顔を離して聞いてみた。

「ねえ、君ってリリーだよね?」

そう言ってじっと子猫を見つめても答えは帰ってこな「そうだよ?」
え?
あれ…しゃべった?
魔王になって長いけどこんなことは初めてでどうすればいいのかわからない。

「………。リリー…?今のは、君?」

とにかくリリーの返事を待ってみることにした。
しかし待てど暮らせど返事は帰ってこない。空耳じゃ無かったと思うんだけどなぁ…

子猫は未だ僕の手の中で大人しく宙ぶらりんになっている。普通どんなに大人しい猫でもこんな長時間抱きあげられていれば後ろ脚で持ち手を蹴って、自由になろうとするだろうに。不思議な猫だ。
とりあえず不思議なことばかり起こって若干混乱してるから深呼吸を2、3度しておこう。
1回……2回……
多少落ち着いた、かな?ちょっと自分だけじゃわかんないな。
それにしてもさっき聞こえた声は確かに彼女の声だった。僕が彼女の声を聞き間違えることはない。これだけは自信を持って言える!でも今起こってることは全然わかんない!
だから僕は考えるのを止めて何よりも愛しいリリー(仮)との再会を喜ぶことにした。
200年以上離れていたんだからもふもふ以上のことだっていっぱいしてあげたいし、お腹一杯好きなもの食べさせてあげたいし、ふかふかのベットで寝かしてやりたいし、日向ぼっこだって一緒にしたい!猫だって関係ないっ
ああ、もうっやりたいことがいっぱいだ!早く城に帰ってリリー(仮)と過ごしたい!
そう思うが早いか僕は両手で抱き上げていたリリー(仮)を抱きしめる。彼女は「みっ」って小さく鳴いたけど痛いとかそういう悲鳴みたいなものじゃなかったから僕はそのまま優しく優しく抱きしめて歩きだした。

「好きな食べ物は変わってないかな?ちゃんといつものように用意してるからね」

足取りは軽い。
彼女がいなかった時間を埋めるようにめいっぱい愛すためにも僕は急いで城へと戻った。


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次かその次くらいにちょっとえっちなの入れたい

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感想 3

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