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それは、初めて赤らんだ楓の音
甘いものにはベタベタがつきもの
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「とりあえず楓音ちゃんさ、服、着替えた方がいいよね」
「え?あ…」
腕の事しか考えてなかったけど、よく考えたら全身珈琲とメイプルシロップまみれなのよね。エプロンがあったからそこまで汚れていないけど。
「ひぁあごめんなさい!!1度家に帰って…」
「うーーーん。。。とりあえず病院に行くのが先決だから…あ、じゃあ私の上着貸してあげるよ。チャック締めておけばなんとかなる…かな。ズボンはそこまで汚れてないからちょっと我慢してもらって…とりあえず近くのコンビニで御手洗貸してもらおう。」
「え、えええでも菊里さんの服は…」
「私は中にTシャツ着てるし大丈夫!さ、行くぞ」
「え、あ…はい…」
病院に行く途中、おなじみの青と白のコンビニがあったのでそこに入る
「タオル買ってくるから髪に付いたシロップもちょっと取ろう」
「ありがとうございます…後で返します…」
「いいのいいの!はい上着!行ってらっしゃい」
なんであの人はこんなに親切にしてくれるんだろう。。。申し訳ないな。。。
上の服は真っ白だったのもあって飛び散った珈琲の染みが目立つ。
「ふぁー。開放感よ。」
菊里さんの上着を着てみる。甘い良い匂いがした。…って変態かわたしは。
ズボンは黒だったのもあって、染みはほぼ目立たない。
「髪、ベトベトだな。。。」
「楓音ちゃーん。タオル買ってきたよー」
「わっ、あ、ありがとうございます!」
上の服をリュックに突っ込んで、急いで外に出る
「ぅおう、そんなに慌てなくても大丈夫だよ?」
「あ、すいません…」
くすくすと笑う菊里さん。恥ずかしい。。。
洗面台で、水をすくって髪のベタベタしたところをちょっとずつ洗う
「はい、濡れタオル。これでちょっとずつ取ろう。」
「はい…」
「とりあえず、早めに病院行こうね」
両手が塞がってるからだろう、菊里さんが髪をそっと拭いてくれる
「はい、歩いた歩いた」
「えっ、え、はい…!(?)大丈夫ですか、歩きにくくないですか!?」
「大丈夫大丈夫~。弟なんか走り回って逃げるんだよ?それに比べたら大人しくて可愛いもんだよ…」
「あ、弟さんいらっしゃるんですか」
「生意気なガキが1人ねー。あ、全然歳が離れてるとかじゃなくて高校生なんだけどー」
笑いながら話す姿は完全に、お姉ちゃんって感じだった
「いや、確かにふざけて髪拭きに行ってんの私なんだけどねー?なんかあのくらいの年頃の奴って変に尖ってる感出してくるじゃん?」
「ふふ、まぁ確かに。そういうお年頃ですもんねー」
「ついついちょっかい出すつもりでやったこっちもムキになっちゃうのよねー」
「なんか意外ですね」
面白いなぁ、この人
意外とこどもっぽいというか、言ったら怒られそうだけど…
「…なんで菊里さんはこんなに良くしてくれるんですか?」
「え、急だね。うーん、目の前で怪我した女の子ほっとけるわけ無いじゃん?」
「ですよね、本当にごめんなさい…このご恩は必ず返します」
「いいのいいの!私もすごく困ってた時、見ず知らずの人が何も言わず、何の見返りも求めずに助けてくれたんだぁ。だから楓音ちゃんも、困ってる人が居たら助けてあげてね!」
「………っ。はい…!!わかりました!」
やっぱりこの人は面白い人だ
わたしもこんな人になりたいな…
「さー、着いたぞー!」
「え?あ…」
腕の事しか考えてなかったけど、よく考えたら全身珈琲とメイプルシロップまみれなのよね。エプロンがあったからそこまで汚れていないけど。
「ひぁあごめんなさい!!1度家に帰って…」
「うーーーん。。。とりあえず病院に行くのが先決だから…あ、じゃあ私の上着貸してあげるよ。チャック締めておけばなんとかなる…かな。ズボンはそこまで汚れてないからちょっと我慢してもらって…とりあえず近くのコンビニで御手洗貸してもらおう。」
「え、えええでも菊里さんの服は…」
「私は中にTシャツ着てるし大丈夫!さ、行くぞ」
「え、あ…はい…」
病院に行く途中、おなじみの青と白のコンビニがあったのでそこに入る
「タオル買ってくるから髪に付いたシロップもちょっと取ろう」
「ありがとうございます…後で返します…」
「いいのいいの!はい上着!行ってらっしゃい」
なんであの人はこんなに親切にしてくれるんだろう。。。申し訳ないな。。。
上の服は真っ白だったのもあって飛び散った珈琲の染みが目立つ。
「ふぁー。開放感よ。」
菊里さんの上着を着てみる。甘い良い匂いがした。…って変態かわたしは。
ズボンは黒だったのもあって、染みはほぼ目立たない。
「髪、ベトベトだな。。。」
「楓音ちゃーん。タオル買ってきたよー」
「わっ、あ、ありがとうございます!」
上の服をリュックに突っ込んで、急いで外に出る
「ぅおう、そんなに慌てなくても大丈夫だよ?」
「あ、すいません…」
くすくすと笑う菊里さん。恥ずかしい。。。
洗面台で、水をすくって髪のベタベタしたところをちょっとずつ洗う
「はい、濡れタオル。これでちょっとずつ取ろう。」
「はい…」
「とりあえず、早めに病院行こうね」
両手が塞がってるからだろう、菊里さんが髪をそっと拭いてくれる
「はい、歩いた歩いた」
「えっ、え、はい…!(?)大丈夫ですか、歩きにくくないですか!?」
「大丈夫大丈夫~。弟なんか走り回って逃げるんだよ?それに比べたら大人しくて可愛いもんだよ…」
「あ、弟さんいらっしゃるんですか」
「生意気なガキが1人ねー。あ、全然歳が離れてるとかじゃなくて高校生なんだけどー」
笑いながら話す姿は完全に、お姉ちゃんって感じだった
「いや、確かにふざけて髪拭きに行ってんの私なんだけどねー?なんかあのくらいの年頃の奴って変に尖ってる感出してくるじゃん?」
「ふふ、まぁ確かに。そういうお年頃ですもんねー」
「ついついちょっかい出すつもりでやったこっちもムキになっちゃうのよねー」
「なんか意外ですね」
面白いなぁ、この人
意外とこどもっぽいというか、言ったら怒られそうだけど…
「…なんで菊里さんはこんなに良くしてくれるんですか?」
「え、急だね。うーん、目の前で怪我した女の子ほっとけるわけ無いじゃん?」
「ですよね、本当にごめんなさい…このご恩は必ず返します」
「いいのいいの!私もすごく困ってた時、見ず知らずの人が何も言わず、何の見返りも求めずに助けてくれたんだぁ。だから楓音ちゃんも、困ってる人が居たら助けてあげてね!」
「………っ。はい…!!わかりました!」
やっぱりこの人は面白い人だ
わたしもこんな人になりたいな…
「さー、着いたぞー!」
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