20 / 33
そうです、私が変な通訳者さんです
しおりを挟む
「大丈夫……大丈夫だよ。 頑張れ私!」
「……本当にここに来るのが嫌なんだね」
「逆になんでセシリアは大丈夫なの!? 私たち卒業してないんだからね??」
「ふむ……まぁ私は別に落第したわけではないからね。 むしろ久々に来たから楽しみだよ?」
「ぐっ……」
よく考えたら常に成績トップを保っていたセシリアには何ひとつとして恐れることはないでしょうねぇ……。
しかし……劣等生な私はもしも元同級生と鉢合わせて閉まったら……と考えてしまいます。
そもそもなんでこの魔法大学から依頼が来るですか!!
「はぁ……憂鬱だぁ……」
「ここにいても仕方ないし……早く行くとしよう」
「うん……そうだね…………はぁ」
ただを捏ねても仕方ないので……私はがっくりと肩を落としながら懐かしき校門をくぐり抜けるのでした……。
★★★★★
「「「「「「アリス様~! セシリア様~! お待ちくださいませー!!!!」」」」」」
「「くっ……来るなぁぁぁ!」」
先程の憂鬱さによって鉛のようにピクリとも動かなかった頃とは一転して、私の足はありえない程早い回転率で運動し……後ろから私たちを追いかけてくる女子生徒一同から必死で逃げ続けました。
校門をくぐり抜けるや否や追いかけられたので訳が分かりません。
「セシリア! 箒出して!!」
「……! その手があったか!! 任せてくれ!」
セシリアは当然のように無詠唱魔法を行使して愛用の箒を呼び出し、私を乗せていつも以上のスピードで宙を舞いました。
「「「「「逃がしませんわぁぁぁ!」」」」」
「「ですよねぇ……」」
流石は名だたる魔法大学の生徒と言うべきか、詠唱を挟んだもののスムーズな動作で箒を呼び出した女子生徒一同はほとんどロスタイム無しに私たちを追跡してきます。
これじゃあフィールドが地上から空に変わっただけじゃないですか!!
いくらセシリアが早いと言っても……安全性の観点から出せる速度には限界があります。 そのせいで思うように距離が広がらないですし……どうしましょうか。
「アリス! 視界妨害だ! 何か適当に魔法を!」
「……! その手があったね! よしっ! 任せて!」
セシリアの助言に従って私はローブの内側にしまい込んでいる杖さんを探そうとして……探そうとして……して。
「……ねぇセシリア」
「アリス……まさか……」
私の情けない声色で察しが着いたのでしょうか、セシリアは何とも言えない微妙な表情を浮かべました。
えぇ……そのまさかです。
「杖……忘れちゃった」
魔法使いとしてあるまじき失態。 試験の日に鉛筆を忘れるくらいの失態ですよこれは!!!
「そんな馬鹿な……」
「……っ!! セシリア! 前前!! ……前見て!」
「ん? ……! しまっ……」
あまりに驚いたからでしょうか、セシリアにしては珍しく箒の操作を謝ってしまい……前を向いた時には校舎に激突する数秒前でした。
ここからの回避は不可能……まずいですよ!!
「とりあえず……窓に激突するぞ!」
必死で軌道を修正したセシリアによって……私たちは窓に突入します。
パリーン! ガラガラガッシャーン!
「なっ……貴女達は一体!?」
いきなり窓を突き破り、床をゴロゴロと転がった私たちを見て驚きの声をあげる一人の女性。
私はその声に心当たりがありました。
顔を上げると……やはりそこに居たのは想像通りの人物で……私はゆっくりと口を開きました。
「ええと……お久しぶりです校長さん。 異種族通訳者のアリスと申します。 ……えへへ」
「……本当にここに来るのが嫌なんだね」
「逆になんでセシリアは大丈夫なの!? 私たち卒業してないんだからね??」
「ふむ……まぁ私は別に落第したわけではないからね。 むしろ久々に来たから楽しみだよ?」
「ぐっ……」
よく考えたら常に成績トップを保っていたセシリアには何ひとつとして恐れることはないでしょうねぇ……。
しかし……劣等生な私はもしも元同級生と鉢合わせて閉まったら……と考えてしまいます。
そもそもなんでこの魔法大学から依頼が来るですか!!
「はぁ……憂鬱だぁ……」
「ここにいても仕方ないし……早く行くとしよう」
「うん……そうだね…………はぁ」
ただを捏ねても仕方ないので……私はがっくりと肩を落としながら懐かしき校門をくぐり抜けるのでした……。
★★★★★
「「「「「「アリス様~! セシリア様~! お待ちくださいませー!!!!」」」」」」
「「くっ……来るなぁぁぁ!」」
先程の憂鬱さによって鉛のようにピクリとも動かなかった頃とは一転して、私の足はありえない程早い回転率で運動し……後ろから私たちを追いかけてくる女子生徒一同から必死で逃げ続けました。
校門をくぐり抜けるや否や追いかけられたので訳が分かりません。
「セシリア! 箒出して!!」
「……! その手があったか!! 任せてくれ!」
セシリアは当然のように無詠唱魔法を行使して愛用の箒を呼び出し、私を乗せていつも以上のスピードで宙を舞いました。
「「「「「逃がしませんわぁぁぁ!」」」」」
「「ですよねぇ……」」
流石は名だたる魔法大学の生徒と言うべきか、詠唱を挟んだもののスムーズな動作で箒を呼び出した女子生徒一同はほとんどロスタイム無しに私たちを追跡してきます。
これじゃあフィールドが地上から空に変わっただけじゃないですか!!
いくらセシリアが早いと言っても……安全性の観点から出せる速度には限界があります。 そのせいで思うように距離が広がらないですし……どうしましょうか。
「アリス! 視界妨害だ! 何か適当に魔法を!」
「……! その手があったね! よしっ! 任せて!」
セシリアの助言に従って私はローブの内側にしまい込んでいる杖さんを探そうとして……探そうとして……して。
「……ねぇセシリア」
「アリス……まさか……」
私の情けない声色で察しが着いたのでしょうか、セシリアは何とも言えない微妙な表情を浮かべました。
えぇ……そのまさかです。
「杖……忘れちゃった」
魔法使いとしてあるまじき失態。 試験の日に鉛筆を忘れるくらいの失態ですよこれは!!!
「そんな馬鹿な……」
「……っ!! セシリア! 前前!! ……前見て!」
「ん? ……! しまっ……」
あまりに驚いたからでしょうか、セシリアにしては珍しく箒の操作を謝ってしまい……前を向いた時には校舎に激突する数秒前でした。
ここからの回避は不可能……まずいですよ!!
「とりあえず……窓に激突するぞ!」
必死で軌道を修正したセシリアによって……私たちは窓に突入します。
パリーン! ガラガラガッシャーン!
「なっ……貴女達は一体!?」
いきなり窓を突き破り、床をゴロゴロと転がった私たちを見て驚きの声をあげる一人の女性。
私はその声に心当たりがありました。
顔を上げると……やはりそこに居たのは想像通りの人物で……私はゆっくりと口を開きました。
「ええと……お久しぶりです校長さん。 異種族通訳者のアリスと申します。 ……えへへ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。
故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。
一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。
「もう遅い」と。
これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる