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王宮内暗殺事件編
第90話 傲慢な
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(邪魔、邪魔 邪魔 邪魔!みーんな邪魔っ!一体誰のおかげでいい暮らしができてると思ってるのよ!)
持っているグラスを握りつぶす勢いで力を込めて会場を眺めているのは今最も王の寵愛を受けているミレーヌ側妃だ。
すると彼女の1番の目的が視界に入り不機嫌だった表情もたちまち笑顔になる。
「まぁまぁまぁ、アヤ様ではございませんか!よかったわ、いらしてくださらないものかと思っておりましたのに。」
「ご機嫌よう、ミレーヌ様。」
カリムの手を握る手を少し強めニッコリと笑顔を返すアヤ側妃にミレーヌ側妃は満足気にする。
「随分と小さなエスコート役ですこと。王子もご機嫌いかがです?」
「……どうも。」
「まぁ!わたし王子の声を初めて聞いた気がしますわ!大変嬉しく思いますよ、王子。」
嫌味ったらしくそう言い放つミレーヌ側妃に睨みあげることしか出来ないカリム。
そしてその背後でヒナを連れたレーナがノアのエスコートで入場する。
「チッ、汚らわしい騎士まで呼んだ覚えはないのだけど。それに平民の成り上がりまで…」
キツく睨みながら恨み節のようにそう呟くミレーヌ側妃に気付き不敵な笑みを贈るノア。
(レーナ夫人もヒナ嬢も社交界の立ち回りが上手いわけじゃない、この場所にリアーナがいてくれたらって不本意ながら思うよ。)
ふぅっと一息ついているとヒナが意外そうに目を見開いていた。
視線の先を見やると今まで見たことない不機嫌そうなアルマがデミウド公爵の隣に立っていた。
「あれは…アルマ様?」
「父親の公爵が隣に立ってるって言うのに随分と態度があからさまだな。」
ふと呟いたノアの言葉にヒナはどこか不安を感じた。
「あらあらぁ?赤薔薇の血を濃く受け継ぐ正当な後継者がそんな顔していてはダメじゃない、アルマ?」
新しい玩具を見つけた子供のように笑顔で歩み寄るミレーヌ側妃にアルマは更に眉間の皺を寄せた。
口から盛れる言葉はあまりにも低く相手に対して好意を持っていないことがよくわかった。
「ミレーヌ側妃殿下…」
「感情をそのように顔に出すものでは無いわ、そうでしょう?デミウド公爵?」
「側妃殿下のおっしゃる通りでございます。」
ミレーヌは侍女に料理を持ってくるように指示をすると受け取った皿をアルマに差し出した。
「お腹が減っているから元気がないのよ、さぁこれを。」
「……ありがとうございます。」
皿に乗せられたタイのカルパッチョを見てアルマの眉間にさらにシワがよる。
(嫌がらせにしても稚拙極まりない、わたくしが魚料理を食べられないことを知っていてこのような事をしてくるのだから。道理で王后陛下に相手にして貰えないはずよ。)
側妃が差し出したものを拒否することも出来るはずがなくアルマは仕方なくフォークでタイの切り身を刺して口に運ぼうとする。
だがその手は背後から伸びてきた手によって止められた。
「!!!」
そのまま料理をぱくりと口に入れてアルマから皿を取り上げる。
炎のように真っ赤なくせっ毛のノアのような褐色肌の大男、彼こそが舞踏会の主役 ジル・グローリアであった。
「グローリア卿…」
「あら、ジル。わたしのエスコートを断ってどこにいたのかと思えば、やっと出てきてくれたのね?」
「申し訳ありません、妃殿下のお手を煩わせることは無いと思いエスコートは遠慮させていただきました。」
「そう、まぁいいわ。今夜は貴方のために開いた舞踏会なのだから遠征から帰還した挨拶をしておきなさいね。皆遠征の結果を貴方の口から聞きたくてしょうがないみたいよ?それともファロアン家に取り入りたくてそれどころじゃないのかしら?」
「お戯れを…仰せの通りに致します、妃殿下。」
ミレーヌがその場を後にしたのを見送るとデミウド公爵がジルに話しかける。
「久しいな、ジル。東方はどうだったかね?イズウェルとの国交は始まったばかりで今回の遠征は王陛下も注目なさることだろう。」
「ご心配なく、戦争が終わったばかりでこちらに侵攻する余裕などありはしません。至って平和でしたよ、皆様のご期待に添えず申し訳ありませんが。」
「まるで私が戦争を望んでいるかのようでは無いか、何も問題が無いのならそれに越したことはない。報告の際、王陛下も同じように仰ったことだろう。」
(実際、戦争したくてたまらないくせして変に知識を身につけたものだから余計タチが悪い。その知識の源はミレーヌ側妃か……)
「お前も、いい加減に魚料理を食べれるようにしろ。側妃殿下からの下賜されたものを拒むなど言語道断だ。」
ワインを飲み干しながらガスパルもその場を後にした。
離れたのを確認すると皿をテーブルに置いて代わりに果実水をアルマに手渡した。
「苦手ではなくアレルギーなのだと何故教えない?」
「言っても仕方ないからよ、面倒だから諦めたのよ。少量であればさして大きな症状は出ないし。」
顔を背けながら果実水に口をつけるアルマにジルは怒気を含んだ声色でさらに詰めた。
「少量であってもおまえの命を奪うかもしれないものなのだと何故分からない?おまえが言っても聞かないのなら俺が…」
「やめてくださいっ!わたくしは没落したファロアン家の一人娘、引き取られた身で出来ることなんて限られているに決まっているでしょう?これでも上手く立ち回っている方なのです、いちいち貴方に説教されなくても自分の身は自分で守れるからどうぞご安心なさって?東方の遠征部隊の隊長に任命されたのならその任に集中なさってはいかが?」
「……1年ぶりに会えたんだ、こんな風に喧嘩をしたかったわけじゃない。」
ゆっくり伸びてくるジルの手を素早く避けると彼をきつく睨みつけた。
「赤い薔薇の一族なんてみんな嫌いよ、家族さえも手にかけるような穢れた血族なんて滅んでしまえばいい。」
「あの日生き残ったことを後悔しているのか?」
「えぇ、していますわ。」
「俺は…おまえが無事で良かったと心から思っている。同時に守ってやれなかったことも後悔している、このローゼン家の証である赤い髪が憎いのもわかっている。だがお前自身を憎むのはやめてくれ、俺はただ自分をもっと大切にして欲しいと思っているだけなんだ。」
伸びてきたジルの手を払い叩くと鋭い目つきで彼を睨みつける。
「わたくしがいつまでも隅で縮こまっている小娘だと思わないでくださる?あそこから助けてくださったのはデミウド家でもましてや貴方でもない!思い上がらないで下さい。」
(この世界でわたくしを嘲笑でも同情でもない対等な存在として置いてくれたのはダリア、貴女だけ。)
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹
持っているグラスを握りつぶす勢いで力を込めて会場を眺めているのは今最も王の寵愛を受けているミレーヌ側妃だ。
すると彼女の1番の目的が視界に入り不機嫌だった表情もたちまち笑顔になる。
「まぁまぁまぁ、アヤ様ではございませんか!よかったわ、いらしてくださらないものかと思っておりましたのに。」
「ご機嫌よう、ミレーヌ様。」
カリムの手を握る手を少し強めニッコリと笑顔を返すアヤ側妃にミレーヌ側妃は満足気にする。
「随分と小さなエスコート役ですこと。王子もご機嫌いかがです?」
「……どうも。」
「まぁ!わたし王子の声を初めて聞いた気がしますわ!大変嬉しく思いますよ、王子。」
嫌味ったらしくそう言い放つミレーヌ側妃に睨みあげることしか出来ないカリム。
そしてその背後でヒナを連れたレーナがノアのエスコートで入場する。
「チッ、汚らわしい騎士まで呼んだ覚えはないのだけど。それに平民の成り上がりまで…」
キツく睨みながら恨み節のようにそう呟くミレーヌ側妃に気付き不敵な笑みを贈るノア。
(レーナ夫人もヒナ嬢も社交界の立ち回りが上手いわけじゃない、この場所にリアーナがいてくれたらって不本意ながら思うよ。)
ふぅっと一息ついているとヒナが意外そうに目を見開いていた。
視線の先を見やると今まで見たことない不機嫌そうなアルマがデミウド公爵の隣に立っていた。
「あれは…アルマ様?」
「父親の公爵が隣に立ってるって言うのに随分と態度があからさまだな。」
ふと呟いたノアの言葉にヒナはどこか不安を感じた。
「あらあらぁ?赤薔薇の血を濃く受け継ぐ正当な後継者がそんな顔していてはダメじゃない、アルマ?」
新しい玩具を見つけた子供のように笑顔で歩み寄るミレーヌ側妃にアルマは更に眉間の皺を寄せた。
口から盛れる言葉はあまりにも低く相手に対して好意を持っていないことがよくわかった。
「ミレーヌ側妃殿下…」
「感情をそのように顔に出すものでは無いわ、そうでしょう?デミウド公爵?」
「側妃殿下のおっしゃる通りでございます。」
ミレーヌは侍女に料理を持ってくるように指示をすると受け取った皿をアルマに差し出した。
「お腹が減っているから元気がないのよ、さぁこれを。」
「……ありがとうございます。」
皿に乗せられたタイのカルパッチョを見てアルマの眉間にさらにシワがよる。
(嫌がらせにしても稚拙極まりない、わたくしが魚料理を食べられないことを知っていてこのような事をしてくるのだから。道理で王后陛下に相手にして貰えないはずよ。)
側妃が差し出したものを拒否することも出来るはずがなくアルマは仕方なくフォークでタイの切り身を刺して口に運ぼうとする。
だがその手は背後から伸びてきた手によって止められた。
「!!!」
そのまま料理をぱくりと口に入れてアルマから皿を取り上げる。
炎のように真っ赤なくせっ毛のノアのような褐色肌の大男、彼こそが舞踏会の主役 ジル・グローリアであった。
「グローリア卿…」
「あら、ジル。わたしのエスコートを断ってどこにいたのかと思えば、やっと出てきてくれたのね?」
「申し訳ありません、妃殿下のお手を煩わせることは無いと思いエスコートは遠慮させていただきました。」
「そう、まぁいいわ。今夜は貴方のために開いた舞踏会なのだから遠征から帰還した挨拶をしておきなさいね。皆遠征の結果を貴方の口から聞きたくてしょうがないみたいよ?それともファロアン家に取り入りたくてそれどころじゃないのかしら?」
「お戯れを…仰せの通りに致します、妃殿下。」
ミレーヌがその場を後にしたのを見送るとデミウド公爵がジルに話しかける。
「久しいな、ジル。東方はどうだったかね?イズウェルとの国交は始まったばかりで今回の遠征は王陛下も注目なさることだろう。」
「ご心配なく、戦争が終わったばかりでこちらに侵攻する余裕などありはしません。至って平和でしたよ、皆様のご期待に添えず申し訳ありませんが。」
「まるで私が戦争を望んでいるかのようでは無いか、何も問題が無いのならそれに越したことはない。報告の際、王陛下も同じように仰ったことだろう。」
(実際、戦争したくてたまらないくせして変に知識を身につけたものだから余計タチが悪い。その知識の源はミレーヌ側妃か……)
「お前も、いい加減に魚料理を食べれるようにしろ。側妃殿下からの下賜されたものを拒むなど言語道断だ。」
ワインを飲み干しながらガスパルもその場を後にした。
離れたのを確認すると皿をテーブルに置いて代わりに果実水をアルマに手渡した。
「苦手ではなくアレルギーなのだと何故教えない?」
「言っても仕方ないからよ、面倒だから諦めたのよ。少量であればさして大きな症状は出ないし。」
顔を背けながら果実水に口をつけるアルマにジルは怒気を含んだ声色でさらに詰めた。
「少量であってもおまえの命を奪うかもしれないものなのだと何故分からない?おまえが言っても聞かないのなら俺が…」
「やめてくださいっ!わたくしは没落したファロアン家の一人娘、引き取られた身で出来ることなんて限られているに決まっているでしょう?これでも上手く立ち回っている方なのです、いちいち貴方に説教されなくても自分の身は自分で守れるからどうぞご安心なさって?東方の遠征部隊の隊長に任命されたのならその任に集中なさってはいかが?」
「……1年ぶりに会えたんだ、こんな風に喧嘩をしたかったわけじゃない。」
ゆっくり伸びてくるジルの手を素早く避けると彼をきつく睨みつけた。
「赤い薔薇の一族なんてみんな嫌いよ、家族さえも手にかけるような穢れた血族なんて滅んでしまえばいい。」
「あの日生き残ったことを後悔しているのか?」
「えぇ、していますわ。」
「俺は…おまえが無事で良かったと心から思っている。同時に守ってやれなかったことも後悔している、このローゼン家の証である赤い髪が憎いのもわかっている。だがお前自身を憎むのはやめてくれ、俺はただ自分をもっと大切にして欲しいと思っているだけなんだ。」
伸びてきたジルの手を払い叩くと鋭い目つきで彼を睨みつける。
「わたくしがいつまでも隅で縮こまっている小娘だと思わないでくださる?あそこから助けてくださったのはデミウド家でもましてや貴方でもない!思い上がらないで下さい。」
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