おっさん、本でチートスキルを得る

盾乃あに

文字の大きさ
27 / 27
大地震

レベルアップ

しおりを挟む

 その日はみんなで飲んで騒いで楽しむ。
 居酒屋も出来ているので街の復興は目覚ましいな。
「へぇ、じゃあ350階層まで?」
「あぁ、あれはキツいな」
「トキトでもそこまでなんだ」
「あれが外に出て来たら大変だぞ」
「そうなの、私達じゃ無理かな?」
 全員でかかればなんとか……なるかな?
 だがそれ以降も階層は続きそうだったからな。

「兄貴ぃー、俺も頑張ってるんすよー」
 と酔っ払ったダイキと言うらしい男が絡んでくる。
「わかったよ、レベルは幾つだ?」
「いまっすか?66です」
「おぉ、凄い頑張ってるじゃないか!」
「はい!でもまだまだってサオリさんが」
「まぁ、サオリはもっとレベルが高いからな」
「そっすかぁ。それじゃあがんばるしかないかぁ」
 酒を1本やっただけだが、恩を感じてこいつらも戦力になってくれる。
 嬉しい限りだ。

 部屋に戻るとやはり気になるガチャ系の本。
 『ガチャで成り上がりーガチャで軍隊をつくります』を読んでいるがこれ、だしたあとどうするんだ?
 一生世話していかないといけないんじゃないのかな?
 それはそれで嫌な気がする。

 なにかないか?図鑑に絵本、漫画に小説と読み進めて行くがやはりガチャは最後の手段かな。

「はぁ、チートが使えるのもここまでくらいかな?」
 とベッドに横になる。
 数あるチートの中でも最強と名前がつく本は読んできたつもりだがいまいちパッとしない。
 ザマァやReスタートの本は除外して、聖女の本は読んで『発現』してある。
 後四年も切ったから富士ダンジョンの攻略は最重要課題だ。

 明日は8名で富士ダンジョンの350階層に入ることになっている。
 オトやガイもレベルを上げたいらしい。
 まぁ、引っ張って行くのも俺の仕事だからな。
 オトやガイ、サオリ達、ルリと、レベルを上げてやれば自分から動いてくれるからな!

 翌日は6人を連れて富士のダンジョン、350階層に入る。
 すぐにドラグナーが攻撃してくるので俺が止めている間に攻撃してもらうが。
「あかん!全然効かへん!」
「ムーリー」
「ちょっと!倒せるの?」
「ああ、行くぞ!シックス!」
 とシックスと2人で、
『はい!雷槌ミョルニル!』
「ウオオォォォォォォォ!『乱れ花吹雪』」
 と技を繰り出しドラグナーを撃破すると、

「う、うぅ」
「身体が痛い」
「しょうがないレベルアップを大幅にしたんだからな」
「そらいいことや……ウッ」
 と倒れてしまうオト、
 他にもガイや、ダイヤも倒れてしまう。
 仕方がないのでボス部屋で休憩することに、
 今細胞が作り替えられてるような感覚だろうからそれを乗り越えれば確実に強くなれる。

 俺はドロップのドラグナーの皮を模倣コピーし、錬金術で革にする。
 すると起き上がり出すみんなは腹が減ったようなので料理を作るとペロリと平らげ、また横になる。
 たぶん100は上がったからそのせいかも知れないな。

 ボス部屋はいいな!
 部屋にいる限りリポップしないのでゆっくり休める。
「あぁ、流石にきついですわ」
「まぁな、ステータスは見たか?」
「ステータス」

ーーー
 氷室緒都ヒムロオト 28歳
 レベル257      職業 纏い士
 スキル 風魔法 火魔法 氷魔法 雷魔法  氷魔法 土魔法 水魔法
 ユニーク 纏い
ーーー
 神田甲斐カンダガイ 27歳
 レベル259      職業 ブレイバー
 スキル チャージ ブレイク ストライク パリィ ガードブレイク 一刀両断 乱舞
 ユニーク フルパワー
ーーー

「はぁ、上がり過ぎてクラクラしますわ」
「だろうな」
「腹が減った」
「おう、牛丼作ってあるから食え」
「ありがとう」
 とのそのそと起き上がり牛丼を大盛り注ぐと、かっこんでまた横になる。

 まぁ。これで急激なレベルアップは体力を相当使うのが分かったな。

 だがこれでもまだ200越えしたのが俺も含めて8人だから少ない方だ。

「よし!復活!」
「あんまり無理するなよ?」
「あはは、違う身体みたいやわ!」
「だな、力が湧いてくると言うか」
「ふふ、2人が一番遅かったわね」
「そらそーやろ?お姉ちゃん達は100越えしてたんやから」
 と元気になっているが、今日はここまでかな?
「おら、帰るぞ?」
「え?先に進まないんでっか?」
「まだ、レベルが足りないからギリギリの戦いになるのは見えてるぞ?」
「あはは、こんだけレベルが上がってもまだまだですなぁ」
「明日もう一度ここにこよう」
「「「「はい」」」」
「そうすればだいぶレベルも上がるはず」
「よっしゃ!かえるで!」
 とみんなで集まって『テレポート』で街まで帰る。

 皆それぞれギルド、クランに帰って行ったので俺たちも宿に帰る。
 やはりドラグナーでレベルアップしたので俺たちもまだレベル上げが可能なモンスターだな。
 あそこでいっときレベルを上げて、それからどうするか、考えとかないとな。

 それにしても軍はどこまでいってるんだ?
「シックス、軍はどこまできてる?」
『まだ50階層ですね』
「まだそこか、慎重だな」
『ですね、慎重に進んでるようです』
 はぁ、軍にも頑張って欲しいんだが無理は言えないか。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

スキル【ファミレス】を使っていたら伝説になりました。

キンモクセイ
ファンタジー
スキル「ファミレス」を手にした。 ハズレスキルかと思い、主人公の思うがまま行動している。 そんな時に1人の少女と出会い、運命が変わる。

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!

IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。  無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。  一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。  甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。  しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--  これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話  複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。 ネット小説やファンタジー小説が好きな少年、洲河 慱(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りに雑談をしていると突然魔法陣が現れて光に包まれて… 幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は【勇者】【賢者】【剣聖】【聖女】という素晴らしいジョブを手に入れたけど、僕はそれ以上のジョブと多彩なスキルを手に入れた。 王宮からは、過去の勇者パーティと同じジョブを持つ幼馴染達が世界を救うのが掟と言われた。 なら僕は、夢にまで見たこの異世界で好きに生きる事を選び、幼馴染達とは別に行動する事に決めた。 自分のジョブとスキルを駆使して無双する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?」で、慱が本来の力を手に入れた場合のもう1つのパラレルストーリー。 11月14日にHOT男性向け1位になりました。 応援、ありがとうございます!

パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い

☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。 「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」 そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。 スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。 これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

処理中です...