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元カノ
しおりを挟む久しぶりに東京の家に戻った、埃がひどくて窓を開けて換気をする。ここももう借りなくていいな。
ひどく懐かしく感じるこの家ともおさらばする時がきたか。アイテムボックスにすべてのものを入れ込んでスッキリした部屋を掃除するために買い物に行く。
ここを歩くのももうないかな。
「小太郎?」
「あ、あや?」
元カノと会ってしまった。こんなときどんな顔をしたらいいかわからなくて俯いたいると、
「へぇ。あやの元カレってこんなダサいやつだったのかよ」
「やめなよ、もう昔のはなしなんだからさ」
あぁ、俺もそうだけど、新しい彼氏がいるのも当たり前か。
「じゃあ!」
振り返り前に進もうとすると男が道を塞ぐ。
「なんだ?」
「なんだじゃねーよ、ちょうどいいからはなしでもしようじゃねーか?」
「俺には話すことなんてないからどけよ」
男は笑いながら鎧を見せてくる。
「俺はこれでも冒険者なんだ。おたくも男だったら喧嘩の一つや二つできるだろ?」
にたにたと気持ち悪い男だな。
「やめなよー、弱いものいじめだよ」
あぁ、元カノってこんな奴だったっけ?
「いや、男には譲らないものってあるよな?俺は俺のものに手を出したやつが大嫌いなんだよ」
「それなら俺はてをだしてないから大丈夫だ」
「は?まじで?お前こんないい女に手を出してないとかまじかよ?」
「まじよ、そいつ童貞だから」
「ぷっあはは、そいつは悪かったな、しょうがねぇから一発でゆるしてやるよ」
なにが許してやるだ?さすがに、
「流石に俺も怒るぞ?」
「だーはっは!怒るってどーやって?お前が?」
はぁ。なんてことはない煽りにしょーがないからのってやるよ。
“ドンッ”
「グヘッ」
腹に一発だけ軽く入れてやった。
「は?まじで?なにしてんのよ!」
「うるせぇな!」
「ひっ!」
「ほんと最悪な女と付き合ってたんだな」
「なんなのよ」
「別れて良かったってことだよ」
俺は掃除用具を買いにスーパーに向かう。
部屋に入って拭き掃除をして、ガラスを拭いて、今までの俺の過去がなくなるように丁寧に掃除した。
退去日はまた後日だから今日はここまで、
外に出て鍵をかける。
「出て来たぜ!」
「おい!降りてこいよ」
最低な女の最低な男か。
俺が降りていくと取り囲まれる。
足を蹴られ、
「おい、びびってんじゃねーよ」
「悪いけどこのままだと加減が出来そうにないから先にやるな」
一人づつ腹に軽く一発入れていく。
最後の一人は最初に蹴ったやつだ。
「なんだよこいつ!」
「あ?お前らがいちゃもんつけてきた男だけど?」
「いや、すいません。俺たちが悪かったです」
「ならさっさと片付けて帰れよ」
「はいぃ!!」
遠目で元カノが見てるのが見えたが、俺にはもう関係ない。
会わなければよかったな。
部屋も返したし、もうあっちにいくこともないだろう。
「コタロー、なんかあったか?」
「ん?なんもないよ」
「ん、ならいいけど、落ち込んでるような気がした」
「ありがとうな」
「いいよー」
ユフィは何も言わずに抱きしめてくれた。
こんなことで落ち込んでもしょうがないな。
スマホが鳴り、見ると福田さんからだ。
「もしもし」
「あ、小太郎さん、あの、豊田ダンジョンのことなんですが、何かされましたか?」
「へ?なんのことですか?」
「いや、急にモンスターが強くなってしまって対処できないらしくて、小太郎さんが入った後からだったので」
「あぁ、攻略しただけなんですが、攻略したら強くなるんですかね?」
嘘です。ランクアップします。
「それは聞いたことはないですが、そう言うことでしたか」
「何か問題でも?」
「そうですね、いままで潜ってた冒険者の方達の怪我が多くなってしまって」
「そうでしたか、俺も豊田ダンジョンに行ってみますね」
「はい、よろしくお願いします」
ふぅ、なんとかごまかせたが、特級になってるからそりゃ強くなるよな。
どうしたもんかね。
「とりあえず行ってみるか」
豊田ダンジョン 二十階層
うーん、気持ち強いかな、日本の冒険者がつよくなればいいんだけど、それもまた大変そうだし。
「まぁ、ここでやれるようにならないと極とかいけないしな。ほっとこう」
俺は豊田ダンジョンを出て岡崎ギルドに行く。
「まぁ強くなってましたね」
「そうですか、じゃあ上級のうえってことですかね」
「たぶん、そうなりますね」
「冒険者さん達のバックアップを頑張らないとですね!」
「そのいきです!」
「はい!頑張ります!」
はぁ、三原さんとかが強くなればいいんだけどなぁ。勇者があれじゃあなぁ。
とりあえず目立ってる人で強い人がいればいいんだが、
「福田さん、冒険者で有名な人って誰がいます?」
「そりゃもちろんマリア・北条ですかね」
「えっ!あいつが?」
「知り合いですか?」
「いえ」
「マリアさんの赤い鎧に憧れないファンはいませんよ」
それ俺から奪ったレアなミノタウロスの皮?
「それに女騎士のような立ち居振る舞いなんてそれだけでファンは倒れなたゃいます」
騎士のようなことはしてたけど『たしゅけて』って泣いてたぞ?
「分かった別を探すよ」
「誰を探すですって?」
「マリア・北条様!?」
「あー、もういいって」
なんでこんなやつが強いのかってレアミノタウロスの鎧で強くなっただけだろ。
「風間小太郎!あたしのバディにしてあげるわ」
「お断りします」
誰がバディだよ?お前のお守りの間違いだろ。
「あれから私は強くなった」
「その鎧のおかげでな」
「ちがっ、くわないがそれでも鍛えたんだ」
「そうだ、お前豊田ダンジョン行ってこいよ」
「は?」
「攻略できたらバディでもなってやるよ」
「言ったわね!いくわよ!爺!」
「馬鹿とハサミは使いようだわな」
んー。でもあいつが死ぬと困るしなぁ。
豊田ダンジョンに来てしまった。あいつは先に入ったらしいが、二層くらいは入ってるだろうな。
豊田ダンジョンに入ってみると。
『たしゅけて』
「なんでだよ!」
一層のスケルトンどもに群がられていた!
スケルトンを一蹴して助け出すと、これまた赤い鎧はズタボロになっていた。
「はぁ、中級あたりがこいつの狩場なのか?」
ダンジョンから連れ出すと爺が走ってくる。渡すと病院に直行したようだ。
はぁ、強いって言うから期待したのに全くじゃねぇかよ。
こりゃ。本当に三原さんパーティーに期待だな。
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