40 / 79
覚醒者
しおりを挟む中に入って2階のボックス席に座る。
「なんで横?」
ちょっとおかしいだろ?
「いや、お友達がいらっしゃるから」
「来てからでいいぞ?」
「まぁ、このままでいいじゃないですか」
「んー、だな。とりあえず生二つとホッケね」
と横並びに並んでビールで乾杯する。
俺は結構来てるが、カグヤは初めてなので新しく感じるものがあるのかメニューをガン見してる。
「お客様が到着しました」
店員が連れてくると、
「よぉ!ってえ?そ、そう言う関係?」
ツネが勘違いをする。まぁするわな。
「いや、お前らの席そっちなってこと」
「来てからでいいんじゃね?」
「カグヤはお嬢様だから知らないんだわ」
おしぼりが届くので生を三つ頼んで、
「そ、そっか、俺は榊原恒吉。えーと、」
「氷室月姫よ、カグヤでいいわ」
「んじゃカグヤはルカの事は?」
「ん?好きよ?だめ?」
一瞬時が止まるが、
「だ、だよね」
「俺も初めて知った」
とビックリする。
「あ、これは秘密で」
「いや隣にいるし!」
「な?お嬢様すぎるんだ」
とビールが来たので乾杯する。
隣で美味そうに串を食べてる女がねー。
まぁ、LOVEよりLIKEだろうがな。
「『tortie』の方はどうなんだ?」
「ん?そりゃ売り上げもいいし、なんたってルカ特製の属性武器があるからな」
「じゃあ、私が買った氷の剣も?」
「ルカだな」
そりゃそうだろ。
「凄いねー。ルカは作れるんだもんね」
「まぁな」
カグヤは酔ってるな。
「お客様が到着しました」
大柄なマー坊が入ってくる。
カグヤを見て、
「お!本物だな」
「偽物いるのか?」
「いや、テレビでいつも見てます」
「ありがとうございます」
とマー坊は緊張してるみたいだがそれも乾杯までだったな。
「「「「カンパーイ」」」」
みんなグラスが半分になる。
「プハァ、お。そうだ。限界突破したか?」
「んぐ、ん?何か分かったのか?」
「おう。『オーバーナッツ』ってのが手に入るらしいぞ」
「そんなアイテム見た事ないぞ?」
「まぁ探してみなよ」
「わかった!」
俺が渡さなくても、マー坊なら手に入れるだろ。
「それにしても、『氷剣姫』が目の前にいるのが不思議だな」
「だな、テレビの中だけの存在だったからな」
「そうですか?ここにいますよ?」
「ハハッ、まぁな。テレビ見てるやつはカグヤが居酒屋好きとは思わないだろ」
と普通に飲んでると「きゃーー」と言う声が響き、店内がざわつく。
俺らもボックスから出て声が聞こえた1階へと降りると。
「あ?ただの人間のくせに覚醒した俺の言うことが聞けねぇのか?」
と男が5人、店で騒いでいる。
「はぁ、とりあえず助けるか!」
「ですね、でも力の加減ができるかしら?」
「ハハッ、さすが」
とカグヤとマー坊の3人でそちらに向かう。
ツネも来ているがまぁ、前には出さない。
「おい、それくらいにしておけよ?」
「は?なんだお前?」
「おっ、『氷剣姫』じゃん!俺たちと飲もうぜ」
「嫌ですね。それよりその子を離しなさい」
男どもは酔ってるのか店員の女性を抱きしめている。
「はあ?その2人がいいってか?ざけんなよ」
「とりあえず落ち着けよ」
「あ?お前に聞いてグェッ!」
俺は瞬歩で男の横腹を殴り、女性を抱き抱えると後ろに後退して女性を下ろす。
「あ、ありがとうございます」
「あぁ、危ないから下がってな?」
「はい!」
「な、なにしてくれてんだ!お前も覚醒者だろ!」
「それがなんだ?」
「覚醒者は人間より上の存在なんだよ!」
覚醒したから偉いって?なら、
「俺のダチは覚醒してないから俺らより下ってことか?そんなことあるかバーカ」
と言うと男たちはそれぞれ殴りかかってくるが、俺とマー坊、カグヤに倒される。
「はぁ、手応えがありませんね?」
「だな。こいつら何がしたいんだ?」
「酔ってんだろ?なら酔いすぎだな」
と喋ってると、
「あ、あのありがとうございます。警察を今呼んだので」
「あはは、無事ならよかった」
「警察だってさ、ここにいたらヤバいんじゃね?」
「だな、俺ら席についてるわ」
「は、はい」
と言って2階に上がろうとする。
「ありがとうー!」
「さすが『氷剣姫』!」
と今頃盛り上がる店内。
俺たちは席に着くと、ビールを飲んで一息つく。
「なんなんだあいつら?」
「最近探索者による暴行が増えてるそうですよ?」
そう言えばニュースでやってたな。
「覚醒した連中が徒党を組んでるみたいだな」
「ツネは気をつけろよ?」
「あぁ、あれがうちの店でやられたらと思うとゾッとするな」
ツネのとこは一応探索者を雇っているから大丈夫だと思うけど。
その後すぐ警察が来て逮捕された奴ら。
俺らも軽く事情を聞かれたが、別に大事にはならなかった。
「ふぅ、何にもなくてよかった」
「あぁ、2回事情聴取に警察署に行ったんだったな」
「あの時は参ったよ」
本当に今回はなくて良かった。
飲み直しながら、もうさっきのことを忘れている。まぁ、大丈夫だろ。
「俺も覚醒したいな」
「ハハッ、ツネが覚醒したら商人か?」
「そうだな、それが一番いいな」
とお会計もして階段を降りて行く。
外でタクシーが待っていると思ったら。
「お、出てきたな?」
「こいつらがジュンちゃんをやったやつらか?」
「だな、有名なあの白髪は『氷剣姫』だろ?」
と40人くらいに囲まれている。
「おぉ、頭の悪そうな奴ばっかりだな」
俺らの目の前には歩道を占拠している男達がいた。
122
あなたにおすすめの小説
ハーレムキング
チドリ正明@不労所得発売中!!
ファンタジー
っ転生特典——ハーレムキング。
効果:対女の子特攻強制発動。誰もが目を奪われる肉体美と容姿を獲得。それなりに優れた話術を獲得。※ただし、女性を堕とすには努力が必要。
日本で事故死した大学2年生の青年(彼女いない歴=年齢)は、未練を抱えすぎたあまり神様からの転生特典として【ハーレムキング】を手に入れた。
青年は今日も女の子を口説き回る。
「ふははははっ! 君は美しい! 名前を教えてくれ!」
「変な人!」
※2025/6/6 完結。
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
異世界ラーメン屋台~俺が作るラーメンを食べるとバフがかかるらしい~
橘まさと
ファンタジー
脱サラしてラーメンのキッチンカーをはじめたアラフォー、平和島剛士は夜の営業先に向けて移動していると霧につつまれて気づけばダンジョンの中に辿りついていた。
最下層攻略を目指していた女性だらけのAランク冒険者パーティ『夜鴉』にラーメンを奢る。
ラーメンを食べた夜鴉のメンバー達はいつも以上の力を発揮して、ダンジョンの最下層を攻略することができた。
このことが噂になり、異世界で空前絶後のラーメンブームが巻き起こるのだった。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
外れスキルと言われたスキルツリーは地球の知識ではチートでした
盾乃あに
ファンタジー
人との関係に疲れ果てた主人公(31歳)が死んでしまうと輪廻の輪から外れると言われ、別の世界の別の人物に乗り替わると言う。
乗り替わった相手は公爵の息子、ルシェール(18歳)。外れスキルと言うことで弟に殺されたばかりの身体に乗り移った。まぁ、死んだことにして俺は自由に生きてみようと思う。
仮想戦記:蒼穹のレブナント ~ 如何にして空襲を免れるか
サクラ近衛将監
ファンタジー
レブナントとは、フランス語で「帰る」、「戻る」、「再び来る」という意味のレヴニール(Revenir)に由来し、ここでは「死から戻って来たりし者」のこと。
昭和11年、広島市内で瀬戸物店を営む中年のオヤジが、唐突に転生者の記憶を呼び覚ます。
記憶のひとつは、百年も未来の科学者であり、無謀な者が引き起こした自動車事故により唐突に三十代の半ばで死んだ男の記憶だが、今ひとつは、その未来の男が異世界屈指の錬金術師に転生して百有余年を生きた記憶だった。
二つの記憶は、中年男の中で覚醒し、自分の住む日本が、この町が、空襲に遭って焦土に変わる未来を知っってしまった。
男はその未来を変えるべく立ち上がる。
この物語は、戦前に生きたオヤジが自ら持つ知識と能力を最大限に駆使して、焦土と化す未来を変えようとする物語である。
この物語は飽くまで仮想戦記であり、登場する人物や団体・組織によく似た人物や団体が過去にあったにしても、当該実在の人物もしくは団体とは関りが無いことをご承知おきください。
投稿は不定期ですが、一応毎週火曜日午後8時を予定しており、「アルファポリス」様、「カクヨム」様、「小説を読もう」様に同時投稿します。
グロット・オー ~スナープ団をぶっ潰せ!~
雲乃琳雨
ファンタジー
第一期、体育会系ヒロイン、コズエ召喚! 「よろしく、コズエ」
ここは裏切りと欲望の世界。
戦争が終わって7年が経つグロット王国は、復興がなかなか進まなかった。盗賊や人身売買が横行する中、人々はグループを作って活動していた。シュナは冒険者グループ、フリオン団のメンバーだ。陰で人身売買撲滅のために国に協力している。シュナとリーダーのハシブおじさんは、人身売買組織に襲われたフリオン村の生き残りだ。団の目的は、人身売買組織スナープ団を壊滅させること。
コズエは部活に行く途中、人買いの倉庫に転移してしまった。その場に捕まっていたピンク頭の美少女に、身代わりされてしまう。
シュナは人買いから買い取ったコズエが、異世界人だと気がついた。この世界では異世界人が来ることがたまにある。異世界人は神殿で保護してもらえるので、コズエを神殿まで連れて行くことにした。二人の冒険の旅が始まった。
シュナはコズエの運動神経の良さに感心する。コズエも戦力になり、旅をしながら二人で町の人たちを助けていく。
シュナと冒険者たちの神の宝をめぐる三部作開幕。
一部で一旦終了します。
勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。
石のやっさん
ファンタジー
年上の女性が好きな俺には勇者パーティの中に好みのタイプの女性は居ません
俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。
本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっと凄いジョブばかりだった。
幼馴染のカイトは勇者、マリアは聖女、リタは剣聖、そしてリアは賢者だった。
そんな訳で充分に上位職の上級剣士だが、四職が出た事で影が薄れた。
彼等は色々と問題があるので、俺にサポーターとしてついて行って欲しいと頼まれたのだが…ハーレムパーティに俺は要らないし面倒くさいから断ったのだが…しつこく頼むので、条件を飲んでくれればと条件をつけた。
それは『27歳の女闘志レイラを借金の権利ごと無償で貰う事』
今度もまた年上ヒロインです。
セルフレイティングは、話しの中でそう言った描写を書いたら追加します。
カクヨムにも投稿中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる