44 / 79
アリスクラウン
しおりを挟む俺にぶっ飛ばされるのが怖くて武器を置いて逃げる奴も出てきた。
「あれあれ?派手にやる前に何を逃げ出してますの」
見ると逃げる男の顔を掴んでこっちに投げてくる男が1人。
ショートボブの金髪でインナーカラーは赤にしている派手な服を着た男がこっちに歩いて来る。
「なんや?兄さんが1人かいな?警察は見とるだけで動かんもんやな」
「お前がこの騒動の親玉か?」
「いやいや、ワイなんてそんな玉じゃないですけど、一応、アリスクラウン副隊長の地名言います」
「へぇ、お前が『tortie』に押し入ったやつだな?」
「あら、バレました?言うてないのに」
と大袈裟に驚くチナ。
「分かるだろ。お前が持ってる属性武器を見たらな」
雷の片手剣を持っているのですぐ分かる。
「ほな、店長はんは死んでました?」
「死なすか!」
「なんや、生きてはるんですか。ザーンネン」
俺は『瞬歩』でチナの目の前に行く。
「あ?もう一度言ってみろ?」
「……早いですなぁ。こんな怪物がいるなんて聞いてませんわぁ」
と俺の腹に刺さるチナの剣捌きを見切れなかった。
「ゴフッ」
「ったく、サッサと始めてくれます?」
俺から剣を抜くと、背中を向け他の覚醒者にそう言い放つ。
「……やらせると思ったか?」
エクストラポーションを飲んですぐに『瞬歩』を使い背中から雷の片手剣で腹を刺すと、チナの持ってる片手剣を収納する。
「ガハッ!な……なんでや?」
「人ってのは油断するもんだな」
「クッ……な、なんや?兄さん卑怯やな」
と倒れ込む。
「卑怯は誰の事だ?覚醒してない人間を襲うのは卑怯じゃないのか?」
「ひ、人の心配してる場合です?」
と後ろに気配を感じ、瞬歩で前に逃げる。
“ブォンッ”と水の槍がさっきまで俺の居た場所を横切る。
「サッサと治せ」
と言う大男が水の槍を軽く振る。
大男は短髪を赤く染め、長いローブの下にサラシを巻いている。
チナに駆け寄っている男はチナにポーションの様なものをかけると、
「痛い言うてますやろ!」
チナは少し青い顔で立ち上がる。
「フグッ、……は、はぁ、ちょっとヤバかったですわ」
ポーションを飲んでいる様だが治りきってないだろうな。
「おい、なぜ俺たちの邪魔をする?」
と大男が言う。
「あ?なぜ?……まぁ、色々あるが、1番は俺のダチに手を出した事だな!」
言うや否や『瞬歩』で大男の脚を属性剣で斬りつけるが、“ギンッ”と音がして斬れなかった。
俺はそのまま後ろを振り返ると、
“ギギィンッ”と槍を受け止め飛ばされる。
「……お前、壊れた玩具飲んでるのか?」
「ククッ!俺はこの薬に適応した。お前ら覚醒者も俺の下に付くしかないだろ」
とポケットからあの劇薬を取り出すと一粒飲む。
「く、クフゥゥゥ……さぁ、人間狩りだ」
と男が言うとさっきまで息を潜めていた男達が雄叫びを上げる。警察に向かっていく男達は皆、身体のあちこちが黒く変色していた。
「お前ら『クレイジードロップ』が人を狂わすのを知って飲ませてるのか?」
「アイツらは解毒薬を持っている。心配は不要だ」
解毒薬ね、あるならいいがな。
「ふぅ……この剣じゃお前は斬れないな」
と俺は収納から剣を取り出し交換する。
「チナ、アイツらは任せたぞ?」
「分かりました、大将がやられたらカッコつきませんからね?」
「分かっている。『氷剣姫』の相棒をここで落とす」
と少し黒い腕に力を込めて槍を構える。
「あ?俺が誰かは分かってるみたいだな?お前の名前は?」
「俺か?俺は竜崎、竜崎命だ」
「そうか、竜崎、お前は俺に勝てないぞ?」
「……口ではなんとでも言える」
「そうか、タイムリミットだ。……じゃあな!」
“ギギィキンッ”と竜崎が俺の攻撃を受け止めた槍は斬れて落ちる、俺は回転してそのまま振り下ろす。
「グッ……」
と短くなった武器で俺の剣を受けようとするがそれも斬ってしまう。
「お前の武器はもうないぞ?」
「その剣はなんだ?」
と武器として使い物にならなくなった槍を手放す。
「コイツはヒヒイロカネだ。テメェより硬いんだよ」
ヒヒイロカネに合成出来たのはこれ一本のみ、これ以上はないステータスUPや属性を付与できた。
まぁ、奥の手ってやつだな。
「それを手に入れたら俺が最強になるだろう」
手を前に出して、くれと言うことか?
「あはははは!お前は人から奪う事しか考えられないのか?そんなんだから弱えんだよ!」
「何?弱いだと?」
「あぁ!お前らが強盗に入った店の店長よりも……心が弱え!覚醒してなくてもここがな!」
と心臓を叩くと竜崎の顔はみるみる赤くなる。
「俺が弱えと……誰にも負けない!俺は頂点に立つ男だ!」
とこちらに向かって来る。
無手で掴み掛かろうとするので『瞬歩』で右脚を斬るが浅かった様で、
「ウガァァァァァ……グゥッ捕まえた!」
“ブゥンッ”
「カハァッッ!」
と俺は襟首を掴まれ地面に叩きつけられ息が途切れる。
「もう、逃げられ……ん?」
自分の手首が斬られていることに気づくと、
「ウガァァァァァ」
「ハァハァ……ったく、うるせえな!」
俺も頭から血を流しながら足を斬りつける。
両膝を地面につき、涙を流しながら、
「イデェェイデェェヨォォォ……」
と落ちた手首を持って泣いてる。
「クソッ、ったくやられたらこれかよ!」
と泣いている竜崎に背を向け、他の暴れている奴に向かう。
117
あなたにおすすめの小説
ハーレムキング
チドリ正明@不労所得発売中!!
ファンタジー
っ転生特典——ハーレムキング。
効果:対女の子特攻強制発動。誰もが目を奪われる肉体美と容姿を獲得。それなりに優れた話術を獲得。※ただし、女性を堕とすには努力が必要。
日本で事故死した大学2年生の青年(彼女いない歴=年齢)は、未練を抱えすぎたあまり神様からの転生特典として【ハーレムキング】を手に入れた。
青年は今日も女の子を口説き回る。
「ふははははっ! 君は美しい! 名前を教えてくれ!」
「変な人!」
※2025/6/6 完結。
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
異世界ラーメン屋台~俺が作るラーメンを食べるとバフがかかるらしい~
橘まさと
ファンタジー
脱サラしてラーメンのキッチンカーをはじめたアラフォー、平和島剛士は夜の営業先に向けて移動していると霧につつまれて気づけばダンジョンの中に辿りついていた。
最下層攻略を目指していた女性だらけのAランク冒険者パーティ『夜鴉』にラーメンを奢る。
ラーメンを食べた夜鴉のメンバー達はいつも以上の力を発揮して、ダンジョンの最下層を攻略することができた。
このことが噂になり、異世界で空前絶後のラーメンブームが巻き起こるのだった。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
外れスキルと言われたスキルツリーは地球の知識ではチートでした
盾乃あに
ファンタジー
人との関係に疲れ果てた主人公(31歳)が死んでしまうと輪廻の輪から外れると言われ、別の世界の別の人物に乗り替わると言う。
乗り替わった相手は公爵の息子、ルシェール(18歳)。外れスキルと言うことで弟に殺されたばかりの身体に乗り移った。まぁ、死んだことにして俺は自由に生きてみようと思う。
仮想戦記:蒼穹のレブナント ~ 如何にして空襲を免れるか
サクラ近衛将監
ファンタジー
レブナントとは、フランス語で「帰る」、「戻る」、「再び来る」という意味のレヴニール(Revenir)に由来し、ここでは「死から戻って来たりし者」のこと。
昭和11年、広島市内で瀬戸物店を営む中年のオヤジが、唐突に転生者の記憶を呼び覚ます。
記憶のひとつは、百年も未来の科学者であり、無謀な者が引き起こした自動車事故により唐突に三十代の半ばで死んだ男の記憶だが、今ひとつは、その未来の男が異世界屈指の錬金術師に転生して百有余年を生きた記憶だった。
二つの記憶は、中年男の中で覚醒し、自分の住む日本が、この町が、空襲に遭って焦土に変わる未来を知っってしまった。
男はその未来を変えるべく立ち上がる。
この物語は、戦前に生きたオヤジが自ら持つ知識と能力を最大限に駆使して、焦土と化す未来を変えようとする物語である。
この物語は飽くまで仮想戦記であり、登場する人物や団体・組織によく似た人物や団体が過去にあったにしても、当該実在の人物もしくは団体とは関りが無いことをご承知おきください。
投稿は不定期ですが、一応毎週火曜日午後8時を予定しており、「アルファポリス」様、「カクヨム」様、「小説を読もう」様に同時投稿します。
グロット・オー ~スナープ団をぶっ潰せ!~
雲乃琳雨
ファンタジー
第一期、体育会系ヒロイン、コズエ召喚! 「よろしく、コズエ」
ここは裏切りと欲望の世界。
戦争が終わって7年が経つグロット王国は、復興がなかなか進まなかった。盗賊や人身売買が横行する中、人々はグループを作って活動していた。シュナは冒険者グループ、フリオン団のメンバーだ。陰で人身売買撲滅のために国に協力している。シュナとリーダーのハシブおじさんは、人身売買組織に襲われたフリオン村の生き残りだ。団の目的は、人身売買組織スナープ団を壊滅させること。
コズエは部活に行く途中、人買いの倉庫に転移してしまった。その場に捕まっていたピンク頭の美少女に、身代わりされてしまう。
シュナは人買いから買い取ったコズエが、異世界人だと気がついた。この世界では異世界人が来ることがたまにある。異世界人は神殿で保護してもらえるので、コズエを神殿まで連れて行くことにした。二人の冒険の旅が始まった。
シュナはコズエの運動神経の良さに感心する。コズエも戦力になり、旅をしながら二人で町の人たちを助けていく。
シュナと冒険者たちの神の宝をめぐる三部作開幕。
一部で一旦終了します。
勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。
石のやっさん
ファンタジー
年上の女性が好きな俺には勇者パーティの中に好みのタイプの女性は居ません
俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。
本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっと凄いジョブばかりだった。
幼馴染のカイトは勇者、マリアは聖女、リタは剣聖、そしてリアは賢者だった。
そんな訳で充分に上位職の上級剣士だが、四職が出た事で影が薄れた。
彼等は色々と問題があるので、俺にサポーターとしてついて行って欲しいと頼まれたのだが…ハーレムパーティに俺は要らないし面倒くさいから断ったのだが…しつこく頼むので、条件を飲んでくれればと条件をつけた。
それは『27歳の女闘志レイラを借金の権利ごと無償で貰う事』
今度もまた年上ヒロインです。
セルフレイティングは、話しの中でそう言った描写を書いたら追加します。
カクヨムにも投稿中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる