合成師

盾乃あに

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組合

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 そんなことがあってから1週間が経った。
 結局、組合とやらから連絡はないので勝手にやっている。
 工房もほぼ出来上がり、鉄も大量に運ばれてきた。
「うわぁ、凄いですね」
「鉄もこんだけあると凄いな」
 これであとは工房の完成を待つだけだな。

 とシオンと二人で工房の作業を見ていると、ミオが急いでやってくる。
「る、ルカさん!『栄光』の人が来てます!」
「ん?今行く」
 足早に応接室に向かうと、カグヤの怒鳴り声が聞こえてくる。

「こっちはちゃんとギルドを通してるのよ!」
「それは普通のこと、こっちにも入らないといけないと言うことだ」
 
「悪いな、遅くなった。『朱』のクランリーダーの里見瑠夏サトミルカだ。最初から話をしてくれるか?」
 カグヤを座らせ、隣に座る。
「ようやく話ができそうだな。俺は『栄光』の羽島千草ハシマチグサだ」
「で?『栄光』が何の用……と言うのもあれか。クランのことか?」
「そうだな。クランは組合に入る。これは普通のことだ」
 と言うハシマは青い短髪の男で耳に3連のピアスをしている。身長はマー坊と同じくらいだろう。

「それは『閻魔』も入ってるのか?」
「……入っていない」
「そうか、なら入る必要はないだろ?」
 『閻魔』が入ってないことは愛内に聞いて知っている。
 愛内が言うには『栄光』は組合に入らせて勢力を大きくしているらしい。

「はぁ、話ができると思ったが、『閻魔』の知り合いとはな」
「悪いが『栄光』の傘下に入るつもりはないし、組合ってのも信用出来ないな」
 ハシマはため息をつくと立ち上がり、
「……分かった。が、どうなっても知らないからな?」
「どう言う意味だ?」
「さぁな」
 と言って帰って行った。

「さて、断ったのはいいが、これから大変そうだな」
「そう?来たらぶっ飛ばせばいいでしょ?」
 とカグヤはいうが、
「……脳筋か?嫌がらせの方法はいくらでもあるだろ?」
 どんなふうに来るかわからないから対策の立てようがないな。

 とりあえず門は閉めておくか。

 次の日、
「はぁ、……ガキかよ」
 わざわざ自分らのクラン名をスプレーアート……と言うか落書きだな。
「あぁ!これあの人達がやったんですか!」
「黒い翼って思いっきり書いてある……」
「バカなの?」
 ミオやカグヤは呆れてるな。

「さて、写真も撮ったし、これを掃除させようか」
「そうね、私達のクランがこんなんじゃね」
 スマホで探せば『黒い翼』の拠点がどこにあるのかはすぐ分かる。

「本当に近い場所にあったんだな」
 ビルを使っているようだが、建物は古い。だが、それなりに綺麗に使っているようだな。
 まぁ、ここに住もうとは思わないけど。

 中に入って行くと、
「な、なんだ!お前ら!」
「悪いがここの上のやつはいるか?」
「ふざけるな!だれがリーダーなんかに合わせるかよ!」
 と殴りかかってくるが遅すぎてこちらの拳が当たる。ふざけたように飛んでいく男を見て、やはり手加減が必要なレベルになっているのを痛感する。


「はぁ、いいから呼んでこいよ?」
「は?仲間やられて黙ってるわけないだろ!」
 大勢に取り囲まれるが、俺たちを怖がっているのか少し距離が遠いな。

「こないならこっちからいくわよ?」
「く、くそ!リーダー呼んでこい!」
 一人が上に上がって行く。

「なんだ?殴り込みか?『黒い翼』だぞ?」
 とこの前の金髪と短髪で黒髪の大男が降りてくる。
「な、『朱』のやつら!」
「よぉ、また会ったな」
「こ、こいつら『朱』のクランの奴らです」
 と金髪が大男に教えている。
「で?『朱』クランが何の用だ?」
 階段から降りてきて俺に近寄り聞いてくる。
 と言うか近いな。

「これ、お前らがやったんだろ?さっさと綺麗にしろよ」
「……しらねぇグフッ!」
 カグヤが腹に一発いれる。
「……おい?」
「だってシラを切るから」
 蹲った大男はなんとかこちらを睨むと、
「やれ!グゥッ!く、『黒い翼』が舐められてたまるか!」

 結局こうなるのか。

「行くわよみんな!」
 と武器を取り出すカグヤ達にバットや木刀を持っている男達は武器を構えるが、
「や、やってられるかよ!」
「卑怯だぞ!」
 と口々に言うが襲ってはこない。

「くそ!お前ら武器なんか持ってきやがって」
「はぁ、俺は素手だろ?それより掃除するのか?しないのか?」
「……ぐ、お、俺たちに逆らったら『栄光』が出てくるぞ?」
「あぁ?この前喋ったが、本当にそんなことあると思ってるのか?」
「な!『栄光』が認めたのか?」
 別に認めたわけじゃないが、黙って大男を見ていると、
「くそ……分かった、掃除はする」
「リーダー!」
 金髪が叫ぶが、
「お前ら掃除してこい!俺は連絡してくる」
 腹を抑えながらこちらに背を向けると、
「お前らこれで終わりだと思うなよ?」
 と捨て台詞を吐いて戻って行く。

「はぁ、じゃあ、掃除しておけよ?」
 と俺たちも帰る。
 帰り道ではミオやカグヤがプリプリ怒っているが、まぁ、掃除しにくるっていってるんだからこれくらいで勘弁してやる。

「はぁ……クランってのはめんどくさいな」
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