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第4章 いざ魔王国へ
第七十六話 帝王
翌朝早くから辺境伯と一緒に都城する。
待機室で作法を教えてもらい、付け焼き刃だがなんとか覚えた。
まぁ、辺境伯の斜め後ろで同じようにすればいいか。
「それにしても遅くないですか?」
「こんなもんだぞ? 帝王に面会だからな」
もう1時間は待たされている。
「はぁ、長いなぁ」
と1人呟くと、
「クランベル辺境伯様、準備が整いました」
「では行こうか」
「はい」
ようやく声がかかったので兵士について行く。
最初から帯剣はしていないのでそのまま入っていき、膝をつく。
「おもてをあげよ。クランベル、久しいのぅ」
「は! お久しぶりです」
「まぁ、兵は引け。余とクランベル達だけにしろ」
「「「は!」」」
と兵士は出て行く。
少し頭を上げると白髪混じりのこれぞ帝王というような大男が玉座に座っていた。
傍にいるのが宰相あたりかな?
「して、クランベル? 魔人国とは本当か?」
「はい! 魔人国の王の代理に会いましたが、普通の女子にツノと翼があるだけで、人間と変わらなかったです」
「そうか、今まで死の森には兵を送ったが、返り討ちにされていたのは?」
「死の森のモンスターですね。魔人は関与していない。逆に奥に自分たちの城があるようで、こっちと戦争をできる状態ではないですね」
スラスラと答える辺境伯はちょっとだけカッコ良いな。
「して。これからどうする?」
「魔人国と友好国となり、あちらと交易をしたいと思っております」
「そうか、お前が言うならそれがいいだろうな」
「ありがたき幸せ」
俺の出る幕はないなと思っていると、
「そいつは、手紙に書いてあったやつか?」
「はい、ケントと申します」
と俺の方を見るので、
「お初にお目にかかります」
「神聖国がざわついているのはお前のせいか?」
「……たぶん」
「そうか、では王国とともに神聖国を潰さねばならんな」
「え?」
「あの国は治安が悪い、しかも神を祀っていると言うがそれは嘘だからな」
おぉー、なんか知らんが神聖国の内情に詳しいのか?
「ではそのように動きます」
「あぁ、我の代わりはラーロレン、お前が果たせ」
「はい! 父上」
と若い男が出てきた。
精悍な顔つきの金髪ロングを靡かせているイケメンだな。
俺たちはそれからも話をし、神聖国との戦争を援護することになった。
「王国にはもう早馬を出している。近いうちに返事が来るだろう」
と言って俺たちは城から出て行く。
馬車の中で辺境伯から、
「まぁ、今の神聖国なら負ける気はしないな」
「でも何があるかわからないですよ?」
「まぁな。だが必ず神聖国は負けるだろう」
結構メチャクチャにしてきたからなぁ。
「古いしきたりに神を使うとは言語道断だ! 奴隷制度もあるからな!」
「へぇ、まぁ、あまりいい印象は無いけど」
「しかも3カ国同盟を勝手に破棄したのだ。許してはおけない」
辺境伯も熱が入る。
まぁ、頭のいない国だから吸収されるのが一番かな?
「んじゃ俺はここで」
「あぁ、ケントは行くところがあるんだろ?」
「まぁ、はい。でもくれぐれも無抵抗の人間は」
「分かっておる」
「はい、それじゃあ」
街の真ん中で下ろしてもらうと馬車は行ってしまった。
「はぁ、戦争なんか無ければいいが、神聖国はそんなに危ないのか……」
神聖国の危うさを嫌というほど聞かされた。自分の体験からもそういえば治安が悪かったのを思い出す。
ったく、一難去ってまた一難だな。
「だが、まずは魔人国との協定だな」
宿に向かって歩きながらこれからのことを1人ごちる。
「あっ! やっと帰ってきた!」
「よぉ、やっと解放されたよ」
「じゃあこれから帰るのですか?」
「いや、それが……」
と部屋に入ってここまでのことを話す。
「じゃあ、私達は?」
「ダンジョン街に向かうよ。神聖国は有象無象だと思うから帝国兵に任せるよ」
「ですね!」
「それなら大丈夫そうですね」
「抵抗は無駄だろうから帝国と王国の勝ちだろうな」
まぁ、あちらは回復魔法の使い手が多いけど、もう召喚はできないだろしな」
「そうですか、なら大丈夫ですね」
「まぁ、ケント様が出て行ったら勝てる人間なんていませんよ!」
「ん? 俺はそんなに強く無いぞ?」
「え?」
「レベルが100も下がったからな」
みんなに言ってなかったかな?
「「「えー!」」」
「だからみんなのことが守れないかもしれないから、戦争には行かない」
「はい、私達はダンジョン街に行きましょう」
アリア達は立ち上がるとみんなで装備の点検を始める。
レベルは下がったが、なんとかなると思う。
「わかったよ、よろしく頼むね」
「「「はい」」」
まぁ、俺は多分大丈夫だし、みんなを守るくらいはできるだろ。
翌日は朝から買い物にでかける。
「それほど目新しいものはないな」
「ですね、どこもケント様のショップには敵わないですからね」
と買ってあげたネックレスを大事そうにしているテレサ。
なんだかんだ言ってもその場で買ってあげたほうが価値があるのかな?
本屋を見つけたので久しぶりに入ってみる。
「もう、しょうがないですね」
アリア達にも了承を得て入って行く。
紙のいい匂いがする古本屋だな。
じっくり見ていく。
欲しいと言うか気になった本を選んで買っていく。
まぁ、使い所はわからないが、読んでみたいと思った。
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