おっさん探訪記

盾乃あに

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久しぶりの盗賊

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「取りに行ったのか?」
「はい!槍はこの通りピッカピカです!」
 長めの刃を持つ綺麗な槍だ。
「俺も土竜を倒せるくらい!」
「無理無理、無理すんなよ!」
「なっ!ダウン!俺を誰だと思ってるんだよ!」
「クオンだろ?ケント様みたいに魔法ができないんだから俺と一緒でウルフやボア系からやってこうな!」
「くっ!しょうがない」
「…いい武器を持つと強くなった気がするよな」
「分かってくれます?あはは!そうなんですよね!」
 とクオンは嬉しそうに槍を振るう。
“コンコン”
「もう夕食の時間よ?」

 俺たちは下に降りるとボン婆やネアノアはもう席に着いていた。

「じゃあ食べよう」
「いただきます!」
「酒じゃー!」
「アムアム」
 とみんなよく食べるな。
 クオンも慣れたようでシンやボン婆とも仲良く喋っているしウリンやマリンから揶揄われたりもしている。
「魔王国もいいところね」
「そうだな、住むにはよさそうな雰囲気だな」
「まぁ、考えてみてもいいのかもね」
「だな」
 とルビーと喋ったりして、夕食も終わり、部屋に帰ると腹一杯のダウンがベッドにごろ寝をすると、ネアノアが乗りにかかる。
「や、やめなさい!ネア!ノア!」
「ポンポン」
「パンパン」
「そう!食べすぎたからやめてぇー」
 と騒がしく夜がすぎる。

 暑い中、出発して次は3日の工程らしい、そうすれば大きな街があると聞いた。
 道中出て来る魔物はクオンがダウンに教わりながら倒している。
「おっしゃ!勝ったどー!」
「「おおー!!」」
 ネアノアがパチパチと拍手を送る。

 そんなこんなで2日目の夜になり、夜番は俺とリシェルに寝付けないらしいクオンがいる。

「誰か来る!」
 俺とクオンは武器を抜き構えていると、
「何だバレてたのかよ?」
 魔王国に入ってから盗賊に会っていなかったから少し気が緩んでたかもな。
 だが出て来たのは人間?
「お!エルフがいるじゃねーか!お前ら3人じゃないな!」
「…ふぅ、行くぞクオン、リシェル!」
「「はい」」
 難なく倒してみると人間が6人だった、足を斬ったので動けないだろう。

「アジトはどこだ?」
「い、言うわけいぎゃ!」
「次だ、アジトはどこだ」
「こ、ここからあの道を入ったとこにある!お、俺は喋ったから助けてくれよ!」
「さあな」
 パールやアンバー達を起こして見張を任せるとクオンと2人でアジトに向かう。

 アジトはやはり掘建小屋のようで結構使い込まれているな。
「どらっ!」
 ドアを蹴破り中に入っていく、
 盗賊達は寝ていたようで鎮圧は他愛も無かった。
 アジトの中を見て回ると大量の金貨があった。これだけの金貨をどうやって?
「…おい、お前ら何をして稼いでいた?」
「…」
“ドスッ”
「イグガッ!ど、奴隷販売です!」
 足を刺してやるとそんなことを言った。
そして奥の方に目をやると鉄格子がある。
 鍵を見つけると開けてやる。
「…出て来て大丈夫だ」
「は、はい」
 出て来たのは魔人の女の子達だった。
 しかも10名はいるな。

「帰るところはあるか?」
「は、はい!」
「なら良かった」
「で、でも」
「大丈夫だ、まかせろ」
 奴隷契約書も見つかって、アジトから盗賊どもと魔人の子達を連れ帰る。

 朝日が眩しくなって来たな。
 盗賊どもは足を直して走れるようにすると馬車に繋ぐ。
「もう!起こしてくれても良かったじゃないっすか!」
 ダウンは少しむくれているがしょうがない。
「ルビー、そっちはどうだ?」
「借金奴隷が1人、あとは違法よ」
「なら解呪するか」
 と解呪して奴隷紋を消していく。
 そして残った1人はネアノアより少しだけ大きな子だ、頭には魔人特有のツノが生えている。
「名前は?」
「メリッサ」
「じゃあ、メリッサはこっちに乗りな」
「その前に奴隷契約よ!」
 と俺と契約して馬車に乗せる。
 次の街まではそこまで時間はかからない。  
 盗賊は街まで走らせる。
 街に着くと盗賊を兵士に引き渡すと、
「最近の神隠しはお前達か!他の子供はどうした?」
「へへ、もう売っちまった!グベッ!」
「く!この野郎!」
「…そこまでにしておけ、後でいくらでも尋問できるだろ?」
「そうだな!お前ら生ぬるいこと考えてるんじゃないぞ!全部吐いてもらうからな!」
 盗賊は引き渡し、後の女の子達も皆親が迎えに来た。
 メリッサの親は来なかったがな。
 どうやら街の外壁の一部が崩されていてそこから出入りしていたようだ。
(ネズミのような奴らだな)
「明後日また来てくれ」
「わかった」

 宿に行き部屋を取る。
「メリッサは親は?」
「殺された…親戚の家に引き取られたけど」
「売られたんだな」
 頷くメリッサを抱きしめてやり、その親戚の家を教えてもらう。

 その親戚の家は裕福そうだったが何もしないで帰って来た。メリッサはこれから幸せになればいい。あんな奴らは地獄に落ちるから。

 次の日は買い物し隊が出動してメリッサの服を買ったりしていた。
 俺とダウン、クオン、ネアノアにアンバーがついて来ている。
 6人で兵士のところに行く。
「この国では奴隷は?」
「違法だ、犯罪奴隷以外はな」
「なら売った奴らは?」
「そ、そんな奴がいるのか?」
 メリッサのことを話す。
「わかった。慎重に捜査しよう」
「ありがとう」
「いや、許せないよな!」
「あぁ」
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