64 / 361
”記憶に残る一日篇”
【二人きり】
しおりを挟む・・・・・・気まずい。
女性の部屋に入ったのも初めてだ。
さらに、そこで女子と二人だけ・・・・・・何を話せばいいのか・・・・・・
出前はすぐに到着し、カレーライスを食べた。
芥川は山崎と話し合いをした後、なにやらひとりきりになりたいようで、部屋に籠もっている。助けは来ない・・・・・・
カレーを食べているときも、セツナは何を考えているのかさっぱり分からない。
・・・・・・と、思っていた。
しかし、よくよく見ていると・・・・・・たとえば、カレーのニンジンを食べた瞬間に口角がやや上がった。
その代わり、ジャガイモを食べると、眉が下がり咀嚼数が下がる。
肉に当たると・・・・・・うん。かなり機嫌が良くなる。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
キュキュッ・・・・・・
『見過ぎ』
バレてた!?
「いや、ハハハ・・・・・・」
『私が・・・・・・やっぱり気に食わない?』
シュンとした顔で、マジックを握るセツナ。
『私がいると・・・・・・嫌?』
「そ、そんなことはない!」
『本当に?』
もう首が千切れるほど頷く新樹。
『それなら・・・・・・よかった』
ほころぶ笑顔。
キュン・・・・・・
女子の部屋というのは、なんでこうも良い匂いがするのだろうか?
座っているだけでそわそわしてしまう。
しかもしかもだ・・・・・・このセツナは数十年に一度なんてレベルじゃない美少女。
出逢いこそ最悪だったが、今や部屋で食事をする仲だ。
・・・・・・そりゃぁ・・・・・・当たり前だよ。
同期の桜・・・・・・同じ釜の飯を食う・・・・・・それが門下生ってもんだ。
特別、仲が深まった男女だからとか、そんなんじゃない。
それに・・・・・・セツナの過去を聞いた後では・・・・・・
芥川は隙を見つけて、新樹に説明をしてくれた。
その壮絶な歴史・・・・・・自分の人生なんて、虫ケラレベル。
だからこそ、これ以上傷つけたり、苦しめたくない。
偽善だと思われてもいい。
芥川同様に、新樹はセツナの幸せを願っている。
強くて優しい・・・・・・この娘のために。
「なあ・・・・・・」
『なに?』
「そ、その・・・・・・母さんがさあ・・・・・・またおいでって言ってるんだ。今日とか・・・・・・別にいつでもいいんだけどさ・・・・・・どう?」
『行きたい』
「本当?」
『でも・・・・・・電車とかバスとか、詳しくない』
「大丈夫! 金ならある!! タクシーで送り迎えするから!!」
『・・・・・・それ、あまり胸を張って言うことじゃない気がする』
「ハハハ・・・・・・」
やっちまったぁぁぁ!!
自慢が『学歴』と『金』って、なんか男としてあまり良くないんじゃない!?
どっか、嫌みったらしいお坊ちゃんぽくてさぁぁぁ!!
明らかに空席あるのにのび太を拒否ってしずかちゃんを誘うスネ夫じゃん!!!!
頭を抱えている新樹に、セツナがツンツンとつつく。
『でも、お金を稼ぐのもすごいこと。尊敬する』
「いや、親の金だからね? マジでスネかじりですから・・・・・・」
『立派な親を持ったことを、誇ったらいい』
「セツナ・・・・・・」
『私も誇りに思ってる。両親に恵まれたこと』
「・・・・・・そうだね」
決めたぞ・・・・・・
ウチの両親は、正直言って、めちゃくちゃ過保護だ。
甘々で、鬱陶しいくらいだ。
だが、セツナにはそれくらいがちょうどいい!
セツナに、たくさんの親の愛情を注がせようパパ&ママに!
「じゃあさ、早速家に行かない?」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・あ
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる