聖女の結婚~逆ハー強制ルート?~聖女は性女、伴侶達は腹黒最強S夫でした!?

しろくまさん

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一章 聖女と守護者達

十話「湧出・水の精霊」✳

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「ヴェロニカは気持ち良くなってて」それでいいんだとタリーが笑う。私は安心して彼に身を任せた。

 おかしいな。私、前世では理系女子で『考えるな、感じろ』なんて軽蔑してたのに。聖女になってから、というより発情してから、特にタリーの言う事は疑いもせずに受け入れている。体の変化に引き摺られてるのかもしれない。
 選定の儀の後は特に、身体が伴侶と守護者達を求めているようだ。

 タリーが樹の実を採って、コレウスが食べさせてくれた。甘くて美味しくて、体が熱くなる。
「ぁあ、ん」タリーの手が触れるところ全てが気持ちいい。
「ヴェロニカ、可愛い。ね、僕も触って」タリーが笑って私の指に口付けた。

 タリーとお互いの体を触り合って、段々手を下半身へ降ろしていく。誰かの体にこんなに触れるなんて、前世を含めても初めてだわ。
「あぁ、気持ちいい」タリーがうっとりと呟く。樹の実の色で赤く染まった唇が色っぽい。

 何度も口でして貰ったけど、私はしたことないな、とふと思って体をずらそうとすると、樹が支えてくれた。
「ヴェロニカ、口でしてくれるの?」タリーが嬉しそうに頭を撫でてくれる。
「上手くできないかもしれないけど」不安になりながら、そっと擦って先を舐めると、タリーの息が荒くなる。

 ゆっくり口に含んで、タリーの反応を見ながら舌を沿わせる。
「あぁ……もう出る。不味くない筈だから飲んでね?」タリーの切迫した声に頷いて受け止めると、さっきの樹の実の味がする。首を傾げながら飲み込んだ。乾いた身体に染み込んでいく気がする。

「ありがとう。精霊を宿す準備が始まってるね。僕にも口でさせて」タリーが私の水に浸かった下半身を引き揚げる。
 樹に抱きつくように俯せにされて、足を曲げてお尻を上げられる。タリーが横から潜り込んで秘所に触れ、舐め始めた。

「あ、や、やだ!」花の香りが立って、物凄い排泄感に襲われる。
「違うよ、さっき浄化魔法を掛けたから。それは出して大丈夫」けど!あぁ、出ちゃう。
「駄目、タリー、避けて」恥ずかしいのもあるけど、真下にいるんだから!

 ぷしゅっと音がして、霧のように何かが空中に広がった……あれ?
「良い子だね、上手に出せた。精霊が子袋を作ってるんだ。もう少し頑張って」頑張るって? 羞恥と衝撃に呆然として、着いていけない。

「次はパースランだ、すぐ出るぞ」
 目の前に体を差し出されて流石に躊躇った。パースランの苦しそうな喘ぎを聞いて慌ててくわえると、あっという間に達した。
 
「次々ですまないが、俺も限界だ」またタリーに舐められて、潮? を噴き、目の前で排泄したような恥ずかしさに堪えていると、コレウスがパースランと交替した。珍しく余裕がない声に、同じ事を繰り返す。

 不快ではなく、必要な事なのだと感じる。三人の『個人差』すら分かってきた。香りというか風味が違う。芳醇な山奥の川の水や、豊かな土地を通った雪解け水のような。
 目を閉じると、泉の中心の樹の幹に寄り添うように、目映いばかりに輝く青い光が集まっていた。周囲には淡い青緑色の霧が立ち込め、花と実の甘い香りが漂っている。

「場が整ってきたね。そろそろ身籠りに移ろう」タリーがパースランを寝かせて、私をその上に跨がるように座らせた。パースランは呆然としたまま、ただ荒く息を吐いている。

「ヴェロニカにはまだちょっと刺激が強いから、見ない方がいいね」タリーに布で目隠しをされると、下からパースランのくぐもった悲鳴が聞こえた。
「パースラン、大丈夫?」酷いことされてない?

「大丈夫だ。二人とも、快感だけを追えばいい」コレウスの声は落ち着いている。周囲の光から、歓喜の声が聞こえる気がした。
 後ろからコレウスに抱えられて、秘裂にパースランを当てがわれ、ゆっくりと迎え入れる。くぐもったままの嬌声が上がり、弾ける熱を感じた。

 タリーとコレウスも続く。迸りを受け止め続けた体は膨れ上がっているよう。今にも溢れそうになっている。
「あ、ぁあああ!」体中の肌から、湧き出すように何かが出てくるのを感じた。

 四肢や体幹、顔や頭からまで、あちこちから小さなしずくが産まれ出てくる。
 あぁそうか、私の体の中で受精したのね。これは精霊の種なんだわ。

 樹の幹で待っていた大きな光達が、湧出した小さな光る種を受け取り、そっと周囲の霧で包んで抱え、順番に離れて行く。少し残った種は樹の幹に宿るようだ。
 光が瞬いているのは、喜んでいるからなのね。精霊がこんな風に生まれるなら、確かに滅多にできないだろうな、と頭の何処かで冷静に考えていた。

 強い快楽と充実感と物凄い疲労感に襲われる。眠りに引き込まれながら、体の奥底から、黒いおりのようなものが剥がれ、浮き上がってくるのを感じていた。
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