聖女の結婚~逆ハー強制ルート?~聖女は性女、伴侶達は腹黒最強S夫でした!?

しろくまさん

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一章 聖女と守護者達

十八話「光の御子・誕生」前編

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 身籠って三日間、イオとはずっと繋がっているし、起きている時は殆ど誰かと抱き合って、御子と私の体への栄養補給に努めてきた。

「うーん」みんなが私を取り囲んで、目を閉じて唸る。
「確実に大きくなってはいます」うん、とみんなが頷く。指先より小さな光だったのに、今は拳三つ程になった。
「でも何だか、元気がないだろ?」パースランの言葉にも、やっぱり頷く。

「こいつのせいで聖女が苦しんでるんだって思って見てたから、ちゃんと分かるよ」確かに、以前は強い光だったのに今はそうでもない。
「誰かに尋ねるにしても『御子』の誕生なんて、我が国では随分昔の事だからねぇ」タリーも頭を掻いている。文献では光の強さまでは分からないわよね。

「光の精霊は何て言ってるんだ?」コレウスの言葉にイオが首を振る。
「訊いても、何も答えてくれません」みんなで顔を見合わせてため息を吐いた。
「もうすぐ聖女のご家族が来られます。その件はまた後で考えましょう」タッカの言葉に、各々が動き始めた。

 今日は私が王宮に入ってから初めて、家族の訪問が許された。神官長を通じて持って来て欲しい身の回り品も伝えてある。
 久しぶりにイオと離れてゆっくり入浴して、身だしなみも整えた。


 呼び鈴が鳴り、タッカに迎えられて父デュランタ、義母プリムラ、異母弟スパティフィラム……が入って来た時に、それが起こった。
 まさしく光の乱舞だ。私の下腹部からの強い真っ白な光、イオとタリー、スパティフィラムを中心に、激しく動く色とりどりの光。突然光がおさまって、唖然としたみんなが残された。

「おはようございます、どうぞお掛け下さい」タッカに促されて父と義母、弟、私が座ると、その周囲を守護者達が囲んだ。
 タッカの合図で女官達が入って来て、お茶と軽食を用意してくれる。

「とにかく自己紹介をしよう」タリーが守護者達に声を掛ける。
「デュランタ様、プリムラ様、スパティフィラム。お越しをお待ちしていました。タリヌムは、聖女ヴェロニカの伴侶となりました」うむ、と父が頷く。
「タリー、ヴェロニカをお願いね」目を潤ませて声を掛ける義母と、ただ頷く弟に、タリーが深く頭を下げる。

 タリーはスパティフィラムが頷いてくれたのにほっとした様子だ。私が発情した朝にタリーが私にのし掛かって以来、弟フィルが口をきいてくれない、と気にしていたから。
 みんなが自己紹介を終え、私を見ている父に微笑むと、父母が笑顔で立った。

「みなさん、娘を支えてくれて、ありがとうございます。危なっかしい所があるので心配ですが、どうか宜しくお願いします」頭を下げる二人と一緒に、フィルも座ったまま頭を下げていた。

「大切なお嬢様をお譲り頂き、本当にありがとうございます。みんなでお守りして、誠心誠意、幸せに暮らして頂けるよう努めます」イオが挨拶を返して、言葉を続ける。
「そして、お許し頂きたいのです。聖女は『光の御子』を授かりました。これは精霊の強い要請によるものです」三人がビクッとして、私のお腹を見つめる。

「人の子じゃないから、お腹は大きくならないの」私が苦笑しながら、みんなの答えを代弁する。
「目を閉じてみて。多分光が見えるわ」自分でも目を閉じると叫び出しそうになった。

 私の腹部に輝く光。大きさは今朝と変わらないけど、もの凄く強くなっている。目でなくても、じっと見ていられないほどだ。慌てて周囲を見回すと守護者達も呆然としていた。イオとタリーが二人で顔を見合わせ、首を振っている。

「もう一つ、光の精霊からのお願いがあります」イオが躊躇いながら話し出すのを、明るい声が遮った。
「イーストフィールドの巫女姫に、御子を渡して欲しいんだって」弟が立ち上がり、私の側に寄る。フィルが私のお腹を撫でると、御子が喜んでいるのが感じられた。 

「フィル、光の精霊の声が聞こえたの?」光の使徒になったのかしら。
「うん、何でだろ?」フィル頭を傾げて不思議そうに言う。十六才になっても可愛い弟の髪を撫で、私も首を捻った。

「ぜひお三方にお願いしたいそうです」タリーの言葉に、みんなが注目する。
「デュランタ様、プリムラ様、スパティフィラム様。三人で御子を、イーストフィールドの巫女姫に届けて頂けませんか?」イオがゆっくり繰り返し、タリーと並んで頭を下げた。
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