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在・日
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「なんてことだ……」
為田父は眼前に広がる光景と、己が息子の愚かさに絶望する。
「此奴、本当に徳島人か?」
流石は為田康介、天なる父エル・カンターレをもドン引きさせるアホさである。
阿波踊り中の儀式変更宣言ですら徳島ではタブー中のタブーであるのに、それに加えてあろうことか徳島の歴史上で最も邪悪な踊りである塩鮭音頭を彼は宣言したのである。
「なんで? 塩鮭音頭が第三次世界大戦のトリガーだったことぐらい幼稚園でも習うでしょう!?」
為田母もまたドン引きである。一体どこで育て方を間違えてしまったのか。為田母よ、自分を責めてはいけない。池沼はどう足掻いても池沼である。
『ジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……!』
地上に発生した魔法陣から邪悪なオーラを纏った巨大なすだちくんが現れる。全長は優に40メートルを超えている。
《ハッピーサイエンス》を呼び出し、オーカワはすだち王と同じ目線の高さへと上昇する。
「久方振りよの、すだち王」
『エル・カンターレェェェェェ……!』
────────────────
「盛り上がってきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
地上でただ一人テンションが上がっているのは、あのサイコパス池沼野郎の方の為田である。
「ワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオ!」
「徳島をどげんかせんといかん」
とろ和の細い目が鋭く輝く。
「とろ坊、いけるか?」
「いけるわけないじゃろ日雇い野郎」
「おもんない在日やなー」
しかし何も出来ないことは事実である。とろ和の冷静な思考は当然のこと、為カスのイカれた思考もまた抜本的な解決案に辿り着くことはなかった。
「あばれてえ」
為田のその一言に答えるように、為田家の瓦礫の一部が小さく崩れる音を立てた。
康介はふと音のした方を見る。
「ピ……! ピ……!」
「おいとろ坊、ピツジがなんかやっとるじょ」
「ニダ?」
為田家のペット、まるまると肥えた羊、ピツジが瓦礫に向かい警戒するように吠えている。
「なんか光ってるニダ」
瓦礫の奥から何かがピツジの顔を煌々と照らし出している。とことこと池沼二人が近付くと、そこでは奇跡的に生き残った康介のパソコンのディスプレイが画面を白く光らせていた。
「不思議じゃけ」
「ためこう、なにも見えないニダか?」
「なんじょ?」
「なにも聞こえないニダか?」
「塩鮭」
「そうか……」
しかしとろ和には見えていた。
『私はハイパーエージェント、キムチマン!』
テレビに映るハイパーエージェントの姿が。
とろ和には聞こえていた。
『とろ和、急いでくれ! この徳島に危機が迫っている!』
彼が自分の名を呼ぶ声が。
とろ和の直感が彼自身を導いていく。
『在留期限満了はすぐそこに迫っている!』
「キムチマン、TOROを呼んだよな!?」
為田父は眼前に広がる光景と、己が息子の愚かさに絶望する。
「此奴、本当に徳島人か?」
流石は為田康介、天なる父エル・カンターレをもドン引きさせるアホさである。
阿波踊り中の儀式変更宣言ですら徳島ではタブー中のタブーであるのに、それに加えてあろうことか徳島の歴史上で最も邪悪な踊りである塩鮭音頭を彼は宣言したのである。
「なんで? 塩鮭音頭が第三次世界大戦のトリガーだったことぐらい幼稚園でも習うでしょう!?」
為田母もまたドン引きである。一体どこで育て方を間違えてしまったのか。為田母よ、自分を責めてはいけない。池沼はどう足掻いても池沼である。
『ジョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……!』
地上に発生した魔法陣から邪悪なオーラを纏った巨大なすだちくんが現れる。全長は優に40メートルを超えている。
《ハッピーサイエンス》を呼び出し、オーカワはすだち王と同じ目線の高さへと上昇する。
「久方振りよの、すだち王」
『エル・カンターレェェェェェ……!』
────────────────
「盛り上がってきたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
地上でただ一人テンションが上がっているのは、あのサイコパス池沼野郎の方の為田である。
「ワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオワオ!」
「徳島をどげんかせんといかん」
とろ和の細い目が鋭く輝く。
「とろ坊、いけるか?」
「いけるわけないじゃろ日雇い野郎」
「おもんない在日やなー」
しかし何も出来ないことは事実である。とろ和の冷静な思考は当然のこと、為カスのイカれた思考もまた抜本的な解決案に辿り着くことはなかった。
「あばれてえ」
為田のその一言に答えるように、為田家の瓦礫の一部が小さく崩れる音を立てた。
康介はふと音のした方を見る。
「ピ……! ピ……!」
「おいとろ坊、ピツジがなんかやっとるじょ」
「ニダ?」
為田家のペット、まるまると肥えた羊、ピツジが瓦礫に向かい警戒するように吠えている。
「なんか光ってるニダ」
瓦礫の奥から何かがピツジの顔を煌々と照らし出している。とことこと池沼二人が近付くと、そこでは奇跡的に生き残った康介のパソコンのディスプレイが画面を白く光らせていた。
「不思議じゃけ」
「ためこう、なにも見えないニダか?」
「なんじょ?」
「なにも聞こえないニダか?」
「塩鮭」
「そうか……」
しかしとろ和には見えていた。
『私はハイパーエージェント、キムチマン!』
テレビに映るハイパーエージェントの姿が。
とろ和には聞こえていた。
『とろ和、急いでくれ! この徳島に危機が迫っている!』
彼が自分の名を呼ぶ声が。
とろ和の直感が彼自身を導いていく。
『在留期限満了はすぐそこに迫っている!』
「キムチマン、TOROを呼んだよな!?」
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